
ホンダは欧州で、「EV FUN Concept」の走行テスト映像を公開した。ホンダ初のフルサイズ電動モーターサイクルは「ヨーロッパ全域で広範なテストを実施済み」としており、市販バージョンの発表が遠くないことをほのめかしているようにも思え……。
●文:ヤングマシン編集部
ホンダ初の本格的電動モーターサイクルが間もなく……?
2024年秋のEICMAで世界初公開された電動二輪車のコンセプトモデル「EV Fun Concept(イーヴィー ファン コンセプト)」は、2025年に“販売予定”のホンダ初の電動スポーツバイクと公言されていた。その続きとしてホンダは、あと4か月に迫った2025年末を前に新たな動きを見せている。
新たに公開されたのは、欧州でのテスト映像だ。ボディは実際のボディ形状がわかりにくいようにカモフラージュ柄で覆われるが、昨年のコンセプトモデルから各部のディテールも変化しているようだ。
これはすでに“ほぼ市販車”と見ていいだろう。
保安部品をはじめ、市販車然とした造り込みが各所に見られる。ヘッドライトまわりの形状も変わっているが、EICMA時点のコンセプトモデルがらイメージはしっかり継承。
ホンダは「EV FUNコンセプト」を中型排気量相当としており、600cc前後の動力性能が期待できそう。固定式バッテリーを採用し、航続可能距離は100km以上を見込む。四角いバッテリーをあえて隠さず水平基調のデザインに取り込んでいるのも特徴だ。
今回明らかになったのは、CCS2急速充電に対応していること、そして車両コンセプトを『Be the Wind』としていることだ。これはEVならではの静かでスムーズな乗り心地と、ライダーが風になったかのように感じられるマシンとの一体感を表現したもの。
すでに欧州で広範なテストを実施し、走行性能、充電、日常の使いやすさを評価しているというからも、正式発表が間近なことをうかがわせる。
公開された動画では、20年以上にわたりバイク開発に関わってきたベテランエンジニアの田中正嗣氏が開発を主導していることも明らかにされた。
テールランプはホーク11のものに似ている?
田中氏はこれまでにCBR600F、CBR600RR、CBR1000RR Fireblade、Gold Wing などの開発にラージプロジェクトリーダーとして関わっており、プロジェクトリーダー代行としてはVFR800F、VFR1200F、VFR1200X CrossTourer、CRF1100L Africa Twin、NT1100などの開発もけん引。2022年からは電動化部門で開発および動的テストを担当しているといい、ICE(内燃機関)モデルで培った「広範な知識と経験」をEV FUNコンセプトに活用しているという。
【動画】Be the Wind | Honda’s First Electric Motorcycle
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