STDモデルの2024年型は発表せず

2024年の「ニンジャZX-10RR」は可変エアファンネル採用! レースキット装着でその機能を解放する!!【北米】

カワサキは北米で16機種の2024年モデルを発表。その中で、欧州に続き登場した新型「ニンジャZX-10RR」の隠された武器を解説しよう!


●文:ヤングマシン編集部(ヨ)

レーシングECUでアクティベートできる可変ファンネル=VAIシステム

カワサキは北米で、レースホモロゲーションモデル「ニンジャZX-10RR」の2024年モデルを発表した。このZX-10RR、VAIシステム(Variable Air Intake system)と呼ばれる可動吸気ファンネルを採用している。エアボックス内に設置されたVAIシステムは、電動サーボによってVAIファンネルを上下することで、吸気通路を長くしたり短くしたりできるというものだ。

VAIファンネルを上げると、吸気通路がバイパスされることで短縮され、最適な高回転性能を実現。そしてVAIファンネルを下げると、吸気は35mm長い通路を通ることになり、中低速のパフォーマンスが向上する。これらにより、全ての回転域で出力を最大限に発揮できるわけだ。

ニンジャZX-10RRは、レースホモロゲーションマシンの意味合いが強いRRモデルで、ステンレスメッシュのフロントブレーキホースや軽量なPankl製チタンコンロッド、専用カムシャフト&バルブスプリング、Pankl製ピストンとDLCコーティングした軽量ピストンピン、ピレリ ディアブロスーパーコルサを装着したマルケジーニ製の鍛造ホイールといった特別装備を誇る。タンデム用のシートやステップは潔く省略されている。

VAIシステムを有効にするには、レースキットECU、サブコントローラーなど特定のレーシングキットパーツが必要になる。公道を走れる標準状態ではVAIシステムがアクティブ化されていないので留意しておきたい。北米におけるかかくは3万499ドル(日本円換算約426万3000円)だ。

ちなみに、標準モデルのニンジャZX-10Rについては2023年モデルが引き続きラインナップされるようで、2024年モデルでは新型が登場する可能性も感じさせる。続報を待ちたい!

VAIシステム(Variable Air Intake system)の概要。低中回転時は可動ファンネルが下がって吸気管長が長くなり、高回転時にはファンネルが上がって中間から吸気するようになり、吸気管長が短縮される仕組みだ。

KAWASAKI NINJA ZX-10RR[2024 US model]

KAWASAKI NINJA ZX-10RR[2024 US model]

車名Ninja ZX-10RR
全長×全幅×全高2085×749×1186mm
軸距1450mm
最低地上高135mm
シート高836mm
装備重量207kg
エンジン型式水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ
総排気量998cc
内径×行程76×55mm
圧縮比13.0:1
最高出力未発表
最大トルク未発表
変速機常時噛合式6段リターン
燃料タンク容量17L
タイヤサイズ前120/70ZR17
タイヤサイズ後190/55ZR17
ブレーキ前φ330mmダブルディスク+4ポットキャリパー
ブレーキ後φ220mmディスク+1ポットキャリパー
参考価格3万499ドル
※諸元は北米仕様

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