
どこまでも続く直線道路、視界いっぱいに広がる大地、そして本州とは少し違う空気感。そのすべてを感じるため、4年ぶりに北海道ツーリングへ出かけました。今回の相棒は、国内で発売されたばかりのニューモデル、BMW F 450 GS。この一台をお借りして、北の大地を駆け抜けました。
●文と写真:MattriderJapan
北海道をともに走ったBMW F 450 GS
今回お借りしたのは、「GS Trophy」グレード。クラッチレバーの操作を必要としないERC(Easy Ride Clutch)が標準装備されていることも、大きな特徴のひとつです。
ERC(Easy Ride Clutch)は、クラッチ操作を自動制御するシステムです。シフトアシストとの組み合わせにより、クラッチレバーを握らずに発進・変速・停止が可能です。エンストへの不安やクラッチ操作の負担を軽減し、気軽に走りを楽しめます。
ERCを備えたモデルでは、基本的にクラッチレバーを握ることなく、発進・変速・停止が可能です。それでいて、足元のシフトペダルでギアを自分で選ぶ感覚は残されているため、バイクを操作する楽しさと気軽さがうまく両立されています。
キャンプ場内でのゆっくりとした移動や、市街地でのストップ&ゴーでもクラッチ操作の負担が少なく、長時間のツーリングでは疲労の軽減にもつながりました。
北海道で実際に長距離を走って感じたF 450 GSの詳しいインプレッションについては、別の記事で改めてご紹介します。
◾️道東ツーリングのキャンプ拠点におすすめ!「呼人浦キャンプ場」
道東エリアを訪れるたび、必ず旅の拠点に選んでいるのが、網走にある呼人浦キャンプ場です。網走湖のほとりに位置し、湖畔ならではの穏やかな景色が広がっています。網走市街地にも比較的アクセスしやすく、道東ツーリングのベースとして便利な立地です。
網走湖畔にある、無料で利用できるキャンプ場です。バイクの乗り入れも可能で、水場や水洗トイレも完備。近くには日帰り温泉施設もあり、道東のキャンプツーリングの拠点として親しまれています。
キャンプ場からバイクで3分ほどの場所には、日帰り入浴が可能な温泉施設もあります。ツーリングで一日走ったあと、すぐに温泉へ向かえるのはキャンパーにとってうれしいポイントです。
そして驚くことに、このキャンプ場は無料で利用できます。水場や水洗トイレも整備されており、天気に恵まれれば、網走湖と夕日が織りなす美しい景色を楽しめます。これだけの環境が整っていながら無料で利用できることも、道東エリアのベースとしておすすめしたい理由です。
◾️オホーツク海を一望する「能取岬」
同じく網走にある能取岬は、オホーツク海へ突き出すように位置する岬です。呼人浦キャンプ場からは片道20分ほどで、キャンプ場を拠点に気軽に訪れることができます。
能取岬
岬へ近づくにつれて木々の間から海が見え始め、やがて視界が一気に開けます。緑の草原と青い海、その境界に立つ白黒の灯台。北海道らしい雄大なスケールを、全身で体感できる場所です。
網走市美岬にある、オホーツク海と知床連山を望む景勝地です。映画のロケ地としても知られています。特に、岬へ向かう途中の直線道路から眺めるオホーツク海は圧巻です。
この景色を背景に、バイクと一緒に写真を撮るのも楽しみのひとつ。北海道を訪れるたびに足を運びたくなる、お気に入りのスポットです。
◾️ひまわりと一緒に記念撮影!「大空町のひまわり畑」
こちらも呼人浦キャンプ場からアクセスしやすい、女満別空港周辺に広がるひまわり畑です。空港と花畑という意外な組み合わせですが、黄色いひまわりの向こうを航空機が行き交う光景は、この場所ならでは。北海道の短い夏を象徴するような、明るく爽やかな景色が広がります。
網走郡大空町の女満別空港横に広がるひまわり畑です。撮影した2026年8月16日は、ちょうど満開を迎えていました。
バイクとひまわりを一緒に撮影できる人気スポットですが、ハイシーズンには多くの観光客が訪れるため、周囲への配慮が欠かせません。タイミングが合えば、ひまわり畑、バイク、飛行機を一枚の写真に収めることもできます。
訪れた日は、ちょうどひまわりが満開を迎えていました。飛行機とひまわり畑を同じフレームに収めようとするフォトグラファーの皆さんで賑わっており、この時期ならではの活気も感じられました。
◾️北海道の大きさを実感する「ナイタイ高原牧場」
道東を走るなら訪れておきたいのが、上士幌町にあるナイタイ高原牧場です。広大な牧草地の中を進み、標高が上がるにつれて、十勝平野を見渡す雄大な景色が広がっていきます。
河東郡上士幌町上音更にある、ナイタイ高原牧場へ向かう道です。阿蘇のミルクロードを思わせる雄大な景色が広がり、絶景の中でワインディングを楽しめます。
その道のりと開放感は、映像越しに見るのとはまったく異なります。実際にバイクでナイタイ高原牧場へ向かうことで、北海道のスケールの大きさをより強く実感できました。
山頂付近へ近づくにつれて視界が開け、眼下にはどこまでも続く大地が広がります。今回で4回目となる北海道ツーリングで、ようやく訪れることができた場所だけに、目の前に広がる景色から受けた感動も特別なものでした。
河東郡上士幌町上音更にある「ナイタイテラス」駐車場のフォトスポットからの写真です。「ナイタイテラス」では、軽食やお土産の購入も楽しめます。駐車場にはフォトスポットもあり、雄大な景色を背景に愛車との記念撮影ができます。
また、山頂付近には「ナイタイテラス」という施設があり、フードコートでは軽食も楽しめます。ここで食べたソフトクリームは、これまで食べたものの中でもトップクラスのおいしさでした。
◾️ここは本当に日本!?どこか寂しさが残る「野付半島」
今回の旅で特に印象に残った場所のひとつが、オホーツク海に細長く伸びる野付半島です。半島を貫く道を進んでいると、場所によっては道路の両側に海や湿地が広がり、まるで海の上を走っているような不思議な感覚になります。
野付半島
立ち枯れた木々が独特の景観をつくるトドワラや、エゾシカをはじめとする野生動物との出会いなど、野付半島にはほかの観光地とは異なる魅力があります。賑やかな観光地を巡る旅とは違い、自然の中に身を置き、風や音に耳を澄ませたくなる場所です。
野付郡別海町野付にある、根室海峡へ突き出た半島です。海流が運んだ砂が堆積してできた、全長約26kmに及ぶ日本最大級の砂嘴(さし)です。場所によっては道路の両側に海が広がり、まるで海の上を走っているような不思議な感覚を味わえます。
一方、自然環境の変化によって、その景観が少しずつ失われつつある場所でもあります。今、目の前にある風景が、いつまでも同じ姿で残るとは限りません。だからこそ、自分の目で見て、その空気をバイクとともに感じられたことが、強く心に残りました。
ちょうどいいF 450 GSと、何度も来たくなる北の大地
今回は丸4日間、道東方面の天候に恵まれたこともあり、道東エリアに絞ったツーリングプランを組みました。しかし、4回目の北海道ツーリングとなった今回も、まだまだ巡り切れていない場所ばかりです。
あえて一度にすべてを回らず、次の旅への宿題を残しておく。それが「また北海道へ走りに来よう」と思える理由にもなります。
開陽台
近年、本州では夏の猛暑が続いています。今年の北海道も気温は30度前後まで上がりましたが、湿度が低く、バイクで走っている間は比較的快適に過ごすことができました。
今回の相棒となったF 450 GSは、「ちょうどいい、気軽なGS」という言葉がぴったりの一台でした。高速道路からワインディング、オフロードまで、さまざまな場面でライダーが快適に走れるというGSらしい魅力をしっかりと感じられました。
雄大な北海道を気軽に、そして思いきり楽しむ。F 450 GSは、そんな旅にぴったりの相棒でした。
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