
長時間バイクに乗っているとアクセルを握る手首が痛くなる。または、渋滞のノロノロ運転では、アクセルの微調整がうまくできなくて車体がギクシャクしてしまう・・・なんてこと、ありませんか? 実はそれ、アクセルの握り方に原因があるのかもしれません。ほんの少し握り方を変えるだけで、長時間のライディングでもずっとラクに走れるようになるんです。この記事では、その“ちょっとしたコツ”を紹介。これさえ読めばあなたのツーリングがぐっと快適になるかもしれませんよ~!
●文:ヤングマシン編集部(DIY道楽テツ)
アクセルの握り方って意識してますか?
バイクのアクセル(スロットル)の握り方や回し方を意識しているライダーの皆様って、どれぐらい居らっしゃるでしょうか?
「そんなの当たり前!」という人は、かなり意識高い系。一方で、「長時間走ると手首が痛くなる」または、「ノロノロ運転でアクセル微調整ができず、ギクシャクしてしまう」という方も少なくないのでは?
これ、実は運転技術やバイク歴の差ではなく、ちょっとしたコツの問題なんです。
アクセルの握り方はラケットと同じ?
アクセルを「握る」というと、初心者ほど「ぎゅっ」とシッカリ掴んでしまうかもしれません。そうですよね、振り落とされたら怖いし万が一手が離れたら恐ろしいですもんね。わかります、その気持ち!
ですが、正しい(そして楽になる)アクセルの握り方のコツは、バットやテニスラケットなど、スポーツで使用する棒状のものを握るのと同じ。一般的には小指・薬指・中指・親指の付け根でしっかり握る感じだと言われています。
ちなみにですが、筆者は小指・薬指と手のひらの腹で握るスタイル。それは、親指・人差し指・中指は、ブレーキレバーに掛けていることが多いからです。これって教習所的にはNGなのですが、イザという時に素早くブレーキを掛けることができるので、予防的な意味合いも込めてこのスタイルに落ち着いています。
それぞれのスタイルはあれども、共通しているのは「小指・薬指をメインに握る」ということ。これがどういう働きをするのか、それは次の「アクセルの回し方」に繋がります。
手首の屈折でアクセルを回すと起こること
バイクに長時間乗ると手首が痛くなったり、アクセル(スロットル)の微調整ができずにギクシャクする人の共通の癖はズバリこれ→「手首の屈折でアクセルを回している」ということ。
この動き、試しにエンジンをかけずにやってみてほしいのですが、何回も動かすとけっこう手首にダメージ来るのですよ。また、それだけでなくて、手首を曲げた状態だと体を支える力が弱くなるのと、ちょっとした段差などの衝撃がアクセルに伝わりやすくなったり、また、スロットルの微調整がやりにくいので、アクセルコントロールが難しくなってしまう欠点があるのです。
つまりこの手首による回し方だと、ストップ&ゴーの多い街乗りではすぐに手首が疲れてしまうのです。長時間アクセル開けっ放しにすると手首に負担がかかって痛くなってしまうのも道理なのです。
肘から手首の「捻り」でアクセルを回す方法
そこで試してほしいのが、手首の「捻り」でアクセルを回す方法。これは、古いタイプのドアノブ(丸っこい仕様)を回す動きを想像するとわかりやすいかもです。
アクセルの回し方も同じなのです。この方法なら、肘の回転でアクセル操作ができるため、手首への負担がとても少ないことと、回転の微調整がしやすいので、長時間走っても疲れにくいし、ノロノロ運転でもギクシャクしにくいというメリットがあります。
どんなハンドル形状にも使える!
この回し方は、アップハンドルでもセパハンでも同様に有効です。オフロードバイクに乗っている人を見ると肘を張っているように見えますが、グリップを小指と薬指でホールドすると必然的にこのスタイルになります。
また、スーパースポーツなどのセパハンでも同様で、コンパクトなフォームでもしっかり肘が張っていて、肘から手首を捻る持ち方を見て取れるハズです。腕立て伏せをするときに、肘を畳むより広げて肘を張ったほうが楽にできますよね?
このフォームのほうが必然的にバイクの挙動を抑えやすいので、結果として疲れを軽減して安全性を高める働きがあるのです。
ライダーの熟練度は走ってなくてもアクセルの握り方だけでわかると言いますが、実際にやってみれば納得できると思うのでぜひトライしてみてください。できれば長時間ツーリングも楽ちんになりますよ!
この記事が皆様の参考になれば幸いです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました~!
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