ミラノショーで新登場のGSX-8Sは、新開発の並列2気筒エンジンやシートレールを魅せるミニマムな外装を纏った、アグレッシブかつ美麗なネイキッドだ。
●文:伊藤康司 ●写真:スズキ ●外部リンク:スズキ
新時代のコンパクトなストリートファイター
ストリートファイター系のGSX-Sシリーズに、新たにGSX-8Sが加わった。ネーミングとデザインから、生産終了となった4気筒エンジンを搭載するGSX-S750の後継モデルとしての立ち位置も感じられる。
エンジンは水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブの776cc。スズキの大排気量スポーツモデルでは久々の並列2気筒エンジンで、初の270度位相クランクを採用。このエンジンの詳細は追って報告する予定なので、まずは車両の概要をお伝えする。
新開発のスチールフレームにKYB製の倒立フォークおよびリンク式のリヤサスペンションを装備し、スイングアームはねじり剛性を高めたアルミ製。ハンドルはアルミ製のテーパーバーを装着。前後17インチのホイールは新デザインで、タイヤはダンロップのスポーツマックス・ロードスポーツ2を履く。
ヘッドライトはGSX-S1000に通じる六角ハウジングの二段重ねのLEDで、鋭角的かつコンパクトなフロントカウルに収まる。燃料タンクは14Lで、側面のシュラウドはやはりコンパクトでシャープ、8Sと描かれたグラフィックも新鮮だ。シートレールを露出させシートカウルもミニマムで、エンジンを魅せる精悍なデザインが施される。シート高は810mmで、このクラスでは低めに設定され、足着き性は良好と思われる。
スロットルはライドバイワイヤで制御。ドライブモードセレクター(SDMS)はA(アクティブ)、B(ベーシック)、C(コンフォート)の3種から選べ、トラクションコントロールは3段階の介入度およびOFFも選択できる。クイックシフターはアップ/ダウンの双方向で機能し、スターターボタンを1回押すだけでエンジンを始動できるイージースタートシステムは、発進時や低速走行時にスムーズな回転を維持する低回転アシストなど、スズキが培ってきた電子デバイス(スズキインテリジェントライドシステム:SIRS)も充実している。
メーターは視認性に優れた5インチのカラーTFTマルチファンクションインストルメントパネルを装備し、様々な情報を表示するのはもちろん、トラブル時などには大きなポップアップアラートで警告する機能も持つ。
ボディカラーはパールコスミックブルーとパールテックホワイトの2色をラインナップ。いずれもメインフレームはブラックで、シートレールとホイールを鮮やかなブルーにペイント。プレスリリースでは上記2色の表記のみだが、画像ではマットブラックのエクステリアに、シートレールとホイールもブラックにペイントしたモデルも掲載されている。
純正アクセサリーも便利なソフトラゲッジ類からドレスアップパーツまで多彩に用意される。
新型GSX-8Sは2023年3月より、欧州・北米を中心に全世界で順次販売を開始する。
SUZUKI GSX-8S[2023 EU model]
主要諸元■全長2115 全幅775 全高1105 軸距1465 最低地上高145 シート高810(各mm) 車重202kg ■水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 776cc 82.9ps/8500rpm 7.95kg-m/6800rpm 変速機6段 燃料タンク容量14L ■キャスター25°/トレール104mm ブレーキF=φ310mmダブルディスク+4ポットキャリパー R=φ240mmディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=120/70-17 R=180/50-17 ※諸元は欧州仕様
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