
ホンダは欧州で、外観を中心にリファインした新型X-ADVを発表した。フロントまわりのデザインはさらにアグレッシブになり、新しいデイタイムランニングライト=DRLには世界で初めてウインカーを統合するなど、多岐にわたる変更が加えられている。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
世界初、デイタイムランニングライトにウインカーを統合
ホンダは欧州で新型「X-ADV」を発表。ヘッドライトまわりを含むフェイスリフトに加え、テクノロジーやオールラウンドな扱いやすさに磨きをかけたという。
X-ADVは2017年モデルとして初登場し、アドベンチャーモデルとスクーターのハイブリッドという新しいコンセプトで瞬く間に人気モデルに。2021年のモデルチェンジを経て、2023年には欧州ホンダで2番目に売れているバイクになった。初登場からこれまでに、欧州全体で7万6000台以上が販売されている。
2025年モデルではボディワークが再設計され、よりシャープでアグレッシブな外観を手に入れた。デュアルLEDヘッドライトとデイタイムランニングライト=DRLは新作になり、バイク用としては世界で初めてDRLにウインカーを統合。シートは厚いウレタンを採用して快適性を向上するとともに足着き性も確保し、22Lの容量を確保したシート下の収納スペースにはUSBタイプC充電ソケットを採用した。
より鋭い眼光になったほか、DRLと統合されたウインカーが新鮮な印象を与える。
5インチTFTスクリーンは新作で、メニュー構造など表示内容もリファイン。Honda RoadSync 接続を備えるほか、新しい4方向バックライト付きトグルスイッチによりスマートフォン接続機能やターンバイターンナビも使いやすくなった。このほかクルーズコントロールも新採用している。
並列2気筒エンジンはこれまでと同様のスペックながら、3レベルのホンダセレクタブルトルクコントロール(いわゆるトラコンに相当)にはグラベルとレインモードを制御する新たな項目を追加。デュアルクラッチトランスミッション(DCT)は、低速時のレスポンスがよりスムーズになるよう設定が見直された。
このほかチューブラースチールフレーム、φ41mm倒立フロントフォーク、プロリンク式モノショック、アルミ製スイングアーム、前17/後インチホイールといった基本構成は継承している。
ニューカラーはグラファイトブラック、パールグレアホワイト、マットディープマッドグレーの3色。スペシャルエディションのツートーンには新鮮なマットゴールドフィンチイエローが用意される。
欧州では多様なアクセサリーがラインナップされるのも特徴。下記のような5つのパックそれぞれのコンセプトに合わせてパッケージ販売もされるようだ。
【アドベンチャーパック】フロントフォグライト、フロントサイドパイプ、黒いナックルガード
【コンフォートパック】コンフォートシート、レッグディフレクター、グリップヒーター
【スタイルパック】アルミまたはステンレスのフロアパネル、パーキングレバー、ハンドルバーホルダー、パーキングレバーカバー、側面カバー
【トラベルパック】右26L/左33Lのサイドパニア(アルミ装飾付き)、パニアインナーバッグ
【アーバンパック】容量50Lのスマートトップボックス(インナーバッグ付き)、トップボックス用バックレスト、シート下用ストレージコンパートメント
このほか容量50Lの普通のトップボックス、38Lのトップボックス、アラームシステムなどが追加可能。
HONDA X-ADV / Special Edition[2025 EU model]
主要諸元■全長2215 全幅940 全高1370 軸距1590 シート高820(各mm) 車重237kg(装備)■水冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ 745cc 58.6ps/6750rpm 7.04kg-m/4750rpm 変速機6段DCT 燃料タンク容量13.2L■タイヤサイズF=120/70R17 R=160/60R15 ※諸元は欧州仕様
HONDA X-ADV[2025 EU model]Graphite Black
HONDA X-ADV[2025 EU model]Pearl Glare White
HONDA X-ADV[2025 EU model]Matte Deep Mud Gray
HONDA X-ADV Special Edition[2025 EU model]Cyberpunk-esque Matte Gold Finch Yellow
ホンダ X-ADV のディテール
X-ADV フォトギャラリー
HONDA X-ADV[2025 EU model]
HONDA X-ADV Special Edition[2025 EU model]
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
ライディングポジション関連を変更。実用性もアリ!! 基本構成はCB1000ホーネット譲りだが、各部のパーツは専用品が多い。とくに注目すべきはスマートキーだ。ホーネットでは物理キーを鍵穴に挿し込む一般的[…]
直4&丸目。王道のジャパニーズネイキッドスタイル 直列4気筒エンジンの存在感を際立たせつつ、丸1眼ヘッドライトとオーソドックスな外装。CB1000Fコンセプトのスタイルは、往年のエフらしさを漂わせつつ[…]
そもそも「過給機」とは 世界最大規模の2輪車ショーといわれるEICMA(ミラノショー)。2024年11月に開催された同ショーにおいて最大級の注目を集めたのは、ホンダが初公開した電動過給機付きV型3気筒[…]
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
オモチャの延長から生まれたミニ&レジャーバイク 自分がバイクに乗り始めた1970年代前半の日本は、ちょうど戦後の高度成長期が真っ盛りの頃。バイクが働く乗り物から楽しむ乗り物へと移り変わった時代で、そこ[…]
最新の関連記事(新型アドベンチャー/クロスオーバー/オフロード)
見晴らしがいい! オンロードバイクとアドベンチャー/オフロード/クロスオーバーなどの大きな違いのひとつは、走破性をよくするために車高が高くなっていること(最低地上高も同時に高まる)だろう。加えて、ステ[…]
AMAスーパークロス2位の実績を持つモトクロッサーのエンデューロ仕様が上陸! トライアンフが開発したオフロードマシンには、250cc4ストローク単気筒エンジンを搭載するモデルと、450cc4ストローク[…]
GT+にはY-AMTを標準装備 ヤマハは、今夏発売と予告していた新型「TRACER9 GT+ Y-AMT」を2025年5月28日に発売すると正式発表。今世代のトレーサー9 GTシリーズでモーターサイク[…]
3/14発売:スズキ「Vストローム800/DE」127万6000円~ スズキが製造する、並列2気筒エンジン搭載のミドルアドベンチャーが「Vストローム800」「Vストローム800DE」だ。 2025年モ[…]
往年の名車をオマージュしたヘリテイジにアドベンチャーバイクの原点が登場! BMWは、1170cc空油冷水平対向2気筒エンジンを搭載するヘリテイジシリーズに、『R 12 G/S』を投入する。BMWのホー[…]
人気記事ランキング(全体)
半クラッチは熱膨張で繋がる位置が変わる! ほんとんどのバイクは、エンジンのシリンダーよりちょっと後ろに丸い膨らみがある。これがクラッチ。 丸い膨らみの中には、エンジンのパワーを発生するクランクシャフト[…]
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
日本映画史の記憶に残り続ける『トラック野郎』シリーズ第1作 『トラック野郎 御意見無用』は、1975年に公開された鈴木則文監督による日本映画。東映製作/配給の『トラック野郎』シリーズの記念すべき第1作[…]
直4&丸目。王道のジャパニーズネイキッドスタイル 直列4気筒エンジンの存在感を際立たせつつ、丸1眼ヘッドライトとオーソドックスな外装。CB1000Fコンセプトのスタイルは、往年のエフらしさを漂わせつつ[…]
そもそも「過給機」とは 世界最大規模の2輪車ショーといわれるEICMA(ミラノショー)。2024年11月に開催された同ショーにおいて最大級の注目を集めたのは、ホンダが初公開した電動過給機付きV型3気筒[…]
最新の投稿記事(全体)
“グリーン”と“無事かえる”で繋がる両者の魅力 「かえるのピクルス」は、ナカジマコーポレーションが生み出したオリジナルキャラクターで、1994年の誕生以来、その愛らしい姿と「always smile」[…]
ライディングポジション関連を変更。実用性もアリ!! 基本構成はCB1000ホーネット譲りだが、各部のパーツは専用品が多い。とくに注目すべきはスマートキーだ。ホーネットでは物理キーを鍵穴に挿し込む一般的[…]
スポーティ&ファッショナブルなブルー系が登場 ヤマハのスポーツ・ヘリテイジ(伝統・遺産)を標榜するXSRシリーズ。スーパースポーツやネイキッド」といった従来のカテゴリーを越え、レトロな外観やその背景の[…]
250A1、350A7に続く最速チャレンジャー真打ち登場!! 1966年に250ccA1サムライで、先行していたホンダCB72、ヤマハYDS3、スズキT20の性能を上回り、次いでボアアップした338c[…]
廉価&シンプルなハイブリッドシステムで燃費性能を向上! ヤマハモーターインディアは、15年以上にわたってシリーズ累計150万台以上を販売してきた人気モデル「FZ-S」の最新モデルとして「FZ-S Fi[…]
- 1
- 2