
美しいデザインで知られる北欧をルーツに持つハスクバーナ・モーターサイクル(以下ハスクバーナ)から、待望の2024年モデルが発表。スタイリッシュな佇まいはそのままに、ヴィットピレン401/125とスヴァルトピレン401/250/125のすべてが、新設計のエンジンを搭載して登場だ!
●文:ミリオーレ編集部(村田奈緒子) ●写真/外部リンク:ハスクバーナ・モーターサイクルズジャパン
ミニマル&クリーンな北欧的デザインで無二の世界観を構築
スウェーデン語でヴィットピレンは“白い矢”、スヴァルトピレンは“黒い矢”を意味する。まるで兄弟のような2つのモデルは、2014年のミラノショーでコンセプトモデルとしてヴィットピレン401が展示されたことが始まりだ。2013年にハスクバーナがKTMの傘下となったことから、KTMのネイキッドスポーツ・390デュークのエンジンとフレームを用いてヴィットピレン401を開発。それから3年後に、ヴィットピレンとスヴァルトピレンは市販化となった経緯がある。
ヴィットピレンは若干前傾ポジションのカフェレーサー、スヴァルトピレンはアップライトなスクランブラーがコンセプト。シャーシ/エンジン/外装パーツの多くを共通とする一方、モデル名が示すようにモノトーンのカラーリングをメインとしたキャラクター分けも特徴的なバイクだ。
そもそもハスクバーナの起源は、1689年にスウェーデンに設立された銃の製造工場だ。スウェーデン王室に納める銃の製造からスタートし、1903年にバイクの製造を開始。現在、バイク事業はKTM傘下のため、本社はオーストリア。同じくオーストリアのデザイン会社KISKAに依頼して、北欧ルーツを大切にしながら他のブランドにはない世界観を構築している。
KISKAはKTMだけでなく多くのナショナルクライアントを抱えるデザイン会社。ヴィットピレン701(生産終了)のクレイモデルなども登場するこの動画を見るとバイク好きのデザイナーも多そうだ。
373ccだったエンジンは399ccの新世代モデルに進化
そして2024年、ヴィットピレン401/125とスヴァルトピレン401/250/125の5モデルが一新された。各モデルは、新設計の鋼管トレリスフレームと軽量なアルミスイングアームで構成され、WP製のサスペンションやバイブレ製のブレーキ、そしてボッシュのABSが標準装備となる。
ヴィットピレン&スヴァルトピレン401の新しいエンジンは、ユーロ5に適合。これまで373ccだった排気量は399ccにまで拡大。馬力はクラストップの45psを発揮する。また401の2台は電子制御も充実。クラッチレバーの操作なしにギヤチェンジができるイージーシフト/トラクションコントロール/ライディングモードも装備する。
スヴァルトピレン250は、249ccの排気量で31psを発揮。ヴィットピレン&スヴァルトピレン125は、125ccの排気量で15psを発揮する。3兄弟が見せる北欧ならではの人間工学に基づいた発想やデザインは、シチュエーションを問わず映えるはず。独創的なライトウエイトスポーツシングルの上陸が今から楽しみだ。日本での展開にあたっての詳細は未発表のため、続報を待ちたい。
それにしても2024年は外車400ccが熱そうだ!
スヴァルトピレン401。スヴァルトピレンシリーズではエルゴトライアングルが微調整され、ニュートラルなコーナリング挙動が向上。
ヴィットピレン401。ヴィットピレンシリーズでは新しいストリートバイク用のハンドルバーを導入。
【動画】Vitpilen and Svartpilen 401 – Disrupt your daily routine | Husqvarna Motorcycles
【動画】Vitpilen and Svartpilen 125 – Escape the ordinary | Husqvarna Motorcycles
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