名車はどんな音を奏でるのか? ヤングマシンDVDアーカイブより、気になる名車のサウンド動画を抜粋。本稿では「世界最強のターボモデル」をコンセプトに開発されたマシン・カワサキ750ターボ(1984年)を解説しつつ、そのサウンドをお届けする。
●ライダー:丸山 浩 ●車両協力:ZEPPAN UEMATSU
ナナハンでイレブンを喰らう
’80年代には異端のロータリーエンジンが出現した一方、レシプロエンジンでも’70年代の後半からターボチャージャーを装着した四輪車が続々と登場。二輪車でも’78年にホンダがCX500ターボを発売。’82年にスズキXN85、’83年にヤマハXJ650Tが発売されたのに続き、カワサキが’84年に投入したのがこの750ターボだ。「世界最強のターボモデル」をコンセプトに開発されたマシンで、GPz750系の空冷DOHC並列4気筒に日立製のタービンを装着することで、当時のフラッグシップであるGPz1100に匹敵する112psを発生。最高速は235km/hを記録し、”リッターキラー”の異名を取ったのである。
■全長2190 全幅740 全高1260 軸距1490 シート高780(各mm) 車重233kg(乾) ■空冷4スト並列4気筒DOHC2バルブ(ターボ) 738㏄ 112ps/9000rpm 10.1kg-m/6500rpm ■タイヤF=110/90V18 R=130/80V18
※本稿は2017年9月13日公開記事を再編集したものです。 ※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
装備は最先端を走っていた【'84 カワサキ 750 TURBO】 最後発となるものの「世界最強最速のターボモデル」をコンセプトに開発されたマシンで、当時のカワサキのフラッグシップであるGPz1100に[…]
アタック車に対して市販バージョンも開発中【トリックスター ニンジャZX-25Rターボ】 世界耐久や鈴鹿8耐で常に挑戦を続ける、鶴田竜二氏率いるトリックスターの「ニンジャZX-25Rターボプロジェクト」[…]
ターボ過給のみならず装備も最先端【'82 スズキ XN85】 GS650Gをベースにスズキが作り上げたターボ車。後に油冷へと発展するオイルクーラーやピストンジェットクーリング、フューエルインジェクショ[…]
ヤマハが選んだのはキャブレター式【'82 ヤマハ XJ650ターボ】 CX500ターボと同じく、'81年の東京モーターショーに出展されたモデルで、XJ650をベースにしたターボ車。モーターショーにはイ[…]
2輪ターボ車第1号!【'81 ホンダ CX500ターボ】 本車が省エネ目的というお題目で当時の陸運局を陥落させ、日本にもターボの時代が訪れ、これを追うように各バイクメーカーも、ターボ車の開発へとまい進[…]
最新の関連記事(名車/旧車/絶版車)
カワサキデザインのDNAそして走りはミドル級ザッパー 空冷DOHC4気筒400ccバイクの中でもっとも威風堂々としていたバイク、といえば1979年登場のカワサキZ400FXです。 俗に「フェックス」と[…]
V4にかける情熱 現代の2輪メーカーで最もV型4気筒エンジンに力を入れているメーカーと言ったら、多くの人が真っ先に思い出すのはドゥカティだろう。同社のV4レーサーは近年のMotoGPとSBKで圧倒的な[…]
スズキと連携しつつ互換パーツをリプロダクト これは東京モーターサイクルショー3日目、3月24日にヨシムラブースで開催されたトークショーで発表されたもの。登壇した加藤社長は「油冷GSX-Rはヨシムラファ[…]
あのエディ・ローソンも愛用中のマシン!! 「アリゲーター A-6」と名付けられたこのバイクは、F1やルマンなどで活躍したアメリカ人レーサー、ダン・ガーニーが創設した「AAR(All American […]
1960年代、英国製スポーツで流行ったスクランブラーに、ホンダが真っ向から本格挑戦 1950年代末期から1960年代はじめにかけて、アメリカ向けの英国スポーツバイクは、こぞってセンターアップマフラーを[…]
最新の関連記事([特集] 幻の名車)
石油危機で消えたポストZ1候補2台目はロータリーエンジン 1970年代初頭、ロータリーエンジンは一般的なレシプロエンジンよりも低振動でよりフラットなトルクカーブとスムーズなパワーデリバリーが実現できる[…]
イタリアンイメージをネーミングやデザインに注入 これらデザインスケッチ等は、1989年8月にウェルカムプラザ青山で実施された「MOVE」展で公開されたもの。これは本田技術研究所 朝霞研究所が企画して実[…]
2スト90㏄の「CO-29」は、キーレスにポップアップスクリーン採用 1988年に劇場版「AKIRA」が公開された翌年、1989年8月にウェルカムプラザ青山で「MOVE HONDA MOTORCYCL[…]
1984年にツインチューブフレームを採用していた これはホンダウェルカムプラザ青山で1989年8月に開催されたイベント「MOVE」に出品されたプロトタイプのCR-1。モトクロッサー、CR500Rのエン[…]
GLの元となった水平6気筒試作車 CB750フォアの発売後、モーターサイクルキングとは何かを探るために試作された1台。ロータリーエンジンのような滑らかさを求めて水平6気筒としたが、ミッションを後ろにつ[…]
人気記事ランキング(全体)
ペットボトルがあればオイル交換に「勝て」る! いきなり結論ですが、オイル交換にペットボトル、めっちゃ使えます。それこそオイル抜くところから、新しいオイル入れるところまで。終始一貫。全部できます。ちなみ[…]
日本から50ccが消える日 骨肉のライバルも今は兄弟機種 とはいえ、110〜125cc車は2人乗りを前提とした機種がほとんどのため、必然的に日本の50cc車より車体が大きく、シートも高い傾向にある。小[…]
スズキと連携しつつ互換パーツをリプロダクト これは東京モーターサイクルショー3日目、3月24日にヨシムラブースで開催されたトークショーで発表されたもの。登壇した加藤社長は「油冷GSX-Rはヨシムラファ[…]
ナンバープレートの様式の見直しと希望ナンバー制導入がほぼ確実に 希望ナンバー制(希望番号制度)の導入について 上記ナンバープレートの様式を見直すことによって同一番号の払い出し能力が拡大されることから、[…]
あのエディ・ローソンも愛用中のマシン!! 「アリゲーター A-6」と名付けられたこのバイクは、F1やルマンなどで活躍したアメリカ人レーサー、ダン・ガーニーが創設した「AAR(All American […]
最新の投稿記事(全体)
特徴的なグラデーション状ストロボパターンを再現 このカラーが欲しかったんよ! とお思いの読者も少なくないと思われるのは、タイのカブハウスが発表した「New Honda DAX 1978 Special[…]
カワサキデザインのDNAそして走りはミドル級ザッパー 空冷DOHC4気筒400ccバイクの中でもっとも威風堂々としていたバイク、といえば1979年登場のカワサキZ400FXです。 俗に「フェックス」と[…]
取締りのポイントをどこに置くかは警察官それぞれ 交通違反を見逃すことはあるのか、あるとしたらどういうときなのか、といったことは普段運転されている方にとって非常に興味深いことだと思います。ですが、警察官[…]
ユーロ圏では400ユーロ差、フランスではEクラッチ仕様のみ発売、英国は100ポンド差……!! 昨秋のEICMAで発表されて以来、注目の高いホンダの新しい技術「ホンダEクラッチ(Honda E-Clut[…]
インディアンモーターサイクルの魅力を聞く 2024年1月、新たにインディアンモーターサイクル正規ディーラーに加わったのは、静岡県沼津市のHSC沼津店。2023年7月に店舗をリニューアルしたばかりで、中[…]