
メンテナンスを行う際は作業環境を整えることが重要だ。ガレージがあれば言うことはないが、まずはバイクを安定自立させるのが必須条件となる。サイドスタンドしかない最近のスポーツバイクだと、タイヤを回す足まわりメンテはほぼ不可能だし、無理して転倒させてしまってはまさに本末転倒。令和のバイクブームと言われる昨今、メンテナンス用スタンドのラインナップを拡充しているのがデイトナだ。今回は、デイトナが取り扱っている製品の中から7つをピックアップし紹介する。
●文/写真:モトメカニック編集部(栗田晃) ●外部リンク:デイトナ
充実のラインナップを揃えるデイトナのスタンド
デイトナのメンテナンスアイテム群の中で、特に充実しているのがリアスタンド。スイングアームを受けるアタッチメントを細かく設定しているのが要注目ポイントだ。
リアスタンドでもっとも緊張するのは、サイドスタンドで傾けたバイクを直立させる時と、スタンドを挿入させるタイミング。サイドスタンドが浮いた状態で、バイクのハンドルがフラついたり、車体が右側に傾きそうになると、一気に脂汗が滲むサンメカも少なくないはず。
そんなユーザーに対応するため、新たなスタンドの中には、サイドスタンドで立ったバイクのスイングアームに、あらかじめリアスタンドを取り付けられる製品もある。これには、スイングアームに取り付けたスプールに引っ掛けるU型クランプタイプと、スタンド側のゴムバンドをスイングアームを巻き付けるタイプがあり、ビギナーでも安心して使用できる。
リアスタンドなんて大げさな……と思うかもしれないが、リアタイヤが上がればブレーキメンテやホイール着脱ができ、メンテナンスに対する興味も高まるはず。バイクいじりをもっと楽しむため、デイトナのスタンドを活用してみよう。
リアスタンド アジャスタブルIII オフセットアタッチメント付属
【デイトナ リアスタンド アジャスタブルIII オフセットアタッチメント付属】●価格:1万5400円
スイングアームとサイレンサーのラインが重なるダウンマフラー装着車用に、オフセットアタッチメントを採用したスタンド。アタッチメントが横方向にはみ出さないので、サイレンサーとの干渉を避けられるのが特徴だ。
リアスタンド アジャスタブルⅢ バンド付きL型アタッチメント付属
リアスタンドをスイングアームに固定できるゴムバンドによって、車体を立てると同時にスタンドの両輪が着地するため容易にリフトアップできる。アタッチメントの高さは9段階調整が可能で、最適な高さを設定できる。
【デイトナ リアスタンド アジャスタブルIII バンド付きL型アタッチメント付属】●価格:1万5400円
フロントフォークスタンド
【デイトナ フロントフォークスタンド】●価格:1万4300円
フロントタイヤをリフトアップする際、ステムシャフトに挿入するフロントスタンドが使えない機種向けに、フロントフォーク下端を持ち上げる。アタッチメントがフォーク下部を確実に受けられるよう、カウンターウェイトが付いているのが特徴だ。
メンテナンスローラースタンド
【デイトナ メンテナンスローラースタンド】2本のローラーの間にタイヤを載せることで、サイドスタンドのままタイヤを回せるスタンド。ローラーの位置を変更することで間隔を調整でき、10〜19インチまで使用できる。限られたスペースで使えるのも魅力。●価格:4400円
リアタイヤをローラースタンドに載せて回せば、ドライブチェーンのメンテナンスも簡単。チェーンクリーナーやチェーンルブ、3方向を同時に洗浄できる便利なチェーンブラシもデイトナ製で揃えよう。
フロントブレーキロック
ローラースタンドでリアタイヤを回す際、フロントブレーキをロックしておけば、車体が安定して転倒のリスクを低減できる。これはリアスタンド使用時も同様だ。デイトナのブレーキロックは990円とリーズナブル。
イージーリフトアップスタンド ベベルギヤタイプ
【デイトナ イージーリフトアップスタンド ベベルギヤタイプ】●価格:9790円
サイドスタンドで立つバイクのスイングアーム右側を持ち上げることで、リアタイヤを浮かせるアイデアスタンド。この製品はハンドルを回して伸縮できるので、軽い力で操作できるのが特徴。調整範囲は275〜340mm。
アンダーフレームスタンド
【デイトナ アンダーフレームスタンド】●価格:1万2100円
ダブルクレードルフレームのダウンチューブを支える、安定性の高いスタンド。左右の高さが異なるため、サイドスタンドで左に傾いた車体を安全に垂直にした上で、前後どちらか一方のタイヤを浮かせることができる。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
明確な個性を持つ30種類のラチェットハンドル デザインや製品番号を変えることなく、ラチェットハンドルの要点であるギヤ数を36→72歯に倍増させたコーケンZ-EALの3/8インチシリーズがデビューしたの[…]
ショールームとワークスペースのセットにレンタルバイクが加わり、さらにパワーアップ 「以前の店舗もここから10分程度の近所ですが、中央道路に出てきたら『こんなにお客さんがいるの!?』という感じです」と語[…]
ホイール/エンジンカバー/金属部品への施工に特化。熱硬化性一液ペイントの決定版「アレックスコート」 ディープなサンデーメカニックの中には、DIYペイント作業にこだわり、焼き付け乾燥が可能な高温乾燥機を[…]
入手困難な旧車のパーツをクラウドファンディング 「群衆/Crowd×資金調達/Funding」という言葉を組み合わせた造語が「クラウドファンディング」。インターネットやSNSを通じて、不特定の賛同者に[…]
サンメカ御用達高性能ケミカルに注目 クロームメッキは樹脂や塗装より硬い金属だが、想像以上に簡単に傷が付くことがある。またメッキ面は平滑なように見えるが、目に見えない極小サイズの穴やクラックが無数に存在[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
メンテナンスが必要になった時に必要な部品が手に入る 全日本ロードレース選手権のJ-GP3クラスでEXACTホイールやダイレクトドライブレーシングディスクのユーザーが増加し、MotoGP Moto2クラ[…]
キラリと輝くクロームメッキは絶版車のアイコン。磨き、サビ取り、保護は専用ケミカルを活用したい メーカーから出荷された新車当時は同じ状態でも、その後の環境や手入れによって、10年後/20年後のコンディシ[…]
洗車だけでなく雨天走行後にも使えそうな”吸水クロス” 雨天での走行後や、洗車後に気になるのがボディに付いた水滴。これの拭き取りに特化した設計のクロスが”超吸水ゼロタオル”だ。 吸水性を高めるため、生地[…]
モバイルタイプでも水の勢いは十分。洗車での活躍は間違いなし 今回発売されるケルヒャー「OC 5 Handy CB」は、もっと手軽に、どこでも洗浄したいというユーザーの持ち運びニーズに対応した、ガンタイ[…]
4サイクル/2サイクル/ブレーキ/サス用を設定 ホンダは、二輪車用の純正オイルのラインナップを「Pro Honda(プロホンダ)」ブランドに一新し、4月より順次発売すると発表した。 ボトルパッケージは[…]
最新の関連記事(デイトナ)
放送中にはYouTubeからも同時配信! 株式会社デイトナは、デイトナの公式YouTubeチャンネル「デイトナ! ライド ア バイク!!」を展開している。その中のラジオ風トーク番組「バイクでレディオ」[…]
メンテナンス捗るスタンド類 ちょいメンテがラクラクに:イージーリフトアップスタンド 2890円~ サイドスタンドと併用することで、リアホイールを持ち上げることができる簡易スタンド。ホイールの清掃やチェ[…]
ヘルメットに取り付けるアクションカム型のドライブレコーダー 今回発表となった『MiVue MP30GPS』は、本体の前後に2Kカメラを搭載したヘルメット装着型のドライブレコーダー。近年のアクションカム[…]
“絶版み/旧車み”のあるパーツ 若者ことばに迎合するつもりはないが、十代後半の子供たちと話をすると「うれしみ/やばみ」など、“○○み”といった言葉に接することが多い。これをインターネットで調べると、目[…]
ハーレーユーザーに馴染み深いパーツディーラーからの提案〈スズキ&アソシエイツ〉 質感が高く洗練されたドレスアップ効果の高いビレットパーツや、パフォーマンス系には欠かせないレーシーなアイテムを、おもにヨ[…]
人気記事ランキング(全体)
シェルパの名を復活させたブランニューモデル カワサキが、KLX230シリーズをモデルチェンジするとともに、KLX230Sとしては3年ぶり(その他の無印やSMは2~5年ぶり)に復活させたのは、2024年[…]
新5色ラインナップとなった2022年モデル 2022年モデルが発売されたのは、2022年6月23日のこと。2021年のフルモデルチェンジの際には、新設計の水冷エンジンが4バルブの「eSP+(イーエスピ[…]
まず車間が変わることを理解しておこう! ツーリングでキャリアのある、上手なライダーの後ろをついてゆくのが上達への近道。ビギナーはひとりだと、カーブでどのくらい減速をすれば良いかなど判断ができない。そう[…]
ナンバー登録して公道を走れる2スト! 日本では20年以上前に絶滅してしまった公道用2ストローク車。それが令和の今でも新車で買える…と聞けば、ゾワゾワするマニアの方も多いのではないか。その名は「ランゲン[…]
15番手からスタートして8位でフィニッシュした小椋藍 モナコでロリス(カピロッシ)と食事をしていたら、小椋藍くんの話題になりました。「彼は本当にすごいライダーだね!」と、ロリスは大絶賛。「ダイジロウ・[…]
最新の投稿記事(全体)
モンキーFSシリーズの最新作として誕生! ホンダ「CB1000F コンセプト」で往年のフレディ・スペンサーが駆ったレーシングマシンのカラーリングが話題になったばかりだが、憧れの“スペンサーカラー”をま[…]
孤高のパニガーレV4Sと友好的なパニガーレV2S パニガーレV4Sでサーキットを3本ほど走ると、強烈な疲労感が僕の身体を襲う。汗は止まらず、足腰に力が入らなくなる。試乗直後は格闘技を終えたような感じだ[…]
1999年、東京モーターショーに突如CB Fourが出現! CB Four、ホンダファンは憶えているはず。1999年の東京モーターショーに、何の前ぶれもなく展示されたショーモデル。その名も「CB Fo[…]
※同記事は、別冊オールドタイマー21号(2016年7月号)掲載の記事に加筆し、再構成したものです。 あえてベールに包まれたファルコ 以下は、元スズキ社員としてファルコラスティコ(以下ファルコと表記)の[…]
メンテナンスが必要になった時に必要な部品が手に入る 全日本ロードレース選手権のJ-GP3クラスでEXACTホイールやダイレクトドライブレーシングディスクのユーザーが増加し、MotoGP Moto2クラ[…]
- 1
- 2