
関東圏のツーリングスポットとして不動の地位を築いている伊豆半島。山と海のコントラスト、息をのむほどに変化に富んだ風景は、日帰りでも旅情を味わえる“ツーリングの聖地”だ。とくに伊豆半島南部、南伊豆エリアは、その奥深さと走り応えで旅のライダーを飽きさせない場所だ。そんな南伊豆で、疲れた身体を癒す最高の温泉宿を紹介する。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:花のおもてなし南楽
ツーリングスポットに事欠かない南伊豆
南伊豆を存分に走り抜けたいなら、「県道16号下田石廊崎松崎線」は欠かせない。伊豆半島最南端の石廊崎へ続くこの道は、海岸線沿いの豪快な絶景海道。漁村が点在する東部の鄙びた雰囲気から一転、西部の断崖をトラバースする区間は、走り応え抜群の旅情路なのだ。
さらに南伊豆町子浦から松崎町にかけては「マーガレットライン&彫刻ライン」と呼ばれる国道136号区間があり、爽快なワインディングが楽しめる。マーガレットラインは道幅が広く、存分にバイクを操る喜びを堪能できる。
彫刻ラインは狭路が多いものの、断崖上の豪快な景色がライダーの心を掴む。伊豆の主要路線以外には1.5車線区間も多く、酷険路と呼べる箇所もあるが、意外と走りやすく初心者でも十分に楽しめることも人気を後押ししている。
走り応えのあるルートを楽しんだら、次は絶景スポットで一息つこう。南伊豆エリアにも感動的な場所が点在している。
例えば、「雲見浅間神社 御嶽浅間宮」。西伊豆の海岸線と富士山を一望できる穴場スポットだ。眼下には雲見の町並みが広がり、その展望は素晴らしい。ただし、参道は心臓破りの急坂石段が続く難所で、約40分程度のハイキングが必要となる。だが、その苦労を補って余りあるほどの感激が待っているはずだ。
「雲見千貫門」は地球創成期の火山活動の痕跡を今に伝えるジオスポットである。海底火山のマグマ跡が創り出した中央部の洞門が醸し出す独特の景観は、圧倒的な迫力である。海岸までは徒歩約25分かかるが、伊豆で絶対に訪れるべき絶景スポットのひとつと言える。
夕景を狙うなら、西伊豆の定番観光スポット「黄金崎公園」もおさえておきたい。夕陽に照らされた岩盤が文字通り黄金色に輝く様は、豪快な岩礁と相まってパノラマ感抜群の光景を生み出す。駐車場へのアクセス路には、旧国道136号の路盤が流用されており、廃道化した国道跡も残っている。
22種の湯巡りができる新温泉
南伊豆の旅の締めくくりには、やはり温泉は欠かせない。走りで火照った身体を癒し、旅の疲れを洗い流す至福の時間は、ライダーにとって最高の贅沢だろう。
そこで注目したいのが、南伊豆町下賀茂に位置する「下賀茂温泉 花のおもてなし南楽」だ。この宿は、二本の自家源泉から湧き出る100%天然かけ流しの上質な湯を心ゆくまで堪能できる。
そして何より特筆すべきは、その湯処の豊富さだ。なんと12箇所22種もの趣異なる多彩な湯めぐりが可能で、そのうち10箇所17種が無料の貸切風呂となっている。さらに、その貸切風呂の7箇所には露天風呂が併設されており、開放感あふれるプライベートな空間で温泉を楽しめるのだ。
露天風呂:宮の湯
大浴場も2箇所5種(うち3種は露天風呂)用意されており、誰と訪れても、その日の気分に合った最高の湯に出会えるだろう。豊かな自然に包まれた下賀茂温泉の地で、上質な湯に浸かる時間は、ツーリングで疲れた身体を芯から癒してくれるはずだ。客室は39室あり、一部には露天壺風呂付きの部屋も用意されている。
伊豆半島、とくに南伊豆は、その奥深さと多彩な魅力で、何度訪れても新しい発見があるだろう。次なるツーリングの目的地は、南伊豆で決まりだ!
客室一例:野の花亭 -数奇屋造り客室-
「下賀茂温泉 花のおもてなし南楽」施設概要
- 所在地:静岡県賀茂郡南伊豆町下賀茂130-1
- Tel:0558-62-0171
- Fax: 0558-62-1001
- 客室数:39室(一部、露天壺風呂付の客室あり)
- 湯処:12箇所22種(うち10箇所17種:無料貸切風呂)
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