
手に入れれば、生活のすべてが変わる可能性を秘めている。それがハーレーダビッドソンという乗り物だ。そんな暮らしを満喫中の個性派オーナーたちを、ハーレー専門誌『WITH HARLEY』が全国を渡り歩いてピックアップ。今回はXL1200Tに乗る秋田ライダーえむちゃんのハーレーライフを紹介しよう。
●文:ウィズハーレー編集部 ●写真:井上演
エンジンをかけた途端、日常から解き放たれる
「めちゃくちゃ乗っています! もともと旅をするのが好きだったんですが、バイクならいつでも好きな時に、どこへでも行ける。すっかりハマっていますね」
そう言って微笑むのは、スポーツスターで全国各地を巡っている秋田ライダーえむちゃん。その名の通り出身が秋田で、現在は首都圏在住ながら、東北はもちろん四国など遠方にもひとりで出かけていく。
「エンジンをかけた途端、日常から解き放たれて、いままでの世界から切り離されていく感覚がいいですよね」
Vツインの鼓動にすっかり魅了された。時間が許す限り、ハーレーでどこへでも、どこまでも走っていきたい。
ソロキャンプも好きで、そんな時はリヤシートが荷物で満載となる。テント/シュラフ/ランタンはもちろん、タープ/焚き火台/斧/テーブル/椅子など、クルマで行くオートキャンプのように道具を揃え、ひとつずつすべてにこだわるから、いつも過積載気味と笑う。
「キャンプサイトでノンビリ過ごす? いいえ、ワタシの場合はやることがたくさんあるから、とにかく忙しい。快適なキャンプサイトを設営したら、パエリアをミニダッチオーブンでつくったり、焚き火に夢中になったりと、やることがたくさんあって、ひとりでも寂しくなんかありませんよ。冬でも薪ストーブと焚き火があれば暖かいし、薪の燃える匂いとパチパチはねる音を聴きながら珈琲を飲んで星を見る。最高すぎますわ〜」
キャンプだけではない。北米仕様のマフラーに自分で交換するなど、どんなことにもトライし、とにかくアクティブだ。
それはお祖父様から受け継がれた気質なのだろう。スポーツスターに乗り始めたのもお祖父様の影響で、話せば長い。けれど面白い。
まず、それまでまったくバイクに乗っていなかったお祖父様が、70歳でハーレーデビューを果たす。H‐Dディーラーのイベントで興味を持ち、「昔の免許だから大型バイクにも乗れる」と、突然ハーレー乗りになったのだ。
ダイナなど含め5台を乗り継ぐが、当初はえむちゃんまったく興味がない。
すると「もし、免許をとったらハーレーを1台あげるよ」と、お祖父様が言うものだから、それならばと大型二輪免許まで取得。晴れて免許が取れたら、約束通りスポーツスターがもらえてしまったのだ。そこからはもう、休日になるとツーリング三昧。ウインドシールド付きの1200Tだったから、高速道路を使うロングツーリングもこなせる。
こうしたハーレーとの日々をSNSで発信するなどしていくうちに、同じハーレー乗りの仲間も増えていく。さらに『ウィズハーレー』と一緒にブルースカイミーティングに参加し、ハーレー女子たちとトークショーを盛り上げるなどイベントでも活躍中。「応援してくれる人がいて、みなさんとの交流も楽しいですね」と目を細める。スポーツスターに乗り始めたことで、毎日がより充実しているのだ。
今夏はアメリカツーリングも計画し、H‐D本社のあるミルウォーキーで開催された120周年アニバーサリーイベントに、ハーレーをレンタルし参加してきた。また後日、その模様をお届けするので。乞うご期待!!
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
北の大地にてブルスカ前哨戦 ライダーが交流する場を。もっと自由に楽しく! ファッションや音楽、ローカルフードなど、誰でも楽しめるコーナーがたくさん用意されるイベント「ブルースカイミーティング™️」が、[…]
「すべてのユーザーに寄り添う」ハーレーダビッドソン春日部 ハーレーダビッドソンを買おうとする時はもちろんだが、むしろディーラーとの付き合いは購入後の方が長くなるもの。そして「すべてのユーザーに寄り添う[…]
今年は4日間通して最高の天候に恵まれて開催! 「コヨーテキャンプミーティング」の主催は、群馬県太田市にハーレーのカスタムショップを構える遠藤自動車サービス。創業が1974年という老舗で、主に扱う車両は[…]
ハーレーカルチャーを楽しむH‐D知立の創業祭 全国のハーレーダビッドソン正規ディーラーで、それぞれに開催される創業祭。ハーレーダビッドソン(H‐D)知立では、普通に創業祭を催すのではなく、「カルチャー[…]
貴重なパンショベルを搭載したオールドスクールボバー パンヘッドモーターからショベルヘッドへの移行期に存在した、通称パンショベルとも呼ばれるエンジンが搭載されたカスタムバイク。そのエンジン内容は、基本的[…]
最新の関連記事(ライフスタイル)
1万4000人が詰めかけたブルスカ2025 山下ふ頭の特設会場は横浜ベイブリッジを臨む広大なもので、世界限定 1990台限りのアイコン コレクション「ファットボーイ グレイゴースト」のお披露目をはじめ[…]
かつての人気モデル「キャンパー」のDNAと手巻きムーブメントの融合 「MK1ハンドワインド」のルーツは、1980年代に登場し、シンプルかつ実用的なデザインで人気を博したキャンパーモデルに遡る。そのデザ[…]
高まるペット移動ニーズに応える革新的モビリティ ガソリン価格の高騰と50ccクラス原付の製造終了という時代の転換期において、経済的かつ環境に優しい移動手段への需要が急速に高まっている。その一方で、近年[…]
みなさま初めまして。北海道は江別市在住の道産子ライダー、ゆーまです! 元々は某バイクディーラーにて勤めておりました。バイクが生活の一部になっている私のバイクライフについて、綴らせていただきます。 バイ[…]
一般人ほど相続に気をつけろ! “相続”は「金持ちの問題」と思っている人が多いようですが、それは大間違い! 少しでも物やお金を持っていれば、相続は誰にでも関係します。そして、一般人ほど面倒です。 お金持[…]
人気記事ランキング(全体)
カバーじゃない! 鉄製12Lタンクを搭載 おぉっ! モンキー125をベースにした「ゴリラ125」って多くのユーザーが欲しがってたヤツじゃん! タイの特派員より送られてきた画像には、まごうことなきゴリラ[…]
エンジン積み替えで規制対応!? なら水冷縦型しかないっ! 2023年末にタイで、続く年明け以降にはベトナムやフィリピンでも発表された、ヤマハの新型モデル「PG-1」。日本にも一部で並行輸入されたりした[…]
スズキが鈴鹿8時間耐久ロードレースの参戦体制を発表! スズキは2025年8月1日(金)から3日(日)に鈴鹿サーキットで開催される「2025 FIM 世界耐久選手権 鈴鹿8 時間耐久ロードレース」に「チ[…]
高評価の2気筒エンジンや電子制御はそのままにスタイリングを大胆チェンジ! スズキは、新世代ネオクラシックモデル「GSX-8T」および「GSX-8TT」を発表。2025年夏頃より、欧州、北米を中心に世界[…]
なぜ「モンキーレンチ」って呼ぶのでしょうか? そういえば、筆者が幼いころに一番最初の覚えた工具の名前でもあります。最初は「なんでモンキーっていうの?」って親に聞いたけども「昔から決まっていることなんだ[…]
最新の投稿記事(全体)
7月上旬発売:ヒョースン「GV125Xロードスター」 ヒョースンモーター・ジャパンから、原付二種クラスに新型クルーザー「GV125Xロードスター」が投入される。発売は2025年7月上旬から日本国内向け[…]
モリワキイズムを変えずに継承していく モリワキの面白さは、ライダーが主役のもの作りだと思っています。サーキットを速く走るにはどうしたらいいのか、ライダーの意見を聞いて解決策をプロダクトとライダーの両方[…]
青春名車録「元祖中型限定」(昭和51年) CB400FOUR(CB400フォア)は、CB350フォアをベースとしたリニューアルバージョンとして1974年12月(昭和49年)に発売。クラス唯一のSOHC[…]
【モリワキエンジニアリング取締役名誉会長・森脇護氏】1944年、高知県生まれ。愛車だったホンダCB72のチューニングをヨシムラに依頼し、それをきっかけにPOPこと吉村秀雄氏に師事し、チューニングを学ぶ[…]
北海道という「ハードルの高さ」 ライダーにとってのひとつのあこがれ、北海道ツーリング。しかしフェリーの予約が面倒だったり、北海道までの移動で疲れてしまったり。 そういったライダーの悩みを解決し、「手ぶ[…]
- 1
- 2