
9月10日に静岡県浜松市の「はままつフルーツパーク時之栖」で開催されたスズキ主催のイベント「KATANAミーティング2033」。新旧カタナを筆頭にスズキ車が集合し大盛況だったが、そのイベント内の開発者トークショーにて、KATANAオーナーを前に衝撃の発言が飛び出した?!
●文:ヤングマシン編集部
「KATANAは今後も正常進化させていく」と確約!!
2019年に初開催され、カタナ乗りの一大イベントとして定着した「KATANAミーティング」。メーカー主催とあり、スズキの鈴木俊宏社長も駆けつけてユーザーとコミュニケーションを取るなど、おもてなしの気持ちが各所にあふれる好ミーティングである。9月11日に開催された今年は時折雨が降る不安定な天候だったが、1244名の来場者と1118台のバイクが会場のはままつフルーツパーク時之栖に集まった。
ミーティングには鈴木俊宏社長がKATANAを駆って登場。また、スズキのオフィシャルミーティングの定番が閉会後のスズキ関係者によるお見送り。俊宏社長を筆頭に、出席した開発者も総出でオーナーに感謝を伝える。
見どころは各所にあるが、今回のサプライズはミーティング終盤に行われたKATANA開発者のトークショーだった。様々な開発秘話が飛び出してユーザーを楽しませたが、その最後に司会をつとめた難波祐香さんから「今後のカタナについて、個人的な想いでも構わないので“こうしたい!”という部分を教えてください」というナイスな振りがあり、4人の開発者が個人的な希望を述べたのだ。
先陣を切ったのはエンジン実験グループの滑川恵介さん。「電子制御のアップデートは今後も当然やっていきますが、個人的にはエンジンの排気量を上げるのが大好きなので、次のモデルチェンジでは排気量を上げて“1100”と呼べるようになったらいいなぁと思っています」と語り、ユーザーからは拍手が沸き起こった。
続いて発言したのは現行KATANAの燃料タンクを設計した、艤装設計グループの松下広樹さん。開発時はデザインを保ちつつ容量を確保するのに非常に苦労したそうだが、それでも12Lという容量にはユーザーの不満があることを認め「さらなる容量のアップを検討していきたい。自分の首を締めている気もしますが(笑)」。これも現行KATANAのオーナーを中心に大きな拍手が起きていた。
続いてテストライダーの大城 光さんが排気量アップやタンクの増量に同意したところで、トリにチーフエンジニア(開発責任者)の野尻哲治さんが登場。「個人的に、でいいんですよね?」と確認したうえで、「KATANAはこれだけ愛されているバイクだから、しっかりと進化させていかないといけない。となると、やはりタンク容量は…。そこは正常進化させたいです」とダメ押し。これで次期KATANAのタンク増量はもはや決定的となった?!
さらに野尻さんは「メーターも今の(非カラー液晶)でいいのかとか、いろいろあります。来年のKATANAはどうなってるか分からないけど…来年は無理かな(笑)。でも末永く、温かい目で見ていただければ確実に進化させていきます」と、最後はほぼスズキ公式発言と思える(笑)、KATANAファンとしては嬉しく力強い言葉で締めくくってくれた。
このトークショーで強く感じたのは、スズキが意思を持ち、今後もきちんとKATANAを育てていこうとしていること。作りっぱなしで放置する気はまったくないのだ。会場には先述の俊宏社長も含め、スズキの偉い方も沢山来場していたし、ユーザーを前にこれだけ生々しい話をするってことは…。もうヤングマシン的には“次期KATANAは1100cc化で決定ッ!!”って、煽らせて頂いちゃいますYO!
右からテストライダーの大城さん、艤装設計の松下さん、エンジン実験の滑川さん、そしてチーフエンジニアの野尻さん。左端は本誌でもおなじみ、トークショーの司会を務めたにゃんばちゃんこと難波祐香さん。ナイスな振りでしたぞ!!
KATANAのエンジンは名機と名高い2005年型GSX-R1000用が源流で、現状の排気量は998cc。エンジン担当が排気量アップに言及するってことは…拡大の余地はある設計とみた!!
【スズキKATANA】2018年のドイツ・インターモトで登場し、翌2019年に国内発売された現行KATANA。2022年には電子制御スロットルを採用し制御系も多機能化。双方向対応のクイックシフターも装備するなど正常アップデートを続けている。この姿勢は今後も引き継がれていくはずだ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(KATANA)
『パールビガーブルー』と『メタリックミスティックシルバー』の2本立て スズキは、前年モデルから車体カラーを継承した「KATANA(カタナ)」を2026年モデルとして発表した。価格は2万2000円上昇し[…]
『パールビガーブルー』と『メタリックミスティックシルバー』の2色が登場 スズキは、2024年9月8日の「カタナミーティング2024」で予告なく初お披露目した「KATANA」のニューカラーを2025年モ[…]
『パールビガーブルー』と『メタリックミスティックシルバー』の2色が登場 スズキの「カタナミーティング2024」でKATANAのニューカラーが予告なくお披露目された! イベントコンテンツが紹介される際に[…]
国内メーカーではカワサキのみ前年から増だが、全体でも9万台以上の高水準をキープ バイク業界の出来事を網羅する二輪車新聞は、1月1日号で2023年の二輪車総需要を総括した。これは毎年発表されるデータで、[…]
スズキは、伝統ある車名を冠したKATANAを中心としたユーザー参加型イベント「KATANAミーティング 2023」を2023年9月10日に、はままつ フルーツパーク時之栖内特設会場にて開催することを発[…]
最新の関連記事(スズキ [SUZUKI])
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
DRZ4シリーズが24年ぶりのフルモデルチェンジ ʼ00年に登場したDR-Z400シリーズ。オフ車の“S”が24年ぶり、モタードの“SM”が19年ぶりとなるフルチェンでDR-Z4シリーズへと進化! 早[…]
2ストGT時代から世界ではツーリングモデルで定評のブランド! 2ストロークエンジンのメーカーだったスズキも、排気ガス規制などに対応できる4ストローク化を急務としていた。 そして1976年、初の4ストロ[…]
オンロードメインで楽しむ扱いやすいツアラーモデル いい意味で、事前の想像とは大きく異なる乗り味だったのが、油冷単気筒エンジンを搭載した軽二輪アドベンチャーのVストローム250SX。このルックスから、個[…]
50ccクラスは16歳から取得可能な“原付免許”で運転できるほか、普通自動車免許でもOK バイクを運転するための免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大[…]
人気記事ランキング(全体)
色褪せないヘリテイジ、進化する「Z」の系譜 017年秋の東京モーターショーで世界初公開されて以来、Z900RSは常に我々ライダーの注目の的であり続けている。その最大の魅力は、往年の名車Z1/Z2への敬[…]
排気量拡大路線から4バルブヘッド開発へ 1980年代の後半はAMGにとって重要な分岐点だった気がします。もともと、彼らはメルセデスベンツが作ったエンジンをボアアップ、強固な足回りへと改造することに終始[…]
Q:雪道や凍結路は通れるの? チェーンやスタッドレスってある?? 一部の冒険好きバイク乗りと雪国の職業ライダー以外にはあまり知られていないが、バイク用のスノーチェーンやスタッドレスタイヤもある。 スタ[…]
オンロードメインで楽しむ扱いやすいツアラーモデル いい意味で、事前の想像とは大きく異なる乗り味だったのが、油冷単気筒エンジンを搭載した軽二輪アドベンチャーのVストローム250SX。このルックスから、個[…]
「着る換気扇」サーキュレーターメッシュ 今回紹介するのは、2025年9月の発売からわずか2ヶ月半で累計3万枚を突破したという「サーキュレーターシリーズ」だ。最大の特長は、裏地に採用された「サーキュレー[…]
最新の投稿記事(全体)
ザ・キングスマン (Kingston Custom)──全長4メートルのストリームライナーに変身したショットガン650 キングスマンは2014年に作られたスパイ映画で、ドイツのビルダーのキングストン・[…]
1度しか獲れなかったチャンピオン、でも得たものは大きかった 前回の続きです。これは僕の失敗談ですが、’95年、オランダGPの予選でのこと。すでにいいタイムを出していた僕に対して、監督のウェイン・レイニ[…]
カスタムバイクのような仕上がりを誇るBRIXTON オーストリアのバイクメーカー・BRIXTON(ブリクストン)は、個性的なスタイルのモーターサイクルを数多く販売していることで知られている。ブランドの[…]
あの興奮をもう一度! 聖地・Hakuba 47に集結せよ BMWファン、いや、全バイクファン待望のニュースが飛び込んできた! BMW Motorradは、年に一度のビッグイベント「BMW MOTORR[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
- 1
- 2













































