気軽な操縦性とワイルドな意匠が魅力の「ミシュラン コマンダーIIIクルーザー」試乗インプレッション
高性能タイヤを必要とするのはスポーツ系バイクだけ……と思われがちな傾向にあるかもしれないけど、これは間違い! クルーザーだって、いいタイヤを履けば走りの楽しさが増す。ツーリングから普段使いまで、ミシュランならいつも快適だ。
●文:田宮 徹 ●写真:真弓悟史 ●取材協力:SP忠男 浅草店 ●BRAND POST提供:日本ミシュランタイヤ
自然かつスムーズに車体を寝かし、起こせる
まず、スタイリングがカッコいい。クルーザーの場合、愛車の走行性能よりも先に容姿にこだわるユーザーは多いはずだが、コマンダーIIIクルーザーがもたらすワイルドな雰囲気なら満足度はかなり高い。前後タイヤとも、トレッドセンター部はスリックに近い状態でほぼ溝がなく、かなり大胆なデザインにドキッとさせられる。
そのトレッドパターンだけを見たらウェット走行がやや心配になるが、先代のコマンダーIIと比較して、縦横方向ともにウェットグリップは大幅に向上している。これを実現したのが、前後ともに採用されたフルシリカコンパウンド。カーボンブラックに代わり、濡れた低温の路面でも優れた作動性を維持するシリカを配合したゴム(実際にはコンパウンド)が、雨天時でも路面に吸いつくというわけだ。
一方で、センター部の溝が非常に少ないパターンは、振動が少ない良質な乗り心地にもつながっているはず。加えて、一般道でも高速道路でも直進安定性に優れる。レブル250とホンダ指定空気圧(前後とも200kPa)でのライディングでは、タイヤからやや強めの剛性感を得るが、路面の細かいギャップを通過するときに乗り心地が悪いと感じるようなことはない。
ドライ路面でのコーナリングでは、直進状態の寝かせはじめからレブル250のステップが擦る深いバンクまで比較的クセなく倒し込めて、同じく自然なフィーリングで起き上がる印象。どっしりと車体にまたがり、コーナーで前後方向への積極的な荷重移動はせずバンク角なりに曲がる……というのがクルーザーの定番だと思うが、このような走らせ方をしたときに、まったく神経質にならず扱える特性だ。
いわゆる“接地感”は十分にあり、ハイグリップというわけではないが、タイヤが路面を捉えているフィーリングはしっかり伝わってくる。現行のホンダ・レブルシリーズは、クルーザーでありながらスポーティに走らせても楽しいモデルだが、前後タイヤをコマンダーⅢに換装することで、よりその魅力を引き出すことができた。
もちろんレブルに限らず、ハーレーダビッドソンをはじめとする多くのクルーザーに、このニュートラルに寝て気軽に操縦できるフィーリングとドライ&ウェットでの十分なグリップは合うだろう。ちなみにこのタイヤ、新発売から2年以上が経過しており、実際の公道使用環境におけるライフの長さも、すでに多くの一般ユーザーが高評価を与えているぞ!
※本記事は日本ミシュランタイヤが提供したもので、一部プロモーション要素を含みます。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。