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25年以上にわたって自社ブランドのオリジナルホイール「EXACT」の開発と販売を行ってきたアドバンテージ。フットワークのプロショップとしての技術とこだわりから生み出される鍛造ホイールは、日本国内はもとより海外での評価も高い。純正ホイールより軽いのはもちろんだが、「回転バランス」「剛性」「しなり」の3要素を絶妙にコントロールすることで、路面からの情報を掴みやすい=安全に走行できるEXACT ホイールは、ビッグバイクだけでなく軽量車にも大きなメリットがある。
妥協することなく繰り返される設計変更で進化を続けるMADE IN JAPANホイール
オリジナルホイール開発当初から、一貫して鍛造製法を採用し続けているアドバンテージ。溶かした素材を鋳型に流し込む鋳造に対して、鍛造はブランク材料の調達や金型のコストが高く、ハードルが高いのは間違いない。国内屈指のマグネシウム8000トン、アルミニウム6000〜8000トンのプレスも、妥協できない重要なポイント。
超高圧でプレスすることで、内部組織はバラバラの点状から緻密で均一な線状に再結晶化され、しなやかさと強靱さが両立する。同時に、後加工を減らすためにホイールサイズに適した金型を用意しているのも、鍛造の良さを最大限に引き出すためのアドバンテージのこだわりである。
そんなEXACTのラインナップには、ここで紹介しているヤマハSDR用のように、ヤマハ車に精通するトシテックのリクエストで企画がスタートし、コラボレーションによって製造されるものもある。大型車用とは異なるスリムなサイズだが、アドバンテージとしてもミドルクラスユーザーに対するアピールになると考えたという。
このようなコラボレーションはショップ単位/クラブ単位でも検討しているので、世界最高水準の高性能ホイールを体感してみたい絶版車ユーザーはアドバンテージにリクエストしてみてはいかがだろう。
SDRのスリムさを引き立てるRACING10。ノーマルスプロケットが使えるハブも特徴
250ccクラスの足まわりカスタムでは、レースマシン(ホンダRSやヤマハTZ)用ホイールを流用するのが一般的だが、それらが古くなり数も減少したことから、トシテックのリクエストによってアルミ鍛造製のEXACT Ⅱが実現。
ハブにはゴミやホコリの侵入を防ぐオイルシールが付き、リヤは純正スプロケットが装着可能。また純正メーターギヤ対応のハブも選択できる。このホイールはアドバンテージや一般用品店でもオーダー可能だ。
【SDR用 EXACT Ⅱ RACING 10】■サイズ:フロント2.50-17 リヤ3.50-17 ●税抜価格:30万円
各部のデザインは設計ソフトによって応力を解析しながら決定しているが、強度や耐衝撃性や実際のフィーリングは現物でないと分からない。アドバンテージではエンケイテスト&ラボラトリーにて破壊前提のテストを行い、壊れる場所や壊れ方を確認して設計に反映させている。壊れないように厚め/大きめで作っていないから、極限まで贅肉を削り落としたスタイルが完成するのだ。スポークをこれほど薄くできるのも鍛造だからこそ。
ディスクとプレート枚数変更でスポーツ性能をアップ
アシスト&スリッパー®クラッチ(“アシスト&スリッパー”は株式会社エフ・シー・シーの登録商標)は、“クラッチレバー操作力軽減”と“エンジンブレーキの抑制”を両立し、多くのスポーツモデルに純正採用されている。
F.C.C.と共同でトラクションコントロールクラッチキットを開発してきたアドバンテージでは、カワサキ車向けにスポーツ性をさらに向上させたA&S®対応のクラッチキットを開発、好評を博している。
【アドバンテージF.C.C.トラクション コントロールクラッチキット】
■適応機種と価格:
Z900RSシリーズ用[Z900RS(’18-’23)/Z900RS SE(’22-’23)/Z900(’18-’23)/Z900SE(’22-’23)] ●税抜価格:5万2000円
Z1000(’17-’22)/Z1000 REDITION(’17-’20)/VERSYS 1000 SE(’19-’21)/VERSYS 1000(’17-’18)/Ninja 1000SX(’20-’23)用 ●税抜価格:5万2000円
Ninja H-2/ Ninja H-2SX/Ninja SX SE/NinjaH-2 SX SE+/Z H2Z H2(’20-’22)/Z H2 SE(’21-’22)(Ninja H-2R は除く)用 ●近日発売予定
テスト走行を繰り返し、フリクションディスクとスチールプレートを1枚ずつ増やし、クラッチスプリングを強化した製品が完成。A&S®ならではの特性をスポイルすることなくスポーツ性能を引き上げているのが特徴。
ピンク色のクラッチセンターと水色のプレッシャープレートは斜面で接触しており、クラッチミート時はプレッシャープレートがクラッチセンター側に引き込まれ、バックトルクが加わるとプレートが斜面を登って離れる力が生じる。
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