
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:Biodata Bank
身体の内側から危険を察知する「熱ごもりセンサー」内蔵
猛暑が続く夏がやってきた。ヘルメットを被り、革ツナギやジャケットをまとうバイク乗りにとって、もっとも警戒すべきは熱中症。いくら風を切って走っていようとも、炎天下にさらされ続ける体は熱をため込みやすいからだ。
体の不調を明確に感じる前に、そのサインを捉えられたら…。そんな要望に応えるのが、建設・工場・インフラ・エネルギー業界といった過酷な現場で働く人々の命を守るために開発された時計型デバイス「熱中対策ウォッチ カナリアPlus」だ。
このデバイスの核となるのが、身体の熱の産出と放出を検知する独自の技術「熱ごもりセンサー」だ。国際特許も取得済みで、単なる表面温度を測るだけでなく、深部体温の上昇を察知することで、体の変調を察知。熱中症にかかるまえに本体のランプと振動、そしてアラートでキケンを知らせてくれる。
振動で告知する機能まであるという点は、ライダーにとってありがたいところだ。エンジン音や風切り音、ヘルメットで遮られた状況で、光や音だけのアラートでは気づきにくいからだ。しかし、手首に伝わるバイブレーションならわかりやすい。
正常時は緑ランプが15秒に1回点滅し、アラート時は振動と赤ランプ、アラームで12秒間通知してくれる。
「体調異変を早期に察知し、迅速な対応を促進する」という導入メリットは、企業でも実証されている。タワーライン・ソリューション社では、カナリア導入から3年で着用者において労働災害発生ゼロを達成。住友林業社でも、アラートをきっかけに作業者の休憩が自然に定着し、「休憩が取りやすくなった」という声が多く上がったという。
ほぼスマートバンドと変わらないサイズと軽量さで、身につけていてもあまり気にならないという点もポイントだ。
現場が選ぶ信頼性、累計100万台導入の理由は「実用性」
さらに「熱中対策ウォッチ カナリアPlus」は、我々ライダーにとっても魅力的な特長をいくつも持っている。こうしたデバイスの場合、やはり気になるのはバッテリー切れ。出先で充電できなくもないが、充電器を持ち歩くのも煩わしいものだ。
しかし、このデバイスならなんと5か月もバッテリーがもつ。熱い時期が年々長くなっているとはいえ、1年のうち熱中症が懸念される間は一度も充電せずに過ごすことすら可能というわけ。ただし、想定以上の頻度でアラートが鳴ると寿命が短くなってしまうので、そこは注意しておこう。
バイクは常に振動に晒され、万が一の場合、転倒も考えられるため耐久性も気になるところ。このウォッチなら、そのあたりもぬかりない。JIS B7001に準拠した耐振動性と、ISO 1413に準拠した耐衝撃性を備えているからだ。
また80℃までの耐熱性も持つため、真夏の灼熱のアスファルト上や、エンジンの排熱に晒される状況でもある程度安心して使える。さらにIP67という高い防塵防水性能も備えており、突然の雨や泥の中だろうと、洗車の際だろうと気にせずつけっぱなしにできるのだ。
賢く使って真夏のツーリングに安心を
もっともこのデバイスはあくまでも熱中対策をサポートするツールであり、医療機器ではないという点や注意が必要だ。暑い環境下で起こりうるすべての体調不良に対応しているわけではなく、医師に熱中症と診断される場合でもアラームが作動しない可能性もある。
アラームの有無に関わらず、体調の変化を感じた場合は休憩や給水を行い、それでも改善がなければ速やかに医療機関に相談するようにしよう。 夏の過酷なライディングを楽しむためにも、自身の体調管理はライダーの義務とも言える。
最新のテクノロジーを活用し、安全で快適なバイクライフを送るための選択肢として、この「熱中対策ウォッチ カナリアPlus」を検討してみては。実売価格も6000円台と、お値打ちなのも魅力だぞ。
製品詳細
- サイズ :(幅)27mm、(高さ)13mm、(奥行)45mm
- 重量:30g
- 素材: (筐体)ABS樹脂、(ベルト部分)シリコン、ステンレス
- 防塵・防水性能 :IP67
- 耐熱性能:~80℃
- 耐衝撃:ISO1413
- 耐振動 :JISB7001
- アラーム音量:74dB
- バッテリー寿命: 5ヶ月使い切り
- バイブレーション機能:あり
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