
●記事提供:モーサイ
“チョークレバー”は消えたが、現行車でもアイドル調整は行われている
日々、バイクのテクノロジーは格段の進化を遂げている。ひと昔前では当たり前のように備わっていたメカニズムが過去のものになってしまうことも珍しくない。この記事ではそんな懐かしの「失われたメカニズム」をいくつか紹介しよう。
ここ20年での進化において代表的なのは、燃料供給装置がキャブレターからインジェクションに変わったことだろう。当初は大型バイクから始まったインジェクションへの流れは、いつしか原付スクーターまで拡大した。いまや新車でキャブレターを使っているバイクを見つけることは難しい。少なくとも日本メーカーの国内モデルでは皆無に近いといえる。
そしてキャブレターがなくなったことで消えたのが「チョーク」機能だ。かつてはハンドルなどに備わるレバーを引くことでチョークを効かせ、それからエンジンを始動していた。チョークレバーを引くと、キャブレターが吸い出す燃料が増える(燃調が濃くなる)ように設計されている。それにより寒い時期などの始動性を上げるという機能だ。そうして始動させたエンジンが暖まってきたらチョークレバーを戻し、それから走り出すという儀式が必要だった。
そんなチョークレバーは必ずしも「インジェクションが主流になったから消えた」というわけではない。キャブレター時代の晩期には、温度によって作動するオートチョーク機構を採用したモデルもあり、またインジェクション車でもアイドリング回転数をレバー操作で上げるファーストアイドル機構を採用したモデルもあった。
ちなみに現在のインジェクション車でも始動性を高めるための工夫はしているし、エンジンが暖まるまでのアイドルアップを行うための通路を用意していたりする。完全に電子制御でスロットルバルブを動かすバイワイヤのスロットル系となっていない限り、チョークに似たシステムは残っていたりするのだった。
カワサキ ZZR600のキャブレター。
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