プロ直伝! DIYチューブレスタイヤ交換 ビード落としのコツ【コテ先が勝負の分かれ目!?】

チューブレスタイヤのタイヤ交換が苦手だ!・・・という方にぜひとも知っていただきたい「プロに教わったちょっとしたコツ」のおハナシ。ホントにちょっとしたコツなのですが、知ってるのと知らないのとでは大違い!ビード落としの手間が桁違いに楽になるのでぜひともチェックしてみてください。
●文:[クリエイターチャンネル] DIY道楽テツ
チューブレスタイヤのビード落としは難しいよね!?
タイヤレバーを使ったタイヤ交換、いわゆる手組でタイヤの脱着ができるという方でも、チューブレスタイヤとなると腰が引いてしまう、そんな方も多いのではないでしょうか。
かくいう筆者自身も、チューブレスタイヤが苦手でした。新しいタイヤならともかく、古いタイヤでしかも寒い季節ともなると、汗だくになりながら、どうしても落ちないビードに悪戦苦闘していたものです。
てか、マジでビード落ちないですよね。レバーを隙間に突っ込んで、いくら押してもネジっても、タイヤを何周しても落ちないビード・・・。
タイヤレバーだけじゃお話にならなくて、ハンマーで叩いてみたり、万力で挟んでみたり、ジャッキを使って車に踏ませてみたり、しまいにはなんちゃってビードブレーカーを単管パイプを使って作ってみたりして・・・。チューブタイヤなら簡単なのに、悔しいったらありゃしない。キィ~~ッ!!
そもそも、なぜチューブレスタイヤのビードは落ちにくいのか?
チューブレスタイヤのビードが落ちにくい理由は、リムとタイヤビードの密着性にあります。チューブレスタイヤは、リムの形状とタイヤビードがしっかりと噛み合うように設計されていますので、空気圧によってビードがリムの内側に強く押し付けられる仕組みになっています。
さらに、チューブレスタイヤのビード部分はとても硬く、耐久性のある素材で作られているため、タイヤがリムから外れにくくなっているのです。
キラリと光るプロのテクニック
ところが不思議なことに、プロの手にかかるとあっさりビードが落ちる。そこで、バイク屋さんにタイヤ交換を教わるチャンスがあったので、チューブレスタイヤのビードの落としをじっくり観察させていただきました。
タイヤレバーを差し込んでくいっと捻ると
いとも簡単に落ちるビード・・・。そこで気づいたのがひとつ。・・・ん? レバーの向きが違う???
コテ先のちょっとしたコツだった!?(レバーだけど)
・・・てことで、バイク屋さんで学んだ方法はこうです。
1本目のタイヤレバーを隙間に入れるのは同じ。だけど、もう1本のレバーを入れる時にくるっと180度ひっくり返すのです。
ここで大切なのは、1本目のレバーでタイヤを押し下げている、そのすぐ横に2本目のレバーを差し込んで、その先端をタイヤ耳に引っかけること。これがすごく重要!
そこから2本のレバーの先端を開くように動かすことによって、1本のレバーじゃありえないような動きで、ビードを強制的にリムから引き離すことが可能になるのです。
そのやり方をふまえた上で自分自身がビード落としをやってみると・・・
「ぽこっ」
簡単にビードが落ちました!!!
チューブレスタイヤのビードは落とせる!
写真ではスクーターのタイヤなので、かなり難易度が低い方です。でも、この方法を用いてチューブレスタイヤに挑んだところ、レーサーレプリカの扁平タイヤでも、タイヤ一周回りながらグリグリしてやれば、ビードを落とすことができました。
ちなみに、このやり方で車のタイヤ交換もできちゃったほどです。いや、マジでこの方法はすごいのです!
レバー「先」が重要なのです
ただひとつだけ注意点があります。それはタイヤレバーの先端が、とにかく薄いのが条件となります。分厚いとダメなんです。厚みがある分、タイヤの耳に食いつくことが難しくなってしまうからなのです。
ちなみに筆者はKTCのタイヤレバーを愛用しています。これは先端が薄いですが、丈夫で曲がることがないのでとても重宝しているので良かったらゲットしてみてください。この記事が皆様の参考になれば幸いです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました~!
私のYouTubeチャンネルのほうでは、「バイクを元気にしたい!」というコンセプトのもと、3日に1本ペースでバイクいじりの動画を投稿しております。よかったら遊びにきてくださいね~!★メインチャンネルはコチラ→「DIY道楽」 ☆サブチャンネルもよろしく→「のまてつ父ちゃんの日常」
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
最新の関連記事(DIY道楽テツ)
アクセルワイヤーが長すぎた!というトラブル ハンドルを交換して長さが合わなくなってしまったり、はたまたケーブルそのものが痛んでしまったり。こうしたアクセルワイヤー(スロットルケーブル)を交換する際、「[…]
セルが弱くなったらバッテリー交換のサイン スクーターのバッテリーが弱ってきたのか、始動性がイマイチになってきました。 そういえば、このバッテリーもずいぶんずいぶん古くなってきたので、バッテリーを買い替[…]
新品タイヤが滑るその理由 新しいタイヤは滑ります。 滑りたくないから新しいタイヤに交換したというのに、なぜか新しいタイヤはマジで滑るんです(経験者は語る)。 なぜ滑るかというと、それはタイヤの製造過程[…]
場所によっては恒例行事なバイクの冬眠(長期保管) 「バイクの冬眠」…雪が多い地域の皆様にとっては、冬から春にかけて毎年恒例の行事かもしれませんね。また、雪国じゃなかったとしても、諸事情により長期間バイ[…]
燃料コックにも涙? それはある日の出来事。バイクで走り出そうとガソリンタンクの燃料コックをオンにした時、指先に冷たいものを感じました。 何があるのかと覗き込んでみると・・・燃料コックが泣いているぅ~![…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
製品の概要と価格情報 デイトナ(Daytona) オイルフィルターレンチ 96320は、カートリッジタイプのオイルフィルター脱着専用工具。仕様は14面 64mmで、ホンダ/ヤマハ/カワサキ向けのデイト[…]
原付バイクのオイル交換目安とは? 交換頻度のポイント 内燃エンジンにとって、潤滑/冷却/密封/清浄分散/防錆を担うエンジンオイルは、まさに血液とも言うべき重要なパーツです。 常に高温にさらされてエンジ[…]
バイクのドラムブレーキ「スパッ」と戻りますか? ブレーキの操作性ってバイクに乗るときの「気分」に影響しますよね? みなさんのバイクのドラムブレーキ、レバーを離した時に気持ちよくスパッ!と戻りますでしょ[…]
幻のモペット「ホンダホリディ」 昭和の時代、ホンダが開発したモペット「ホリディ」の正式名称は「ホンダホリディ」、型式はPZ50。1973年頃「ブーンバイク」というアイデアを基に、ホンダ社内のアイデアコ[…]
PROGRIP専用の信頼接着剤 デイトナ(Daytona)の「グリップボンド PROGRIP 耐振ゲルタイプ専用 12g 93129」は、PROGRIP用に設計された専用接着剤です。容量は12gで、初[…]
最新の関連記事(工具)
製品の概要と価格情報 デイトナ(Daytona) オイルフィルターレンチ 96320は、カートリッジタイプのオイルフィルター脱着専用工具。仕様は14面 64mmで、ホンダ/ヤマハ/カワサキ向けのデイト[…]
ギボシ端子取り付けのポイントをおさらい バイクいじりのレベルやセンスは、その人が手がけた作業の跡を見れば一目瞭然。電気工作なら配線同士をつなぎ合わせる際、芯線をねじってビニールテープでグルグル巻きにし[…]
フレキシブルプラグソケット:スリムな外径で汎用性をアップした、ユニバーサルジョイント一体ソケット 最初は指でねじ込んで、ネジ山が噛み合ってからプラグソケットを使うのが理想だが、雌ネジがプラグ穴のはるか[…]
キャッチニッパー :作業後のゴミが減り掃除が楽になる、切れ端を飛ばさないキャッチ機能付き 配線や結束バンドを切断した際に切れ端が飛び散るのは仕方がないというのが一般的な常識に対して、一方の刃にプレート[…]
軍手は洗車道具たりえるのか みなさんバイクってどうやって洗ってますか? スポンジ? ブラシ? それとも高圧洗浄でしょうか。実は筆者は最近「軍手で洗車」に目覚めたのです。 きっかけは使ってたスポンジがボ[…]
人気記事ランキング(全体)
世界初公開のプロトタイプ&コンセプトモデルも登場予定! ホンダが公式素材として配布した写真はモーターサイクルショー展示車および鈴鹿8耐時点のもの、つまりミラー未装着の車両だが、JMS展示車はミラー付き[…]
YZF-R1/R6のレースベース車が受注開始! ヤマハがロードレースやサーキット走行専用モデル「YZF-R1 レースベース車」と「YZF-R6 レースベース車」の発売を発表。いずれも期間限定の受注生産[…]
2つの断熱シートが冬を制す「着る断熱材」 屋の壁に使われる断熱材のように、外部の冷気の侵入を防ぎ、体から発せられる熱を外に逃がさない。このシンプルな原理をウェアで実現したのがXShelterだ。 その[…]
鮮やかなブルーでスポーティな外観に 欧州に続き北米でもスズキ「ハヤブサ」が2026年モデルへと更新された。アルティメットスポーツを標ぼうするマシンは基本的に2025年モデルを踏襲しながら、レギュラーカ[…]
日本仕様はたったの2️種類 各国独自の特別仕様車を除けば、Z1-Rには初代とII型の2種類しか存在しない。ただしZ1-RIIのサイドカバーエンブレムは、欧州仕様:車名そのまま、北米仕様:IIナシのZ1[…]
最新の投稿記事(全体)
Z H2 SEが進化! スマホ連携ナビが利用可能に スーパーチャージドネイキッドのフラッグシップ「Z H2 SE」の2026年モデルが9月27日に発売される。カラーリングが「メタリックマットグラフェン[…]
地域の課題をライダーが解決 舞台となるのは、兵庫県北部の養父市と朝来市にまたがる日本遺産「鉱石の道」だ。ここは、かつて日本の近代化を力強く支えた鉱山の史跡群が点在する、歴史ロマンあふれるエリア。しかし[…]
青ベース、白ベースそれぞれのツートーンが登場 カムシャフトの駆動にベベルギヤを用いた、美しい外観の空冷バーチカルツインエンジンを搭載(バーチカルは垂直に立ったシリンダーを指す)するW800は、360度[…]
カワサキ大排気量モデルの原点は、2026年モデルも普遍性を継承 目黒製作所の創立100周年だった2024年秋、「メグロK3」が初のデザインアップデートを受けた。2024年11月発売のメグロS1のカラー[…]
DCAがスポーツと旅でディメンションをキャラ変する!? まず驚かされたのは、より扱いやすくなった車体だ。走り始めた瞬間この“RTってこんなに軽やかだったっけ?”と思うくらい扱いやすくなっている。どうや[…]