岩城滉一も唸る! 空冷Z専門店パムス30周年イベントレポート in 代官山【Z1にローソンレプリカも】

空冷Z専門店、パムス。創業30周年を記念して、5月17日より6月13日までポップアップストアを開いています。そのスタートイベントとして、去る5月18日に【モーニングクルーズスペシャル「PAMS 30th Anniversary Milestone」】を開催。ここに、空冷Zが大好きでたまらないという岩城滉一さんが愛車、Z1で駆けつけました。さらに、盟友の辻本 聡さんもZ1000Rローソンレプリカで同行するという、Zファンにはたまらないイベントに。元A級、モリワキレーシングのワークスライダーにして、現在は岩城の51ガレージからレース参戦している今井伸一朗がレポートします。


●取材:今井伸一朗 ●まとめ:石橋 寛 ●外部リンク:パムス/代官山ツタヤ

空冷Zと日産のL型エンジンに特化したパムス

カワサキのZ1やZ2など空冷Zのオーナー、あるいはファンの方にとってパムスは有名すぎるほどのファクトリーに違いありません。

レース畑だった私(今井伸一朗)でさえ、その名前は数十年前から耳にしており、ことあるごとに「パムスは唯一無二だ」と岩城さんから教えられてきました。

また、Zのエンジンだけでなく日産の名機L型エンジンのエキスパートでもあるので、バイカーだけでなくスカイラインやフェアレディZといった旧車ファンにもお馴染みではないでしょうか。

そんな彼らがついに創業30周年を迎え、クルマやバイクのカルチャー発信基地ともいえる代官山のツタヤでポップアップストアを開くことになりました。

会期は5月17日から6月13日までとなり、その間に展示車両の入れ替えなども行われるので、パムスのファンやユーザーはもちろん、空冷Zに興味ある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。

岩城さんのZ1も5月31日から最終日まで展示されますので、実車をチェックするまたとないチャンスといえるでしょう。

なお、ポップアップストアではパムスの製品、すなわち空冷Z向けエンジンパーツやスペシャルシートといったオーナー向け商品をはじめ、Tシャツやキャップといったグッズも取り扱っています。

Zオーナーでなくとも、パムスのテイストを手軽に味わうにはちょうどいいのではないでしょうか。

代官山ツタヤに数十台が集合した空冷Z。朝7時から開催されたこともあって、会場内でZのエキゾストノートを耳にすることは叶いませんでした。

朝の代官山に響く空冷4気筒のサウンド

代官山のツタヤで開催されるモーニングクルーズは、その名の通り日曜の朝に同店の駐車場にテーマごとのクルマやバイクが集結するというイベント。

ここにパムスが仕上げた空冷Zが数十台、同じくチューンドL型エンジン搭載車も20台ほどが集まるのですから、一種異様な光景となりました。

ちょっと残念(? )だったのは、駐車場に入る際にバイクはエンジンを切って、押して入らなければならなかったこと。早朝なので、近所への気遣いなのでしょうが、違法改造車でもないのですから空冷Zの排気音を聞いてみたかったファンとしては、いささか肩透かしをされた気分だったかもしれません。

とはいえ、ツタヤの前で待っていると空冷独特の乾いて、尖った音が次から次へと響いてきました。

ひときわ耳に心地いい音が聞こえてくると、それこそ岩城さんと辻本さんのおふたりが到着したのでした。Z1とローソンレプリカ、この2台は岩城さんのガレージで何度となく目にしていましたが、走らせている姿は初めて見たので胸が高まりました。

バイク好きとしては、ただただ「カッコいい! 」のひと言です(笑)。岩城&辻本というライダーのカッコよさもあるのでしょうが、あらためて空冷Zの偉大さを感じたといっても過言ではありません。

右から2台目のZ1、その奥のローソンレプリカともに岩城さんがパムスで仕上げたマシン。会場内には、岩城仕様のそっくりマシンも数多く見られました。

ツタヤの店舗内にはパムスのポップアップストアが設けられ、同社のエンジンを搭載したヴェイルサイドのフェアレディZも展示されていました。

空冷Zだけでなく、日産のL型エンジンもパムスはエキスパート。エンジンルームを眺めているだけでため息がもれるような仕上がりです。

Zや日産のオーナーでなくとも、パムスのティシャツやキャップをかぶれば気分はアガるはず。ポップアップストアにはグッズも盛りだくさん!

すでに予約受付期間が終了していますが、パムスの最新作がこちらのHF Z HEAD。鋳造材料の変更やポート、燃焼室の最適化などで飛躍的に性能が向上しています。

もちろん空冷Zの実車も店内に展示。5月31日からは岩城さんのZ1が展示される予定なので、ぜひ代官山のツタヤへお越しください。

Zトークは止むことを知らず

心の底からカッコいいと感じていたのは、辻本さんも同じでした。Zのどんなところが好きなのか聞いたところ「Z2だから!」と目をキラキラさせています(笑)。

「中学生の時に雑誌でZ2を見た時から大好きになったね。なにしろDOHCだからね! なかったんだよ、そんなもの」と興奮気味。久しぶりにローソンレプリカに乗った印象を聞くと「組み上がってる感がすごく伝わってくるエンジンだった。タイヤのグリップで曲がっているのでなく、軽い車体でヒラヒラと走れる感覚も素晴らしい」と手放しの褒めっぷりです。

「これだけのファンが、長い間楽しめるバイクなんてZ以外には考えられないだろう」と目を細めたのは岩城さん。

パムスが創業する以前からお付き合いがあるとのことで「Zを触らせたらパムスの右に出るところはない。今もマークIIのエンジンを組んでもらっているんだけど、これもすごいものになる。一昨年、試乗させてもらった時には宙を走るような感覚で、どこまで伸びるんだって、信じられないほどだったからね」

パムスの最新ヘッド「HF Z HEAD」は発売・受注と同時に売り切れたほどの大人気商品ですが、岩城さんは真っ先に注文。その上、レース用エンジンとして製作中であり、早ければ来年早々にはサーキットを走る姿も見られそうです。

「オレでさえ全開にするのが怖いぐらい(笑)」といいますから、これはZファンならずとも楽しみでなりませんね。

辻本 聡さんはローソンレプリカに乗って登場。中学生の時からZ2が大好きだったそうで、Zのことを話すときはまるで少年に戻ったようでした。

日本一、いや世界一のZ好きといったら岩城さんをおいてほかにはいないでしょう。パムスとは創業するいぜんから親交があったという極めつけのマニアです。

レジェンドおふたりのお供でツタヤにお邪魔しました。51ガレージにも、もしかしたらZマークIIのレーサーが加わるかもしれませんので、お楽しみに!

パムスといえば、L型エンジンも得意中の得意。ということで、モーニングクルーズにはGT-RやフェアレディZなど搭載車輌も数多く集まりました。

モーニングクルーズとは毎月第2日曜日に代官山T-SITE駐車場でテーマを決めたモータカルチャーを楽しむイベント。参加も観覧も無料というのが嬉しいですね。

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