
ハーレー生誕120周年を記念した最新モデル。モーターサイクルショーで実際に現物を見た方も多かったのではないだろうか。そしてその質の高く美しく、プレミアム感あふれる特別な塗装に魅了されたに違いない。今回はその魅力あふれる限定モデルを紹介する。
●文:ウィズハーレー編集部(青木タカオ) ●写真:ハーレーダビッドソンジャパン ●外部リンク:ハーレーダビッドソンジャパン
ハーレーダビッドソン創業120周年、7つのスペシャルモデル
創業120周年を迎えるハーレーダビッドソンが送り出すのは、エンジニアリングとデザインの粋を極めた7つのスペシャルモデルだ。『CVOロードグライドリミテッド』をはじめ『ファットボーイ』『ヘリテイジクラシック』『ロードグライドスペシャル』『ストリートグライドスペシャル』『ウルトラリミテッド』『トライグライドウルトラ』に設定された限定アニバーサリーモデルを紹介しよう! (※以下、一部画像は北米仕様)
羨望の眼差しを受ける存在となるのは間違いなし!
創業120周年を記念するアニバーサリーエディションは7機種に設定される。ご覧いただきたい。全モデルともベースカラーはエアルームレッドで、初期のハーレーダビッドソンをリスペクトした、赤を基調としたデザインだ。
鮮やかなレッドピンストライプに縁取られたパネルは、ダークなミッドナイトクリムゾンのグラデーション塗装と、じつに手が込んでいて格別の高級感を漂わす。
このデザインは、燃料タンク/前後フェンダー/サイドカバー/フェアリング/ハードサドルケース/ツアーパック/ラゲッジキャリアなどにも展開される。
タンクには“スピードバード”のメダリオンが施され、H-Dのアイコンである“フライングイーグル”をアールデコスタイルで表現。120年という大きな節目を祝うのにふさわしい特別な装いだ。
アニバーサリー限定モデルの伝統は1953年に始まった。この年に製造したモデルには、すべて50周年記念のメダリオンが施されている。以来、ハーレーダビッドソンでは5年ごとに限定車をリリースしてきた。回を重ねるごとにファンらの期待は高まり、今やコレクターにとって垂涎のアイテムとなっている。
発表が待ちきれない『ウィズハーレー』誌は、前号で大胆予想と題し、妄想を膨らませつつ、CGによってビジュアル化した4機種のイメージ画像を公開。大きな反響を呼んだ。何が言いたいのかと言うと、そんなことを専門誌がしてしまうほど、アニバーサリーモデルへの注目度は高く、熱視線がファンから注がれている。7モデルの全生産台数をすべて足しても、世界限定1万1800台に過ぎない。喉から手が出るとはこのことだ!!
CVOロードグライドリミテッド アニバーサリー
2023年モデルとして最初にお見せするのは、もはや芸術の域と言っていいだろう、ハーレー史上もっとも複雑なペイントスキームで限定生産される『CVOロードグライドリミテッド』だ。
【’23 HARLEY-DAVIDSON CVO ROAD GLIDE LIMITED ANNIVERSARY】●色:エアルームレッドフェード/ビビッドブラック●価格:647万6800円(世界限定1500台)
アニバーサリーブラックのベースコートの上に、特別カラーとなる“エアルームレッドフェード”のパネルが施される。
ピンストライプを鮮やかな赤にし、ゴールドのスカラップは手塗り。アールデコ調でイーグルを描いたゴールドメッキのタンクメダリオンでは、空高く舞い上がる鷲の頭と翼が表現された。
ツインクールドのミルウォーキーエイトエンジンも特別なもので、排気量は史上最大となる1923cc。チューニング済みヘビーブリーザーインテークとハイフローエキゾーストもセットされ、166Nmのビッグトルクを生み出す。車体のバンク角に応じて緻密にコントロールする電子制御も最先端。
ハーレーダビットソンの120年のプライドとクラフトマンシップを称えた、記念ペイント、最高級の仕上げ、プレミアムな外観とハイパフォーマンスを伴い、世界限定1500台のみ生産。シリアルナンバーが燃料タンクコンソールにレーザー刻印される。
【’23 HARLEY-DAVIDSON CVO ROAD GLIDE LIMITED ANNIVERSARY】◎全長:2570mm ◎シート高:760mm ◎最低地上高:130mm ◎レイク:26度 ◎トレール:170mm ◎ホイールベース:1625mm ◎タイヤサイズ:F=130/60B19 R=180/55B18 ◎燃料タンク容量:22.7L ◎車両重量:437kg ◎空冷OHV4バルブV型2気筒Twin-CooledMilwaukee-Eight114 ◎ボア×ストローク:103.5×114.3mm ◎排気量:1923cc ◎圧縮比:10.2:1 ◎最大トルク:166Nm@3500rpm ◎最高出力:105PS/78kW@5450rpm ◎変速機形式:6速リターン ◎ブレーキ形式:F=ダブルディスク R=ディスク
ファットボーイ114 アニバーサリー
【’23 HARLEY-DAVIDSON FAT BOY 114 ANNIVERSARY】●色:エアルームレッドフェード ●価格:330万8800円(世界限定3000台)
【’23 HARLEY-DAVIDSON FAT BOY 114 ANNIVERSARY】◎全長:2370mm ◎シート高:675mm ◎最低地上高:115mm ◎レイク:30度 ◎トレール:104mm ◎ホイールベース:1665mm ◎タイヤサイズ:F=160/60R18 R=240/40R18 ◎燃料タンク容量:18.9L ◎車両重量:317kg ◎空冷OHV4バルブV型2気筒Milwaukee-Eight114 ◎ボア×ストローク:102×114.3mm ◎排気量:1868cc ◎圧縮比:10.5:1 ◎最大トルク:155Nm@3250rpm ◎最高出力:94HP/70kW@5020rpm ◎変速機形式:6速リターン ◎ブレーキ形式:F/R=ディスク
ヘリテイジクラシック114 アニバーサリー
【’23 HARLEY-DAVIDSON HERITAGE CLASSIC 114 ANNIVERSARY】●色:エアルームレッドフェード ●価格:337万4800円(世界限定1700台)
【’23 HARLEY-DAVIDSON HERITAGE CLASSIC 114 ANNIVERSARY】◎全長:2415mm ◎シート高:680mm ◎最低地上高:120mm ◎レイク:30度 ◎トレール:140mm ◎ホイールベース:1630mm ◎タイヤサイズ:F=130/90B16 R=150/80B16 ◎燃料タンク容量:18.9L ◎車両重量:330kg ◎空冷OHV4バルブV型2気筒Milwaukee-Eight114 ◎ボア×ストローク:102×114.3mm ◎排気量:1868cc ◎圧縮比:10.5:1 ◎最大トルク:155Nm@3250rpm ◎最高出力:94HP/70kW@5020rpm ◎変速機形式:6速リターン ◎ブレーキ形式:F/R=ディスク
ウルトラリミテッド アニバーサリー
【’23 HARLEY-DAVIDSON ULTRA LIMITED ANNIVERSARY】●色:エアルームレッドフェード ●価格:468万3800円(世界限定1300台)
【’23 HARLEY-DAVIDSON ULTRA LIMITED ANNIVERSARY】◎全長:2600mm ◎シート高:740mm ◎最低地上高:135mm ◎レイク:26度 ◎トレール:170mm ◎ホイールベース:1625mm ◎タイヤサイズ:F=130/70B18 R=180/55B18 ◎燃料タンク容量:22.7L ◎車両重量:416kg ◎空冷OHV4バルブV型2気筒Twin-Cooled Milwaukee-Eight114 ◎ボア×ストローク:102×114.3mm ◎排気量:1868cc ◎圧縮比:10.5:1 ◎最大トルク:160Nm@3000rpm ◎最高出力:87HP/65kW@5020rpm ◎変速機形式:6速リターン ◎ブレーキ形式:F=ダブルディスク R=ディスク
ストリートグライドスペシャル アニバーサリー
【’23 HARLEY-DAVIDSON STREET GLIDE SPECIAL ANNIVERSARY】●色:エアルームレッドフェード ●価格:415万5800円(世界限定1600台)
【’23 HARLEY-DAVIDSON STREET GLIDE SPECIAL ANNIVERSARY】◎全長:2425mm ◎シート高:690mm ◎最低地上高:125mm ◎レイク:26度 ◎トレール:173mm ◎ホイールベース:1625mm ◎タイヤサイズ:F=130/60B19 R=180/55B18 ◎燃料タンク容量:22.7L ◎車両重量:375kg ◎空冷OHV4バルブV型2気筒Milwaukee-Eight114 ◎ボア×ストローク:102×114.3mm ◎排気量:1868cc ◎圧縮比:10.5:1 ◎最大トルク:158Nm@3250rpm ◎最高出力:93HP/69kW@5250rpm ◎変速機形式:6速リターン ◎ブレーキ形式:F=ダブルディスク R=ディスク
ロードグライドスペシャル アニバーサリー
【’23 HARLEY-DAVIDSON ROAD GLIDE SPECIAL ANNIVERSARY】色:エアルームレッドフェード ●価格:415万5800円(世界限定1600台)
【’23 HARLEY-DAVIDSON ROAD GLIDE SPECIAL ANNIVERSARY】◎全長:2430mm ◎シート高:695mm ◎最低地上高:130mm ◎レイク:26度 ◎トレール:173mm ◎ホイールベース:1625mm ◎タイヤサイズ:F=130/60B19 R=180/55B18 ◎燃料タンク容量:22.7L ◎車両重量:387kg ◎空冷OHV4バルブV型2気筒Milwaukee-Eight114 ◎ボア×ストローク:102×114.3mm ◎排気量:1868cc ◎圧縮比:10.5:1 ◎最大トルク:158Nm@3250rpm ◎最高出力:93HP/69kW@5250rpm ◎変速機形式:6速リターン ◎ブレーキ形式: F=ダブルディスク R=ディスク
トライグライドウルトラ アニバーサリー
【’23 HARLEY-DAVIDSON TRI GLIDE ULTRA ANNIVERSARY】●色:エアルームレッドフェード ●価格:566万2800円(世界限定1100台)
【’23 HARLEY-DAVIDSON TRI GLIDE ULTRA ANNIVERSARY】◎全長:2670mm ◎シート高:735mm ◎最低地上高:125mm ◎レイク:26度 ◎トレール:100mm ◎ホイールベース:1670mm ◎タイヤサイズ:F=MT90B16 R=205/65R15 ◎燃料タンク容量:22.7L ◎車両重量:564kg ◎空冷OHV4バルブV型2気筒Twin-Cooled Milwaukee-Eight114 ◎ボア×ストローク:102×114.3mm ◎排気量:1868cc ◎圧縮比:10.5:1 ◎最大トルク:159Nm@3000rpm ◎最高出力:87HP/65kW@5020rpm ◎変速機形式:6速リターン ◎ブレーキ形式:F=ダブルディスク R=ディスク
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。※一部画像は北米仕様。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
国籍/年齢/性別を問わず、さまざまなオーナーが加入するH.O.G. ハーレーオーナーズグループ(H.O.G.)は1983年にスタートして今年で40周年。当初はミルウォーキー本社で始まった小さなライダー[…]
リジッドフレーム最終年のパンヘッドは、博物館で保管されていたリアルポリス! この車両は、アメリカ・ミズーリ州セントルイス警察で使われていた正真正銘のポリスバイクで、走行距離は1万4000マイル(2万2[…]
ハードな見た目でソフトな乗り心地。ソフテイルのリミテッドエディション 創業者たちの家系による純血主義を貫いてきたハーレーダビッドソンだったが、企業買収が盛んになった1960年代後半、経済状況の低迷から[…]
バガーレーサー譲りのモーター ハーレーダビッドソンの純正エンジン「スクリーミンイーグル135」は、ボア109.5×ストローク158.75mm(4.31×4.625インチ)で、排気量はじつに2212cc[…]
FLFBS ANV ファットボーイ30周年記念モデル:銀幕の中で輝いた初代から30年。精悍なブラックボディで堂々の登場 『イージーライダー』のパンヘッドチョッパーなど、銀幕のスターとともに存在感を示し[…]
最新の関連記事(新型クルーザー)
7月上旬発売:ヒョースン「GV125Xロードスター」 ヒョースンモーター・ジャパンから、原付二種クラスに新型クルーザー「GV125Xロードスター」が投入される。発売は2025年7月上旬から日本国内向け[…]
排気量“500cc”バイクの魅力って? Hondaがラインアップする人気シリーズ「レブル」&「CL」シリーズ。 中でも、レブル250とCL250は幅広い層に人気を集めていて、街中やツーリング先でもとて[…]
非Vツインから始まった、日本メーカー製のアメリカンモデル 1969年に公開されたアメリカ映画「イージーライダー」に登場するハーレーダビッドソンのカスタムチョッパーに影響を受け、長めのフロントフォークと[…]
新進気鋭のクルーザー専業ブランドから日本市場に刺客! 成長著しい中国ブランドから、またしても新顔が日本市場にお目見えしそうだ。輸入を手掛けることになるウイングフット(東京都足立区)が「導入ほぼ確定」と[…]
水冷Vツイン・ベルトドライブの385ccクルーザー! 自社製エンジンを製造し、ベネリなどのブランドを傘下に収める中国のバイクメーカー・QJMOTOR。その輸入元であるQJMOTORジャパンが、新種のオ[…]
最新の関連記事(新型バイク(外国車/輸入車))
新進気鋭のクルーザー専業ブランドから日本市場に刺客! 成長著しい中国ブランドから、またしても新顔が日本市場にお目見えしそうだ。輸入を手掛けることになるウイングフット(東京都足立区)が「導入ほぼ確定」と[…]
水冷Vツイン・ベルトドライブの385ccクルーザー! 自社製エンジンを製造し、ベネリなどのブランドを傘下に収める中国のバイクメーカー・QJMOTOR。その輸入元であるQJMOTORジャパンが、新種のオ[…]
オートマ・AMT&ベルトドライブ採用の250ccクルーザー! 自社製エンジンを製造し、ベネリなどのブランドを傘下に収めることでも知られる、中国・QJMOTOR。その輸入元であるQJMOTORジャパンが[…]
左右2本出しマフラーやベルトドライブ、6速ミッションも採用 ヒョースンモータージャパンは、水冷124.7cc・V型2気筒エンジンを搭載したクルーザーモデル「GV125Xロードスター」を発売する。 挟み[…]
カフェだけじゃないバイク乗りのための空間 神奈川県座間市にある「ライダーズベース・リバティ」は、レンタルできる洗車場やピットなどを完備し、バイク用品やバイク本体(!)まで購入できるライダーズカフェだ。[…]
人気記事ランキング(全体)
カバーじゃない! 鉄製12Lタンクを搭載 おぉっ! モンキー125をベースにした「ゴリラ125」って多くのユーザーが欲しがってたヤツじゃん! タイの特派員より送られてきた画像には、まごうことなきゴリラ[…]
エンジン積み替えで規制対応!? なら水冷縦型しかないっ! 2023年末にタイで、続く年明け以降にはベトナムやフィリピンでも発表された、ヤマハの新型モデル「PG-1」。日本にも一部で並行輸入されたりした[…]
スズキが鈴鹿8時間耐久ロードレースの参戦体制を発表! スズキは2025年8月1日(金)から3日(日)に鈴鹿サーキットで開催される「2025 FIM 世界耐久選手権 鈴鹿8 時間耐久ロードレース」に「チ[…]
高評価の2気筒エンジンや電子制御はそのままにスタイリングを大胆チェンジ! スズキは、新世代ネオクラシックモデル「GSX-8T」および「GSX-8TT」を発表。2025年夏頃より、欧州、北米を中心に世界[…]
なぜ「モンキーレンチ」って呼ぶのでしょうか? そういえば、筆者が幼いころに一番最初の覚えた工具の名前でもあります。最初は「なんでモンキーっていうの?」って親に聞いたけども「昔から決まっていることなんだ[…]
最新の投稿記事(全体)
7月上旬発売:ヒョースン「GV125Xロードスター」 ヒョースンモーター・ジャパンから、原付二種クラスに新型クルーザー「GV125Xロードスター」が投入される。発売は2025年7月上旬から日本国内向け[…]
モリワキイズムを変えずに継承していく モリワキの面白さは、ライダーが主役のもの作りだと思っています。サーキットを速く走るにはどうしたらいいのか、ライダーの意見を聞いて解決策をプロダクトとライダーの両方[…]
青春名車録「元祖中型限定」(昭和51年) CB400FOUR(CB400フォア)は、CB350フォアをベースとしたリニューアルバージョンとして1974年12月(昭和49年)に発売。クラス唯一のSOHC[…]
【モリワキエンジニアリング取締役名誉会長・森脇護氏】1944年、高知県生まれ。愛車だったホンダCB72のチューニングをヨシムラに依頼し、それをきっかけにPOPこと吉村秀雄氏に師事し、チューニングを学ぶ[…]
北海道という「ハードルの高さ」 ライダーにとってのひとつのあこがれ、北海道ツーリング。しかしフェリーの予約が面倒だったり、北海道までの移動で疲れてしまったり。 そういったライダーの悩みを解決し、「手ぶ[…]
- 1
- 2