
プレミアムヘルメットメーカーSHOEIは『J-FORCE IV(ジェイ−フォース フォー)』に、新色のガーネットメタリックとアンスラサイトメタリックの2色を追加する。これによって同モデルの単色系カラーラインナップは、既存カラーと合わせて全6色となる。発売予定は2024年3月だ。
●文:ヤングマシン編集部(山下剛) ●外部リンク:SHOEI
豊富に揃ったモノトーンと落ち着きのあるガーネット
J-FORCE IVに追加される新色は、ガーネットメタリックとアンスラサイトメタリックの2色だ。ガーネットは深い赤が特徴で、メタリックとはいえやや抑え気味にしているため、華やかさと素朴さを兼ね備えた色合いとなっている。宝石のガーネットは1月の誕生石であり、和名では柘榴石と呼ばれる深い赤色の鉱物だ。ヨーロッパでは古代より魔除けの石として珍重されてきた宝石でもあり、危険を排除する安全運転の象徴にもなるカラーだ。
いっぽう、アンスラサイトは黒に近いダークグレーを特徴とする色だ。こちらもやはり鉱物由来の色で、無煙炭という高品質の石炭を粉砕したものをいう。細かく砕いてあるため石炭の艶が光を反射して輝く。このたびの新色はそんなアンスラサイトの特色をうまく再現したメタリックカラーだ。
J-FORCE IVは、スポーツジェットの新基準をコンセプトにしたオープンフェイスヘルメットだ。強靱なガラス繊維をベースとして、3次元形状とした有機繊維を複合積層したAIMを帽体として、軽量・コンパクトを実現している。
スポーツジェットを名乗るだけあってエアロダイナミクスも追求しており、従来モデルよりもドラッグ(後方へ押しつけられる力)を2%、リフト(浮き上がろうとする力)を5%軽減し、高速走行時の快適性を高めている。これは静粛性向上にも貢献しており、長時間走行における疲労を抑える効果に優れている。
ベンチレーションシステムは、フロントエアインテークとアッパーエアインテークの2カ所を吸気口を設け、トップエアアウトレットとサイドエアアウトレットの2カ所から排気する。フロントエアインテークは額部の内装パーツの汗を乾燥させつつ、気化熱を利用して頭部を冷やす。アッパーエアインテークは後頭部までしっかりと走行風を導き、頭部全体の温度上昇を軽減する。
シールドは風の巻き込みを軽減する効果と帽体との優れた密着性を特徴とする『CJ-2シールド』を採用。歪みのない視界に加えて、防曇効果の高いピンロックシールドにも対応する。また、シールドベースは可変軸ダブルアクション機構により、シールドを全閉にするとロックがかかり、密着性を高めるとともに不意のシールド開放を防止する。
内装システムは、ホールド性とフィット性のバランスに優れ、SHOEI独自の『3DフルサポートインナーTYPE IV』の採用により、長時間着用時でも疲労が少ない設計だ。汗を吸い込みやすいセンターパッドやチークパッドには、東レ製の高吸放湿性ナイロン素材『quup(キュープ)』を採用し、さらりとした肌心地を実現。吸汗速乾性に優れ、洗濯も容易な着脱式だ。また、イヤースペースには風切音を軽減するイヤーパッドを装備。これを取り外せば、インカム用スピーカーの取り付けも簡単だ。
着用時の開放感はもちろん、着用したままコンビニなどで買い物したり、缶コーヒーを飲んだりと、オープンフェイスヘルメットには一度使うと手放せない利便性がある。J-FORCE VIは、そんなオープンフェイスのフラッグシップモデルだ。
なお、オプションパーツとリペア用パーツは、’24年3月以降価格改定が予定されているので、とくに既存ユーザーはチェックしておこう。
SHOEI J-FORCE IV
●価格:5万3900円 ●サイズ:XS(53cm)、S(55cm)、M(57cm)、L(59cm)、XL(61cm)、XXL(63cm) ●色:赤(新色)、つや消し濃灰(新色)、白、黒、つや消し黒、つや消し灰 ●規格:JIS ●構造:AIM(Advanced Integrated Matrix) ●付属品:布袋、シリコンオイル、防曇シート、防曇シート用ピン ●新色は2024年3月発売予定
SHOEI J-FORCE IV[ガーネットメタリック]
SHOEI J-FORCE IV[アンスラサイトメタリック]
SHOEI J-FORCE IV[既存カラー]
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ヘルメット)
高品質な『ラメ感』を演出する特殊塗装を用いたデラックス仕様 『CLASSIC AIR』は、フェイスガードを持たないオープンフェイスヘルメットで、帽体部にベンチレーションホールやスポイラーをいっさい装備[…]
イギリスやヨーロッパのレースファンが待望するIOMTT 2025年モデルが登場 アライヘルメットはマン島TT(IOMTT)を40年にわたってスポンサードしており、ライダーの安全を守り続けてきた。そのた[…]
小椋藍選手のレプリカグラフィックがオープンフェイス『VZ-RAM』に登場 小椋藍選手は昨年のMoto2でチャンピオンを獲得し、今季よりトラックハウスMotoGPチーム(アプリリア)と契約、MotoGP[…]
兎にも角にも“ヤマハ純正”のデザインがポイント!! フルフェイスヘルメット「Z-8 YAMAHA RACING」最大の特徴は、なによりヤマハが手がけた正真正銘の“ヤマハオリジナル”なカラー&グラフィッ[…]
Amazon1位のスマートモニターの進化版が登場! ベーシックモデルは驚異の低価格 大事なiPhoneやAndoroid端末が振動や落下などで壊れずに済むようになるスマートディスプレイは最近でも一番話[…]
最新の関連記事(SHOEI)
バイクファッションの幅を広げるミリタリーテイストなグリーンが登場 新たに加わるモスグリーンは、ミリタリーグリーンともいうべき、深い緑のマットカラーだ。そのためミリタリー系ウエアとの相性は抜群で、バイク[…]
ファーストガンダムのアナザーストーリーをSHOEIプレミアムヘルメットで体感せよ! 『Z-8 機動戦士ガンダム THE ORIGIN』シリーズは、地球連邦軍とジオン軍のモビルスーツを模した全6種が期間[…]
2年ぶりに新登場した白黒反転グラフィックはクリアとマットの2バリエーションが揃う 『Z-8 IDEOGRAPH』は、ヘルメット左側面に大きく描かれた「X」の文字と、フェイスガード右側面のちょっぴりポッ[…]
海を感じさせる夏にぴったりなブルーが加わり、ソリッドカラーは全7色展開になった 新色として追加されるマットラグナブルーは、深い海をイメージさせる青で、艶を抑えたマットカラーがその印象をさらに強調する色[…]
古代中国絵画風の虎をあしらった荘厳なグラフィックモデルが登場 「FEARLESS(フェアレス)」とは、恐れ知らず、勇敢、大胆といった意味の英語だ。このモデルにあしらわれるのは、古代中国絵画風に描かれた[…]
人気記事ランキング(全体)
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
ライディングポジション関連を変更。実用性もアリ!! 基本構成はCB1000ホーネット譲りだが、各部のパーツは専用品が多い。とくに注目すべきはスマートキーだ。ホーネットでは物理キーを鍵穴に挿し込む一般的[…]
半クラッチは熱膨張で繋がる位置が変わる! ほんとんどのバイクは、エンジンのシリンダーよりちょっと後ろに丸い膨らみがある。これがクラッチ。 丸い膨らみの中には、エンジンのパワーを発生するクランクシャフト[…]
日本映画史の記憶に残り続ける『トラック野郎』シリーズ第1作 『トラック野郎 御意見無用』は、1975年に公開された鈴木則文監督による日本映画。東映製作/配給の『トラック野郎』シリーズの記念すべき第1作[…]
250A1、350A7に続く最速チャレンジャー真打ち登場!! 1966年に250ccA1サムライで、先行していたホンダCB72、ヤマハYDS3、スズキT20の性能を上回り、次いでボアアップした338c[…]
最新の投稿記事(全体)
その姿、まるでGB400TT MkIIの正統後継者! 欧州ホンダは、2025年も例年通りカスタムコンテスを開催。これは正規ディーラーがホンダ車をベースにカスタムを手がけ、オンライン投票で最優秀マシンを[…]
原付スクーターは16歳から取得可能な“AT小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があ[…]
各部に配された黒が車体を引き締める 1833cc水平対向6気筒エンジンを搭載するホンダのフラッグシップモデル、ゴールドウイング。2022年モデルは、2022年4月21日に発売した。 ここでゴールドウイ[…]
日本を含むアジア圏で人気のSUVスクーター 水冷4バルブのeSP+エンジンを搭載するアドベンチャー系SUVスクーター「ADV160」シリーズに新色が登場した。新たなカラーラインナップが発表されたのはマ[…]
上質な栃木レザーのハンドメイドキーケース このキーケースは、革職人が上質なレザーを用いてハンドメイドで製作。素材には、国産最高峰とされる栃木レザーが使用されており、使い込むほどに手に馴染み、美しい経年[…]
- 1
- 2