![[ライテクQ&A] 憧れの’80年代ビッグバイクで、フロントから転倒した怖さを克服するには?〈教えてネモケン〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/attachmentfile-file-22320.webp)
1000ccスーパースポーツに乗ってましたが、憧れの1980年代ビッグバイクを入手。通い慣れてるサーキットで走ったら、コーナー進入でアッという間にフロントが滑ってコケました。なぜ転んだのか? 細いタイヤに不慣れだけなのか? 不安でまた走る気になれません。どうしたら良いでしょう?
●文:ライドハイ編集部(根本健) ●写真:海保研
フロントフォークがデリケートに追従できなくなっているかも
A. 年代物のサスペンションなどの機能が低下していたら復活させるとともに、前輪が遅れて追従する走りのマナーを身体に覚えさせましょう。うまく乗ると応えてくれる、人車一体感にハマる醍醐味をぜひ!
ボクも前後18インチのバイアスナロウタイヤでビンテージレースに興じていたので、お話を伺っていると思い当たる部分があります。たしかに、最新バイクの感覚で無造作に乗ると痛い目に遭います。
で、まずは「そこまでシビアにならないと乗れないのか」と思われてしまいそうな話から始めます。
旧いバイクは、タイヤが細いとかいう前に、各部が新車のときよりヤレていますよネ? 状態は個々に違うとは思いますが、エンジンはもとより、サスペンションなども当初の機能を失っている可能大です。
たとえばフロントフォーク。インナーチューブに入っているダンパーオイルは、上下動するたびに微量が引っ張り出されて、徐々に減ってきます。それはオイルの油面が下がることに繋がり、ブレーキングで圧縮されるときのノーズダイブを深くしたり、奥のほうで動きが鈍くなる兆候が出やすくなります。
なぜなら、インナーチューブの中は、このダンパーオイルの油面から上が空気バネの役割もしていて、油面が下がるということは、バネ特性で言うと深く沈んだ位置で急激に立ち上がる、つまり柔軟な状態がいきなり硬くなるような過渡特性になりがちなのです。
…というだけで、仰っているブレーキングからリーンという段階で、大事な前輪の路面追従性を悪化させている疑いが大きいでしょう。
サーキットを、それも最新の愛車で走り慣れていると、旧いバイクだからと慎重なつもりでも、操作するリズム感や減速の感じが、旧いバイクにとってはハードなものになりがちなのです。
タイヤは当時のサイズの新しい製品で。驚くほどのグリップと安定性が得られます
それからタイヤについて。まだ溝が十分にあるとしても、製造してから10年近くも経っていたら、走らせずに保管してあったとしても、オゾンなどでゴム質は劣化しています。
「ひと皮むけば大丈夫」という人もいますが、サーキットの路面だとグリップしているような表面に摩耗痕が見えていたとしても、大事な減衰特性、つまりいきなりスリップせずにダラダラっとズレていくような鈍感力が落ちています……
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
ライドハイの最新記事
4気筒CBR250との棲み分けでさらに長期モデル化の一途へ! ホンダが1982年5月にリリースしたVT250Fは、パワフルな2スト勢に対抗できる唯一の存在として瞬く間に10万台を突破するベストセラーと[…]
ホンダにとって英国はスポーツバイクの奥深さを学んだ特別なカルチャーのの土地柄! 1985年、ホンダはGB400/500と名づけられたビッグシングル(単気筒)スポーツをリリース。 その風貌はトラディショ[…]
得意の125ccクラスで意地を見せた走りのパフォーマンス! スズキは’60年代、ホンダに続きヤマハが挑戦を開始した世界GPチャレンジに追随、50ccと125ccの小排気量クラスを主軸に世界タイトルを獲[…]
レーサーポジションでもツーリングするカルチャーを育んだGSX-R1100! 1985年、サーキット最速を目指した新世代の油冷エンジンに超軽量なアルミ製ダブルクレードルのスーパースポーツ・GSX-R75[…]
ライバルを突き放す90°Vツインと高剛性に低重心の新次元を構築! ヤマハRZ250の切り開いた2スト復活劇から、レーシングマシンのレプリカブームへとエスカレートさせたのは、1983年のスズキRG250[…]
最新の関連記事(ライディングテクニック)
シリーズ第12回は最終回特別応用偏! 白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材など、公道安全運転のお手本として白バイ流の[…]
シリーズ第11回はクイーンスターズ・スペシャルQ&A! 白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材など、公道安全運[…]
シリーズ第10回は『クイーンスターズ』に学ぶ「取り回し」だ! 白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材など、公道安全運転[…]
シリーズ第9回は『クイーンスターズ』と一緒に「引き起こし」だ! 白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材など、公道安全運[…]
シリーズ第7回は「パイロンスラローム」。リズミカルな連係操作を身に付けよう! 白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材な[…]
人気記事ランキング(全体)
2026年2月発売! 注目のカワサキ製新型ネイキッド3モデルに早速触れてみる 10月30日から11月9日までの期間に開催されたジャパンモビリティショーで初披露となったカワサキの人気モデルZ900RSの[…]
3Mシンサレート採用の4層構造で冬走行の冷えを軽減する 本商品は、防風ポリエステル生地/3Mシンサレート中綿/裏起毛の4層構造で手全体を効率よく保温する設計。一般的なポリエステル綿と比べて中綿が軽く、[…]
CFD解析で最適化された圧倒的な「抜け」の良さ KAMUI-5の最大の特徴は、CFD(数値流体解析)を用いて配置と形状が再設計されたベンチレーションシステムにある。走行風を効率よく取り込み、ヘルメット[…]
折りたたみ機構と視界性能を両立した実用設計 本商品は、ミラーマウントに装着する汎用タイプで、8mmと10mmに対応する左右セットモデルである。最大の特徴は、ミラーを内側に折りたためる構造で、保管時やバ[…]
得意の125ccクラスで意地を見せた走りのパフォーマンス! スズキは’60年代、ホンダに続きヤマハが挑戦を開始した世界GPチャレンジに追随、50ccと125ccの小排気量クラスを主軸に世界タイトルを獲[…]
最新の投稿記事(全体)
手軽さを極めた、ポケットに入れて留めるだけの新発想ホルスターバッグ ハーフデイツーリングホルスターはポケットに差し込むだけで装着完了。ベルト調整やストラップ固定といった面倒な作業は不要で、所要時間はわ[…]
1. 【背景】50ccガソリン原付は排ガス規制をクリアできず 50ccガソリン原付はなぜ生産終了となるのか。それは地球環境保護という理念のなか世界的に年々厳しくなる排ガス規制値をクリアできないとわかっ[…]
バイク整備は、だいたい汚れとの戦いから始まる バイク整備をしていて、より深く分解していくと避けて通れないのがグリスやオイルの汚れです。今回の場合は古いモンキーのフロントフォーク。オイルは入っていない代[…]
欲しいバイクは早い者勝ち! 全店500台の特選車大放出! お年玉や福袋や初売りといえば、年齢にかかわらず誰もがワクワクする年始の風物詩だ。そしてライダーにとって胸躍るのが「バイク王の初売り」である。 […]
排気量に見合った絶妙なシャーシがオフロードで効く!! オフロードバイクのYZF-R1の触れ込みで登場したWR250R、そして長年オフロードバイクのエントリーモデルとして愛されてきたセロー250…がカタ[…]
- 1
- 2


![1980年代ビッグバイクを乗りこなす|[ライテクQ&A] 憧れの’80年代ビッグバイクで、フロントから転倒した怖さを克服するには?〈教えてネモケン〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/oshiete-nemoken_142_20230830_01-768x432.jpg)





































