![](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
どんな作業でも、素早く効率良く確実に進めることができれば、それに越したことはない。ここでは自宅でタイヤ交換を手動でする際に「あれば絶対に楽できる!!」商品に注目。実際のところはどうなのか!? そのインプレッションと雑誌『モトメカニック』編集部・田口が感じた“個人的印象”をレポートする。
●文/写真:モトメカニック編集部(田口かつみ) ●外部リンク:ストレート
グルッと回してスムーズにタイヤを外せる便利工具
過去に個人ガレージを取材した際に、このようなマニュアル式タイヤチェンジャー(DIYの手作り品)を見たことがあった。作業の様子も確認したのだが、それはもう「目からウロコ…」という感覚だった。
サーキットランを楽しむには、常にコンディションが良いタイヤを履きたいもの。しかしこの方は、タイヤ専門店の営業時間内に出向くことができない仕事環境だったため、いつもスポーツ走行へ行く直前のメンテナンス時間、ほぼ真夜中のタイヤ交換が常だったと伺った。
プロにお願いするのは確実だが、どうしてもそれができないこともあるし、日頃からタイヤ交換機会が多い(新聞配達営業所などと契約している)バイクショップなどでも、作業時間を短く、しかも効率良く作業したいパターンは数多くあるはずだ。
そんな状況時にたいへん便利な工具がストレートから発売された。適合タイヤサイズは17インチまでで、アクスルシャフト径はΦ12mm以上だ。
タイヤ交換経験が豊富で、プロショップのタイヤチェンジャーが「どのように動き、どのように使われている」のかを知る者が使えば、「へーっ!! これはスゴいっ!!」となるはずだ。個人的には、小排気量車用と中大型車用の2本立てで、本体をしっかり固定できるようになれば、扱いやすさがさらに増すように感じられた。
【STRAIGHT TIRE-CHANGER FOR BIKE バイク用タイヤチェンジャー 15-0780】購入時は各部品がバラバラ箱詰めなので、上記の写真のように組み立てる必要がある。■外寸590×490×400mm(ハンドル除く) 適合タイヤサイズ17インチまで アクスルシャフト径Φ12mm以上 ●ストレート会員価格:1万円
バイクショップやタイヤショップのチェンジャー機器を見るたびに、この部分を使ったマニュアル式タイヤチェンジャーが登場しないものか…とも思っていたが、遂に市販化された。まずは使い込んでみることから始めよう。
125ccスクーターの12インチホイールの場合。リムビードとローターが近くても、干渉することなく対応できているヘッド部分。出っ張った部分にタイヤレバーを掛けてテコの支点にするため、リムエッジにタイヤレバー傷を付けにくいのが、タイヤチェンジャー利用の良いところでもある。
ストレート バイク用タイヤチェンジャーの使い方
次に試したのは、アクスル径Φ10mmのスーパーカブ用ホイールだ。アクスル径が細いので、このタイヤチェンジャーでは対応外。しかし、ベアリングを取り外し、アクスル受けのコーンでハブを直接受けることで作業ができそうだと考え、実際に試してみることに。
もちろんこれは自己責任においての作業となるが、予想通り上手くいったので、参考にしてほしい。
アクスルシャフトにタイヤをセットしてテーパーコーンを固定したら、ヘッドの位置をリムサイズに合わせてアーム固定。
回転アームがスムーズに回るように、アーム下側のコマをアーム下面に押し当てながら、ヘッドとリムが干渉しない位置なのを確認。そして下側コマをアクスルに締め付けて固定する。
いきなり作業に取りかからず、セットしたアームを回転させて、リム側面とヘッドのクリアランスが確保されていることを再確認。干渉がなければ、いよいよタイヤレバーを差し込む。
作業前の段取りで、ビードは確実に落としておく。ヘッドの出っ張り部分を支点に、ビードの隙間にレバーを差し込み、グイッと返してタイヤビードをヘッドの出っ張り全体に引っかける。
ヘッドの出っ張りにタイヤビードを引っかけたら、チェンジャー本体をしっかり固定した状態でアームにエクステンシハンドルを差し込み、反時計方向へ回すことでビードが上がる。
原付クラスのサイズなら、劣化したカチカチタイヤでも作業は楽々。しかし、中型クラス以上でタイヤがカチカチだと、作業進行には慣れが必要になる。覚えてしまえば納得モノだろう。
片側のビードを外し、チューブを抜き取り、反対側も同じようにタイヤを上へ抜き取ることができる。新品タイヤの組み込み時も同じ手順で作業できる。ヘッド出っ張りの球状部分でビードを押し込むように組み込むのだ。いずれにしても、すべての作業時にビードクリームをしっかり塗ってないと、滑りが悪くスムーズな作業ができない。
タイヤ交換時に使えるその他ツール
【ストレート ビードクリームスプレー 420ml 36-772】ビードクリームといえばカップ入りが一般的だが、ストレートではスプレー式クリームケミカルを取り扱っている。これは便利だ!! ●会員価格:1100円
【ストレート タイヤビードダウンキーパー 4pc 19-5364】タイヤレバーを差し込む際に、反対側のタイヤビードが落ちた状態をキープできると、レバー側のビードが外側へ広がり、レバーへの反力が減って作業性が良くなる。 ●会員価格:2480円
【ストレート タイヤレバープロテクターセット 10-298】タイヤレバーは、使い手メカニックの好みもあるが、作業モデルのタイヤサイズによって使い分けられるのなら使い分けたい。バフ&メッキ仕上げなので、リムにキズを付けにくいタイプだ。初めて買うにはセット品が良い。将来的には長くゴツいレバーも欲しくなりますよね!? ●会員価格:2080円
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
愛車エストレヤとハンターカブのカスタム基地 1970年代半ば、16歳で原付免許を取得し、ホンダ ダックスやヤマハミニトレを乗り回していたHさん。中型/大型と進む仲間もいたが、自身は20歳を境にバイクを[…]
ツールトローリー:シースルーで中身が見やすく、折り畳めばコンパクト収納が可能 据え置きタイプのロールキャビネットに対して、作業場所に工具を引き寄せるツールトローリーはヨーロッパでポピュラーなスタイル。[…]
軽量さとハンドリングでエンジンパワーをカバー。オリジナルフレームの素性の良さを証明 鈴鹿8時間耐久レースやヨーロッパのシングルレース選手権など数々のレースに参戦してきたオーヴァーレーシングプロジェクツ[…]
多くのユーザーがリピートするセミシンセティックゾイル ホンダ スーパーカブというモデルの凄いところは、50年以上前に誕生しながら、今なお世界中のファンに愛され続け、数多くのモデルが“現役”で走り続けて[…]
メンテの頼りになるNTBの規格部品 使い勝手の良さと頑丈さを両立し、1億台を超える膨大な台数が160を超える国と地域に行き渡っているホンダスーパーカブ。実用車に必要な機能/性能/長年に渡って変わらぬデ[…]
最新の関連記事(工具)
ステンメッシュを温めてワレ樹脂患部へ潜り込ませて補強!! 樹脂部品の加熱補修には、接合部分に金属製のピンを溶け込ませる方法と、接合部分を溶かして溶着させる方法がある。前者はピンが補強材となって強度を確[…]
1分でわかる記事ダイジェスト 「ゴミ認定」されたブレーキ一式は復活できるのか? ゴミ認定されたブレーキ一式は復活できるのか、超音波洗浄機の可能性を追及している。ターゲットは「ブレーキ」で、キャリパーも[…]
1分でわかる記事ダイジェスト ボルトやネジは「大は小を兼ね」ない! エンジンのマウントボルトが、長すぎると見た目が悪い。ナットを締め付けるのも大変だが、それ以上にチェーンに当たってしまうので使えなく、[…]
Z-EALメタルケースセット:バイクはもちろんクルマでも重宝するシブイチアイテム網羅セット ヘッドの中でガタつかず空転トルクが軽い72歯ギヤのラチェットハンドル、薄さと短さを追求したスタンダードソケッ[…]
ツールワゴン:据え置きにも移動にも使える。バックパネルが新しい 仕様やサイズが異なるさまざまな収納工具を販売しているアストロプロダクツ。据え置き使用を前提としたロールキャビネットに対して、手元まで移動[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
ポイントはリヤタイヤと床面との空間。リフト量が少ないほどスタンド操作が軽く車体も安定する ガレージやサーキットのパドックで、バイクにスタンドをかけた状態で前後左右自由に移動できるのが、ガレージREVO[…]
1分でわかる記事ダイジェスト 「腐ったガソリン」とは、どんな状態のこと? 時間経過とともに燃料の品質が低下して変質したガソリン。放置すると、ドロドロを通り越してガム状の固形物へと変化。軽度の劣化であれ[…]
アクスルシャフト位置がピタリと決まる! “お助けリフターA”はリヤタイヤ着脱の必須アイテム リンクまわりの清掃やハブダンパーのチェックなど、リヤタイヤを外せばできると分かっていても、「タイヤの着脱が面[…]
1分でわかる記事ダイジェスト ボアアップしたら改造申請が必要? ボアアップはエンジンのシリンダーを拡大し、排気量を増やす改造。この改造により、原付バイクのパワーを上げることができるが、排気量が変わると[…]
固体/液体/気体が“動く”場所の静電気除去に効く 車のドアノブなどに触れる際にバチッ!と感じる衝撃で意識することも多い静電気。トヨタ自動車が以前に発表したアルミテープによる除電メカニズムは、静電気が車[…]
人気記事ランキング(全体)
メーター読み145km/hが可能なYZF-R15 高速道路も走れる軽二輪クラス。排気量で余裕のあるYZF-R25が有利なのは当たり前である。ただR25とYZF-R15の比較試乗と聞いて誰もが気になるの[…]
1分でわかる記事ダイジェスト 「腐ったガソリン」とは、どんな状態のこと? 時間経過とともに燃料の品質が低下して変質したガソリン。放置すると、ドロドロを通り越してガム状の固形物へと変化。軽度の劣化であれ[…]
通勤エクスプレスには低価格も重要項目! 日常ユースに最適で、通勤/通学やちょっとした買い物、なんならツーリングも使えるのが原付二種(51~125cc)スクーター。AT小型限定普通二輪免許で運転できる気[…]
バイクに積載義務のあるものとは? 車検証や自賠責保険証等の書類 積載義務違反で重い罰則が科せられるものの代表は“書類”です。バイクには使用時に以下の書類を備え付けなくてはなりません。 車両登録書(車検[…]
アクスルシャフト位置がピタリと決まる! “お助けリフターA”はリヤタイヤ着脱の必須アイテム リンクまわりの清掃やハブダンパーのチェックなど、リヤタイヤを外せばできると分かっていても、「タイヤの着脱が面[…]
最新の投稿記事(全体)
押し引きで熱い! 座ると熱い! そんなシートの熱さをどうにかしたい… ツーリングや街乗りにかかわらず、真夏のバイクは炎天下に駐輪していた後に触るのが最初の大きな関門になる。押し引きでシートに触れば手の[…]
ポイントはリヤタイヤと床面との空間。リフト量が少ないほどスタンド操作が軽く車体も安定する ガレージやサーキットのパドックで、バイクにスタンドをかけた状態で前後左右自由に移動できるのが、ガレージREVO[…]
SHISEIDO(資生堂) クリアサンケアスティック 日焼け対策といえば、まずは日焼け止めを塗ることが何より大切です。日焼け止めと言ってもさまざまな種類がラインナップされていますが、昨今人気を集めてい[…]
サンダルでの運転はダメ…では、半袖半ズボンのようなラフな格好は? たとえば、頭の蒸れが気になったからとヘルメットを脱いでしまった場合、乗車用ヘルメット着用義務違反が適用され、違反点数1点が科されます。[…]
メーター読み145km/hが可能なYZF-R15 高速道路も走れる軽二輪クラス。排気量で余裕のあるYZF-R25が有利なのは当たり前である。ただR25とYZF-R15の比較試乗と聞いて誰もが気になるの[…]
- 1
- 2