ヘルメットもウイングレットを装備する時代に

アルパインスターズの最高峰カーボン製ヘルメット「スーパーテックR10」ついに国内発売!

アルパインスターズの最高峰カーボン製ヘルメット「スーパーテックR10」ついに国内発売!

アルパインスターズは、2022年に走行テストシーンを公にし始めたカーボン製ロードレース用フルフェイスヘルメット「スーパーテックR10(SUPERTECH R10)」を、ついに日本国内でも市販開始した。


●文:ヤングマシン編集部(ヨ)

高い安全性とMotoGPレベルの空力性能、快適性を実現

アルパインスターズは、2019年に発売したオフロード向けヘルメット「スーパーテックM10」に続き、オンロード向けのフルフェイスヘルメット「スーパーテックR10」を発売する。2022年秋には当時MotoGPライダーを引退したばかりのアンドレア・ドヴィツィオーゾが開発ライダーを務めることが明かされ、翌2023年からはホルヘ・マルティン選手らMotoGPライダーが実戦で着用。現在は日本人ライダーの古里太陽も着用し、2025年9月第1週末のレースで表彰台を獲得している。

そして2024年、欧州とアメリカ市場で発売。日本を含むアジア仕様は西洋人と頭の形状が異なる東洋人に適したアジアンフィットとなっているため、2024年後半より順次発売されていたが、日本では2025年9月下旬より正規販売店にて店頭に並び始めることになった。価格はソリッドカラーが14万7400円、グラフィックモデルが15万9500円となっている。

SUPERTECH R10

MotoGP最高峰クラスのレーシングスーツでは最大勢力となったアルパインスターズだが、元々はモトクロス用ブーツやグローブなどで名を馳せてきたレーシングギア&アパレルメーカー。2018年にMotoGPで義務化された“着るエアバッグ”こと『テックエア』も市販モデルとしてシリーズ展開するなど、イタリアンデザインだけでなく安全性の追求でも非常に高い評価を得ている。

新しいスーパーテックR10(略称: S-R10)は、安全性の高さに加え、最高のパフォーマンスを得るべく開発が続けられてきたカーボン製フルフェイスヘルメットで、優れた通気性、快適性を追求。さらに高度な空気力学=エアロダイナミクスを反映するために風洞実験室で無数のテストが行われた。これにより、高いスタビリティと空気抵抗低減を実現したという。重量はMサイズで1600グラムだ。

SUPERTECH R10 ソリッドカラー

SUPERTECH R10 グラフィックモデル

サイズはXSから2XLまでの6サイズをラインナップし、ソリッドカラーとグラフィックカラーが用意される。ソリッドカラーはマット&グロス仕上げのブラックカーボン、グロス仕上げのホワイト、マットブラックをラインナップ。

グラフィックモデルは2パターンあり、レーシングインスパイアードの「TEAM」グラフィック(ブラックカーボン/レッド/ホワイト光沢、ブラックカーボン/レッド蛍光/ダークブルーマット)と、ミニマルでヘリテージ感あふれる「ELEMENT」グラフィック(ブラックカーボン/ブライトレッド/ホワイト光沢、ブラックカーボン/シルバー/ブラック光沢)と、各グラフィックに2色ずつラインナップされる。

すべてのヘルメットにクリアとダークのスモークバイザー、ティアオフセット、ピンロックレンズ、チンカーテン、ディフレクターが同梱される。また、グラフィックモデルにはパドック用ヘルメットバッグも付属する。

詳細解説はカラーバリエーション紹介の後にあります↓

SUPERTECH R10 ソリッドカラー

SUPERTECH R10(Black Carbon Matte & Glossy)

SUPERTECH R10(Black Carbon Matte & Glossy)

SUPERTECH R10(Black Carbon Matte & Glossy)

SUPERTECH R10(Black Carbon Matte & Glossy)

SUPERTECH R10(White Glossy/Black Matte)

SUPERTECH R10(White Glossy/Black Matte)

SUPERTECH R10(White Glossy/Black Matte)

SUPERTECH R10(White Glossy/Black Matte)

SUPERTECH R10 グラフィックモデル

SUPERTECH R10 TEAM

SUPERTECH R10 TEAM(Black/Carbon Red/White Glossy)

SUPERTECH R10 TEAM(Black/Carbon Red/White Glossy)

SUPERTECH R10 TEAM(Black/Carbon Red/White Glossy)

SUPERTECH R10 TEAM(Black/Carbon Red/White Glossy)

SUPERTECH R10 TEAM(Black/Carbon Red Fluo/Blue Matte)

SUPERTECH R10 TEAM(Black/Carbon Red Fluo/Blue Matte)

SUPERTECH R10 TEAM(Black/Carbon Red Fluo/Blue Matte)

SUPERTECH R10 TEAM(Black/Carbon Red Fluo/Blue Matte)

SUPERTECH R10 ELEMENT

SUPERTECH R10 ELEMENT(Black/Carbon Bright Red/White Glossy)

SUPERTECH R10 ELEMENT(Black/Carbon Bright Red/White Glossy)

SUPERTECH R10 ELEMENT(Black/Carbon Bright Red/White Glossy)

SUPERTECH R10 ELEMENT(Black/Carbon Bright Red/White Glossy)

SUPERTECH R10 ELEMENT(Black/Carbon Silver/Black Glossy)

SUPERTECH R10 ELEMENT(Black/Carbon Silver/Black Glossy)

SUPERTECH R10 ELEMENT(Black/Carbon Silver/Black Glossy)

SUPERTECH R10 ELEMENT(Black/Carbon Silver/Black Glossy)

カーボンシェル構造の多層複合材を用いたアウターシェル

スーパーテックR10のシェル構造は日本の規格であるSG、PSC、MFJ安全基準に準拠しており、3K高密度カーボン外層、一方向カーボン複合層、アラミド繊維層、グラスファイバー層からなるマルチコンポジットを採用している。

3K高密度カーボン外層は、シェル全体に優れた強度と衝撃エネルギー分散効率を提供。一方向カーボン複合層はシェル周囲のラジアル方向の強度を大幅に高めることでたわみを低減する。アラミド繊維とグラスファイバーの層は貫通を防ぐ。

これらの層状複合材料の組み合わせにより、強度と性能、軽量化を最大化し、分散した衝撃エネルギーはEPSライナーによって吸収される。

現在の ECE 22.06 ヘルメット規格を大きく超える対衝撃性能を実現。垂直のインパクトに対しては基準を33%上回り、異なる角とからの回転加速や斜めのインパクトに対しては基準を69%上回る。

8ピースで6種類の密度を使い分けるインナーシェル

さまざまなライダーの頭部に適合するよう4つのインナーシェルサイズを持ち、全体の重量軽減に貢献するとともに衝撃吸収性能も向上。EPSライナーは8ピースで、6種類の異なる密度のものを組み合わせることでアウターシェル全体に衝撃を分散、さらに快適なフィット感を実現する。

8ピースに6種類、密度の異なるEPS(ポリスチレンフォーム)素材を使い分けている。

EPSインナーシェルには摩擦低減のために内面の研磨とコーティングが施され、回転、斜め、直線の衝撃力に対応。特許取得済みのこの技術によってライナー(内装パッド類)はEPSに対して独立して動くことが可能になり、アウターシェルが衝撃を受けた際にライダーの頭、首、脳、脊椎に伝わる衝撃エネルギー(直線力/回転力/斜め力)を大幅に抑制できるという。

フィット感を向上するA-Head フィットメントシステム

S-R10は、内装のカスタムによるフィット感の向上が可能だが、さらに特許取得済みのA-Headフィットメントシステムを採用することで、ヘルメット着用時の高さと角度をライダーの好みに合わせて正確に調整できる。前傾の強いスーパースポーツモデルとアップライトなネイキッドでは当然ながらライダーの頭の前傾角度が変わるが、このシステムを利用することで良好な視界を確保できるわけだ。

スペアパーツも豊富に用意されており、チークパッド/クラウンパッド/トップパッドとA-Head フィットメントシステムの組み合わせによって様々なライダーのフィット感とパフォーマンスのニーズを満たすことができるという。

風洞実験室とレースの現場で鍛え上げられたエアロダイナミクス

MotoGPのトップライダーが着用することを前提に開発されたスーパーテックR10は、空気抵抗や浮き上がり力の低減、スタビリティを最高レベルに実現。すでにMotoGPライダーが最高峰のレースで使用しているが、一般的な公道ライダーにとっても高速走行時の首への負担軽減や低レベルの風切り音といった恩恵が受けられるはず。

後頭部のスポイラーは特許取得済みのリリースシステムを採用しており、弾性ジョイントでマウントされている。転倒などで大きな衝撃を受けた際には、角度に関係なくスポイラーがヘルメットから外れ、潜在的な回転エネルギーを低減する。

また、空気抵抗を低減するためサイドにはウイングレットを、バイザーにはタービュレーター(乱流翼)を備えており、スポイラーとの組み合わせによってヘルメットの空気抵抗をさらに4.54%低減したとしている。

ホンダCBR1000RR-Rを彷彿とさせる(?)ようなウイングレットを左右に装備!

通気ポートは11箇所!

アイポートを除く11個の通気ポートを装備。チンガードに3箇所、ヘルメット上部の4つを含む7箇所のインレットを備え、チンバーの2つを含め4箇所の排気口を持つ。これらの換気システムは開閉可能で、真夏の走行時などに積極的な空気の循環で威力を発揮するほか、シールドの曇りを防ぐのにも効果的だ。

11箇所のインレットポートを持つ。

トップベントから効果的に排出。

側面視野220°、垂直視野57°を確保

シールド機構には金属製のロックレバーを採用しており、衝撃を受けた際のシールドの脱落を防止。さらに前面の金属製フックによって閉位置にロックされる。シールドの密閉性はゴム製トリムによって確保され、視野は側面220°、垂直57°を確保しった。

また、安全かつ工具不要のクイックリリースシステムにより、バイザー交換もスピーディに行える。シールドにはピンロックレンズに対応する内側のピンと、ティアオフに対応する外側のピンも装備。

光学クラス1のシールドは厚さ3mmで、傷防止および曇り防止の処理が施されている。

内部パーツは取り外し可能、洗濯可能、抗菌加工済みの生地を採用

スーパーテックR10は、クラウンパッド、トップパッド、チークパッド、チンカーテン、チンストラップ、イヤーパッド、ウィンドディフレクター、ブレスディフレクターの8つの内部パーツを持ち、トップパッドとチークパッド、イヤーパッドは取り外して洗濯可能。

イヤーパッドを取り外すと通信システムを取り付けることもできる。

鎖骨の骨折を避けるチンバー

ヘルメットが受けた衝撃によって側面が鎖骨に当たり、骨折を招くことがあるが、スーパーテックR10の底部輪郭は鎖骨を避けるように高くされ、硬いカーボンシェルの代わりに軟らかいEPP(発泡ポリプロピレン)ライナーが伸びている。これにより、鎖骨の怪我のリスクを減少させた。

アルパインスターズのエアバッグ=テックエアによって鎖骨の怪我は大幅に減ったが、さらにヘルメットも鎖骨の怪我のリスクを低減する設計としている。

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