ハーレーダビッドソン創業120年を迎える、記念すべき2023年。アニバーサリーモデルがドカーンと複数台登場するのは間違いない! WITH HARLEY編集部が登場を予想するのは、まずロードグライドの最終進化版と、往年の“RTカウル”をオマージュしたニューフェアリングを身にまとうローライダーSTだ!!
●文:ウィズハーレー編集部(青木タカオ) ●CG:SRD
過去を振り返っても、5年ごとに周年記念の特別仕様車が発売されるのが慣わしのハーレーダビッドソン。限定カラーを身にまとい、専用エンブレムやロゴマーク、シリアルナンバーなどが車体に入り、その年にしか入手できないプレミアムな仕上がりとなるのだ。
そして、節目となるイヤーモデルなだけに、ニューモデルが前触れもなくデビューしたり、新たなテクノロジーが搭載されるケースも少なくない。そこで“120周年モデル発表直前大胆予想”として、ウィズハーレー編集部では4機種をイメージし、CG(コンピュータグラフィックス)にて画像化した。2023年、まもなくリリースされる120周年アニバーサリーモデルたちはいったいどんなものなのか…!? 妄想を膨らましつつ、語り尽くしたい!
まずは前編として、ロードグライドとローライダーSTの大胆予想CGをお届けする。
ロードグライド:あるぞ! 史上最強スクリーミンイーグル131搭載!!
トップバッターは、まずロードグライドの進化版だ。アメリカではバガーレースが熱気を帯び、ツアラーのハイパフォーマンス化がカスタムシーンでトレンドとなっている。そんななか、2022年式で誕生したのが「ロードグライドST」で、車名の末尾にはスポーツツーリングという新カテゴリーであることを示す“ST”がつく。
発表と同時にファンを驚かせたのは、CVOだけに採用されてきたミルウォーキーエイト117=1923ccエンジンを搭載していたことだが、’23年式で登場する可能性が高いロードグライドST120周年記念車では、これをさらに上回る131キュービックインチ=2151ccもあり得るのではないかと見ている。
そんな馬鹿な…。と、聞く耳をもってもらえないのも承知だが、ハーレーダビッドソンは純正スクリーミンイーグル ステージⅣキットを2020年に発表し、ツインクールドを含むツーリング用、さらにソフテイルモデル用ミルウォーキーエイト131ボアアップキットをすでに製品化。
ミルウォーキーエイト117/114にボルトオンするだけのキットで、シリンダーヘッドをはじめ、専用カム/強化ピストン/エキゾーストパイプ/64mmスロットルボディ&インテークマニホールドなど一式が用意され、コンプリートエンジンとしてグロスブラックかクロームかまで選択可能となっている。
圧縮比10.7:1で、最高出力124HP/最大トルク183Nmを発揮。バガーレースでもスクリーミンイーグル131ユニットは実戦投入され、過酷な状況下での耐久度/信頼性などもサーキットで実証済みなのは明らか。
つまり、ここに描いた史上最強の131ユニットは新作の必要はなく、市販モデルへの搭載準備はもう整っている。夢物語では決してないと編集部は考える。
ベース車両に想定したのは、サスペンションストロークに余裕を持ち、バンク角を稼ぐためにハードサドルケースを高い位置にセットしたロードグライドST。最強を顕示するかのように伝統のナンバー1ロゴをあしらい、ハンドルとスクリーンは低く設定し、見るからに軽快。
ソロシートは鋭いダッシュでもライダーの身体を仰け反らさないように支えるストッパー付きのガンファイタータイプ、マフラーはバガーレーサー譲りの2in1集合とした。シャークノーズフェアリングに描かれるのは誇り高きイーグルで、120周年記念ロゴはサイドカバーにあえて控えめに入る。大排気量化に拍車のかかるニュースポーツツアラー。ビッグトルクですべてを置き去りにするのだ!
ローライダーST:青碧のRTカウルと職人技のピンスト
リジッド風なビンテージルックに、往年の“RTカウル”をオマージュしたニューフェアリングを身にまとい、ソフテイルフレーム’22モデルでセンセーショナルなデビューを果たしたばかりのローライダーSTにも、120周年を祝う限定エディションが出るはずだ!
なんと精悍なことか、車体をブルーに染めたローライダーST! 熟練の職人により、丁寧な手作業で施されたペールゴールドのピンストライピングとパネル状のグラフィックスは、世界限定1500台で先行発売されたエルディアブロを踏襲し、アクセントとなっている。
近年のカスタムシーンで人気を博し、メーカー自らによって見事なまでにリボーン(再生/生まれ変え)を果たした“RTカウル”。’83〜’90年代半ば、ショベルヘッドからエボリューションにパワーユニットが移り変わった時代に存在したFXRTスポーツグライドをオマージュしつつ、まったく新しいデザインエッセンスをとり入れ、次世代のフェアリングとして誕生した。
’22年式のニューモデル・ローライダーSTに装着された姿が発表されると、瞬く間に話題沸騰となった。続けて登場したアイコンコレクション“赤い悪魔”=エルディアブロも、日本上陸を果たしたのはわずか139台のみ。両モデルとも人気絶大、欲しい人も入手困難となってしまった。
’23モデルは増産必至で、120周年アニバーサリーモデルの特別仕様車が出てくる可能性もかなり高い。赤い悪魔が先行したなら、今度はブルーの特別色でどうだろう? ハーレーの青は伝統のカラーで、’21年夏にはファクトリーカスタムバガーとして人気のストリートグライドスペシャルに、カスタムペイント仕様の特別色・アークティックブラスト=“北極に吹く風”が登場した。
何層にも重ね塗られたグラフィックデザインは、爽やかなパールホワイトをベースに、メタリックディープブルーにブライトブルーのストロークを加えて、車両に動きとクールな装いを与えている。
また、赤と青をそれぞれペアで揃えた限定仕様が’20年に登場したのを覚えているだろうか。アメリカンフラッグをイメージさせる2種のカラーオプションが、ロードグライドスペシャルに特別色として設定され、好評を得た。
手の込んだペイントやピンストライプで、エクステリアの仕上がりに妥協のないハーレーダビッドソンでは、人気機種におけるカラーバリエーションの展開はいっそう豊富。デビューしたばかりのローライダーSTは、初年度こそガンシップグレーとビビッドブラックの2色のみだけだったが、’23年モデルでは一気に配色が増えることが予想され、CG化した青碧のローライダーSTは、そのうちのひとつとイメージしたものだ。
タンクには120年の伝統を感じる重厚なエンブレムを配した。ブロンズカラーのタンクメダリオンが、青い車体によく似合うではないか。マフラーは従来型では右側に2本出しだが、スポーティーさを強調するなら、’77年に登場した初代FXSローライダーがそうであったように集合マフラーもいいだろう。
エルディアブロが装備したロックフォードフォズゲート社製のハイパフォーマンスオーディオもフェアリング内にインストールされ、良質で迫力のあるサウンドで音楽が聴ける。サドルケースが工具不要で脱着でき、リヤまわりを軽快なストリップスタイルにすることもできるのも変わらない。120年の歴史の中で生まれた名車が、新たなスタイルとともにニューグラフィックスを獲得し、さらなる時代へその血統をつなぐのだ!
〈参考〉関連する限定仕様車
’21-’22 アイコンシリーズ: “赤い悪魔”に続く、第3弾ハーレー伝統の青に期待!
’21 ストリートグライドスペシャル:職人が手塗りで仕上げたカスタムペイント仕様
’20 ロードグライドスペシャル:ナンバー1レースロゴが映えるツートーン
動画はこちら↓
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