現実的なプライスながら、チープさは全くなく、スモールサイズなので走りも軽快――まるで日本の軽自動車のようなバイクが、世界中でヒットを飛ばしている。国産ではヤマハXSR155やホンダADV150、スズキジクサー250SFが日本でも注目された。海外勢もお得なモデルが揃う。ここでは外国車のまとめをお届けしよう。
日本メーカーもこういうモデルを国内に展開してほしい!
ことり「私はバイクを選ぶときに250って、最初から決めて買ったんですけど、こんなバイクたちもあったんですね。どれも手軽だし価格も安いし、こういうのだったら若い人たちにも手が届きやすそう。特に150㏄というのが今まで日本で見なかったクラスで新鮮でした。車重が軽いし、コンパクトだし、日本でももっと増えてもいいかもしれないと思いました」
丸山「昔だったら、若い子たちがミッション付きのバイクを覚えるのに、まず原付きっていう入り口があって、安く手に入ったんだけどねえ」
ことり「私がバイクに乗ろうと思ったときは、もうミッション付きの原付きなんて売っているの見たことないですよ。今一番、初心者に近いのは250じゃないですか? でも、250に乗るにも車両の前にまず免許を取らなきゃいけなかったり、それなりにお金がかかるんですよね」
丸山「日本メーカーの場合だと、どうしても作りに妥協できない部分がでてきて、最終的に車両価格が高くなってしまっているというのもあるね。そこに『このくらいの性能で楽しめればいいんじゃない』って感じで出てきたのが、今回のような外国製のモデルなんだ。けっして安いだけではなく、限られたコスト範囲の中でいいものを作ろうと努力している部分が見えて、新しい流れに思えるな。この流れって、アジアメーカーに限らないからね。ヨーロッパメーカーのBMWだって? 310シリーズなんて安くてそこそこいいバイクを作ってくるんだから」
ことり「何より安く買えるっていうのは若い人たちには魅力ですよね。お金がないと中古車というのもありだと思うけど、やっぱり新車の方がいいという人もいるはずだし。それにジャンルの違う個性的なものが選べるのも嬉しい」
丸山「今回の3台は乗ってみてどうだった?」
ことり「どれも車重が軽いし、簡単に扱えて、とにかく手軽でした。まあ、デーモンはブレーキレバーの上下のガタが気になったり、詰めが甘いかなという部分もないわけではないんですけど。そういえばキャブというのもビギナーには冬場で始動に苦労するのか分からないのでちょっと心配です。丸山さんはエンジン始動のとき、一発でかからないときがありましたよね」
丸山「ジェントルマンかな。まだエンジンが冷えてる状態だったからね。僕としては『おう、これキャブだった』って、ちょっと懐かしいくらいの気持ち。昔はみんなキャブだったし。でも、今回でも分かるとおり、アジアのメーカーもどんどん技術力を付けているからね。もっとすごくて魅力的で、そして安いバイクを作ってくると思うよ。こうしたモデルが、もっとどんどん増えてくると若い人のバイク選びも楽しくなるね。日本メーカーもこのクラスに、もっと力を入れてほしいな」
キャラクターチャート
装備比較:GENTLEMAN RACER200
スタイル&スペック
エンジン
コクピット
メーター
足まわり
シート下
装備比較:DEMON150GR
スタイル&スペック
エンジン
コクピット
メーター
足まわり
シート下
装備比較:SX125
スタイル&スペック
エンジン
コクピット
メーター
足まわり
シート下
●まとめ:宮田健一 ●撮影:松井 慎
●車両協力:GPX千葉
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