【DIY道楽テツ】溶接初心者はまずこれを買うべし!本当に使える10アイテム〈ゼロから始める100V溶接機3日間集中講座その2〉
自宅で溶接をしたい! そんな皆様にお勧めしたいアイテム上位10個を元溶接工の筆者が選んでみました。どれも実際に筆者が自宅で使っているものばかり。広くない作業場を有効活用して、安全にそして快適に溶接するための選りすぐりのラインナップをシェアいたします~!
●文/まとめ:ヤングマシン編集部(DIY道楽テツ)
「溶接機」だけじゃダメ? コスパの良いアイテムを揃えよう
筆者はちょっと前までいわゆるプロの溶接工でしたが、バイク改造したくて溶接覚えたようなアウトローだったので、使う道具もいわゆるマニュアル的なものからややズレてます。あくまで使い勝手とコスパ重視! というわけで・・・
・潤沢なお金がある人
・広い作業スペースがある人
・いくらでも道具が増やせる収納がある人
という方には役に立たないかもしれません。それ以外の皆様向けの内容となっておりますのでご承知おきください(笑)それではさっそくいってみましょう~!
1:革手袋|安いものでもOK! キャンプにも使える優れモノ
いわゆる「革手」です。軍手だとスパッタ(火花)が通ってしまうので熱いですし、木綿製ともなると燃えるし、化学繊維製では溶けて皮膚に張り付き(!)ますので、必ず革手袋をするようにしましょう。
ちなみに筆者の愛用品は「皮手 働楽 床革手袋 M-103Y 背縫いタイプ」です。安い部類ですが、丈夫で長持ち。最初はやや硬いのですが、使っているうちに手になじんで柔らかくなってきます。革手袋はとにかく熱に強いです。溶接直後でまだ熱々の鉄板でも短時間だったら掴んで移動したり方向転換することができます。
余談になりますが、この革手袋はキャンプでも大活躍で、熱い鉄板は当然、真っ赤な炭ですら掴むことができるスグレモノ。溶接専用品のブランド革手袋もありますが、安いモノでも十分! 火傷する前にきちんと革手袋を使いましょう。
2:液晶式自動遮光溶接面|ビギナーほど買うべし!
溶接機には溶接面が付属していることが多いようですが、ぜひとも用意していただきたいのがコレ「液晶式自動遮光溶接面(被り面)」!
本格的すぎるとか、素人が使っちゃ恥ずかしい気がするとか、そんなこと言っちゃイケナイ。いやむしろ、ビギナーの皆様にこそ使ってほしいのです。
従来の溶接面には遮光ガラスが組み込まれているのですが、これは常に真っ黒なので、溶接が始まらないと見えない(笑)という欠点がありました。それがこの液晶式自動遮光式は溶接の光に反応して瞬間的に遮光してくれるので、溶接を始める直前まで手元をしっかり見ることができるのです。
さらにヘルメットのように被れる「被り溶接面」は両手がフリーになるので、溶接したい物を固定したり、両手でトーチを持つという芸当もできるわけです。もちろん、片手で滑らかに溶接できるのがプロっぽいのですが、近年のプロ溶接工でも、若い人は液晶式自動遮光溶接面を被って両手でトーチを持つ人が増えています(本当に)!
初めて溶接をするときはこの「トーチ運び」が最大の難関になるので、手持ち面&片手溶接で挑むのもまた一興ですが、液晶式自動遮光溶接面があれば最短ルートで練習できるはずです。全力でお勧めいたします!
3:マスク|健康のためにも…溶接に使うのは防塵マスクです
溶接作業にはマスクが必須です。なんとなく「防毒マスク」を使うイメージがありますが、実は「防塵マスク」を使用します。溶接をすると溶接ヒュームなる金属蒸気の微細な粒子が発生します。目に見えない粉塵です。吸入すると健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、防塵マスクを必ず着用するようにしましょう。
プロ用のフィルターを取り付けるゴツいものも高性能で良いのですが、使い捨てのタイプのほうが収納も楽ですし使用時間が分かりやすいのでおすすめです!
4:ワイヤーブラシ|幅広の真鍮ブラシがお勧め♪
溶接面と並んで、溶接機に付属してくることが多い「溶接ブラシ」。
これはチッピングハンマーもどきが付属しているもので、どっちかというとアーク溶接のスラグ除去に向いたブラシとなってます。
そこでオススメしたいのが、幅が広いタイプの真鍮ブラシ。ノンガス半自動溶接をすると溶接箇所が白っぽく曇ってしまうのですが、これを除去する際にも幅広いブラシがとても便利なのです。
また、広範囲に及んだり溶接箇所が多い場合などは、後ほど紹介するディスクグラインダーのカップブラシがあれば一網打尽にすることができますよ♪
5:スパッタ付着防止剤|溶接チップを長持ちさせるためにも必須
溶接前に塗布することで、溶接時に発生するスパッター(金属の粒々)が付着するのを防いでくれます。
CO2(炭酸ガス)溶接を行う際、ノズルがスパッタ詰まりを起こしてガス不足による溶接不良になるのを防いだり、母材(溶接対象)に余計なスパッタが付着するのを防ぐのが本来の役割なのですが、先端の溶接チップ(コンタクトチップ)へのスパッタ付着によるダメージを軽減する役割もあります。
そのため、DIYで100V溶接機を使用する場合は、チップの寿命を伸ばす意味合いのほうが大きいかもしれません。
固体タイプとスプレータイプがありますが、個人レベルなら固体タイプが、無駄が少なくて使いやすいと思います。
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