
肌寒い日が続くなってきたとはいえ、まだまだ絶好のツーリングシーズンな2025年11月。どのようなヘルメットが発売されるのか、ヤングマシンの記事とともに振り返ってみよう。今月はグラフィックモデル2種が登場だ。
●文:ヤングマシン編集部
月内発売:SHOEI 「GT-Air 3 AGILITY」
優れた空力特性とインナーバイザーを兼ね備えたSHOEIのフルフェイスヘルメット「GT-Air3(ジーティーエア スリー)」に、新たなグラフィックモデル「GT-Air3 AGILITY(アジリティ)」が追加。
このニューグラフィックは、多数のパーツを組み合わせたようなメカニカルな模様が特徴だ。帽体を構成する機構部、とくに頭頂部やフェイスガードのエアインテーク、インナーバイザーの開閉スライドスイッチといった部分にグラフィックが絶妙に溶け込み、一体感を高めている。これにより、GT-Air3が持つ優れた空力特性を発揮する複雑な帽体形状を、より精悍かつ俊敏に見せる効果を生んでいる。
GT-Air3の空力性能は凄まじく、走行中に上方へ浮き上がる力を11%、前方から押し付けられる力を6.5%も軽減している。これは、高速走行時の肉体疲労を大幅に軽減するだけでなく、静粛性も高める効果があるため、ロングツーリングライダーにとってとても心強い。
ベンチレーション性能も向上しており、100km/h走行時のアッパーエアインテークの流入量が従来モデル比で約1.2倍、トップエアレットからの排出量は約1.8倍に増加しており、暑い季節の快適性もバッチリだ。
インナーサンバイザーは欧州のサングラス規格に匹敵する性能を持ち、太陽が低い朝夕の走行でも視界を確保する。また、防曇効果の高いピンロックシールドや、微開ポジション機能付きのセンターロック式シールド、ハイブリッド生地を採用した内装など、基本機能も充実している。
あご紐にはマイクロラチェット式を採用し、緊急用ヘルメット取り外しシステム「E.Q.R.S.」も備えており安全性にも抜かりはない。
さらに、インカムをスマートに装着できる「SHOEI COMLINK」に対応しており、セナ製SRL3やサインハウス製B+COM SX1の装着が可能だ。ツーリングはもちろん、通勤・通学でもインカムが真価を発揮するフルフェイスヘルメットだ。
カラーはレッド×ブラック(TC-1)と、マットグレー×マットブラック(TC-5)の2色展開。価格は8万3600円だ。
【SHOEI GT-Air 3 AGILITY】●価格:8万3600円 ●サイズ:S(55cm)、M(57cm)、L(59cm)、XL(61cm)、XXL(63cm) ●色:赤×黒(TC-1)、つや消し灰×つや消し黒(TC-5) ●規格:JIS ●構造:AIM+(Advanced Integrated Matrix Plus Multi-Fiber) ●付属品:布袋、ブレスガードK、チンカーテンR、シリコンオイル、サービスツール、防曇シート、防曇シート用ピン、SHOEIロゴステッカー ●2025年11月発売予定
400ccクラス並みのスタートダッシュを誇るパワーユニット搭載 カワサキは、原付二種クラスに同社が初めて投入した公道走行可能な電動スポーツバイク「ニンジャe-1」およびネイキッド版「Z e-1」の20[…]
下旬発売:アライヘルメット TX-STRADA ROARS
アライヘルメットから、オンロード用フルフェイス「TX-STRADA(TX-ストラーダ)」のニューグラフィックモデル「TX-STRADA ROARS(ロアーズ)」が登場。
この「TX-STRADA ROARS」は、バイクファッションブランド「ロアーズオリジナル(ROARS ORIGINAL)」とのコラボレーションモデル第2弾だ。ロアーズオリジナルは東京・西麻布を拠点に「モーターサイクル、ファッション、アート」の融合を目指すブランドだ。
前作の「RAPIDE-NEO ROARS」では白ベースに黒で都市の景観を描いていたが、今回は白黒を反転させ、ベースをマットブラックとし、ホワイトで高層ビルを中心としたグラフィックを描いているのが特徴となっている。
ベースとなるTX-STRADAは、オフロード用フルフェイスの「TOUR-CROSS V(ツアークロスV)」の基本構造をオンロード向けに最適化したモデルだ。大型バイザーを省略し、シールドホルダー(TX-V2ホルダー)を空力特性に優れた面形状にすることで、高速巡航時の快適性と静粛性を向上させている。また、フェイスガードと口元の空間が広く、一般的なオンロードフルフェイスよりも窮屈さが軽減されている点もライダーには嬉しい特徴だ。
さらに、バイザーやワッシャー、ホルダーを別途購入すれば、アドベンチャーツアラー向けモデルであるツアークロスVへと姿を変えることも可能だ。アドベンチャーツアラー乗りや、オンロード・オフロードの2台持ちライダーにはとても使い勝手が良い。
広い視野を確保した新設計の「マックス・ビジョンシールド」には、防曇効果の高いピンロックシートを装着可能。側頭部の厚み調整が可能な内装システム「TX-V EPシステム内装」も搭載しており、抗菌・消臭・防汚加工が施されている。インカム装着を考慮した帽体形状、ネックパッド、スピーカーホールも採用され、ツーリングの利便性にも貢献している。
価格は7万4800円。カラーはつや消し黒(マットブラック)の一色展開だ。規格はSNELLとJISをクリアしており、安全性能はアライが追求する“かわす性能”で担保されている。
【Arai TX-STRADA ROARS】●価格:7万4800円 ●サイズ:54、55-56、57-58、59-60、61-62(cm) ●色:つや消し黒 ●規格:SNELL、JIS ●帽体:PB-cLc2 ●内装:ハイフィッティング・アジャスタブル・FCS内装(抗菌・消臭、防汚内装) ●VAS-Aシールドシステム標準装備 ●2025年11月下旬発売予定
バイクファッションブランド『ロアーズオリジナル』とのコラボレーションモデル第2弾が登場 このたび発売される『TX-STRADA ROARS』は、2020年に発売された『RAPIDE-NEO ROARS[…]
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(アライヘルメット)
とにかく目立つサイケデリックなカラーを使った新たなグラフィック 新しいグラフィックは、風の流れあるいはゼブラ模様にも見える流線の組み合わせをカラフルに仕上げたモデルだ。アライヘルメットによれば「オフロ[…]
バイクファッションブランド『ロアーズオリジナル』とのコラボレーションモデル第2弾が登場 このたび発売される『TX-STRADA ROARS』は、2020年に発売された『RAPIDE-NEO ROARS[…]
ヨーロッパの伝統建築や美術をモチーフとした新グラフィック かなり込み入ったグラフィックが描かれた新製品オルロイは、チェコの首都プラハの旧市庁舎の塔にある天文時計をモチーフとしている。時間を表示するだけ[…]
バイクを楽しむ人は、幾つになろうと、心は若者です。 夢への挑戦は、誰でも、一度は考えるでしょう。レースの世界でも頂点に立つ、華やかなステージでスポットライトを浴びる、新たなビジネスチャンスに賭ける、そ[…]
月内発売:SHOEI「GT-Air3 MIKE」 インナーバイザー付きフルフェイスの決定版、SHOEI「GT-Air3」に、ニューグラフィックモデル『MIKE(マイク)』が2025年10月に満を持して[…]
最新の関連記事(SHOEI)
念願のWYVERNシリーズ最新作の登場だ! ついに復活を遂げて、新発売となったSHOEI「ワイバーンØ」。歴代ワイバーンシリーズを愛用してきた筆者としては、どんな進化を遂げたのが期待しかない。そこで、[…]
クラシカルオフロードフルフェイスにシンプルなストライプ柄が新登場 EX-ZEROのニューグラフィックは、シンプルなストライプ柄だ。特徴的なのは左右非対称なことで、正面から見て左側には細いストライプが描[…]
バイクの疾走感を表現したレースムードにもあふれるグラフィック クラシカルな帽体形状を特徴とするフルフェイスヘルメット、Glamsterの新しいグラフィックは、バイクで走っているときの風をイメージした図[…]
カラーバリエーションが豊富な多彩なグラフィックモデルが登場 SHOEIが最高峰フルフェイスの「X-Fifteen」の製造&販売継続を決定した。2025年9月末をもって全てのカラー&グラフィックをいった[…]
月内発売:SHOEI「GT-Air3 MIKE」 インナーバイザー付きフルフェイスの決定版、SHOEI「GT-Air3」に、ニューグラフィックモデル『MIKE(マイク)』が2025年10月に満を持して[…]
人気記事ランキング(全体)
空想をも現実化するリアルなライドフィーリング しげの秀一氏により1983年から1991年にかけて週刊少年マガジンで連載され、当時のオートバイブームの火付け役となった伝説の漫画「バリバリ伝説」。そこで描[…]
点火トラブルって多いよね 昔から「良い混合気」「良い圧縮」「良い火花」の三大要素が調子の良いエンジンの条件として言われておりますが、それはそのまま調子が悪くなったバイクのチェック項目でもあります。その[…]
長距離や寒冷地ツーリングで感じる“防寒装備の限界” 真冬のツーリングでは、重ね着をしても上半身の冷えは避けにくい。特に風を受ける胸や腹部は冷えやすく、体幹が冷えることで集中力や操作精度が低下する。グリ[…]
背中が出にくい設計とストレッチ素材で快適性を確保 このインナーのポイントは、ハーフジップ/長めの着丈/背面ストレッチ素材」という3点だ。防風性能に特化した前面と、可動性を損なわない背面ストレッチにより[…]
薄くても温かい、保温性に優れる設計 GK-847は、ポリエステル素材をベースとしたサーマル構造を採用しており、薄手ながらも高い保温性を実現している。厚手のウインターグローブの下に装着しても動きが妨げら[…]
最新の投稿記事(全体)
空冷エンジンのノウハウを結集【カワサキ GPz1100[ZX1100A]】 航空機技術から生まれたハーフカウルとレース譲りのユニトラックサスを装備。デジタルフューエルインジェクション効果を高めるために[…]
月内発売:SHOEI 「GT-Air 3 AGILITY」 優れた空力特性とインナーバイザーを兼ね備えたSHOEIのフルフェイスヘルメット「GT-Air3(ジーティーエア スリー)」に、新たなグラフィ[…]
白バイ隊員の主な装備 オートバイが好きな方であれば一度は、白バイの装備や白バイ隊員の制服ってどうなっているんだろうって思ったことがあるのではないかと思います。私も警察官になる前は興味津々で、走っている[…]
11/1発売:カワサキ カワサキ ニンジャH2 SX SE カワサキの最高峰スポーツツアラー「ニンジャH2 SX SE」の2026年モデルが、11月1日に発売された。スーパーチャージャー搭載のバランス[…]
世界初公開! 3タイプのEVバイクが未来の二輪車シーンを牽引する!? 10月30日(木)から11月9日(日)まで東京ビッグサイトにて開催されている「ジャパンモビリティショー2025」。ヤマハのブースで[…]
- 1
- 2









































