ピアッジオグループジャパンは、155cc水冷単気筒エンジンを搭載するスポーティなスクーターにTFTカラー液晶メーターを装備した『Sprint S 150 TFTエディション』を9月1日より全国のベスパ正規販売店にて販売開始した。価格は58万3000円。
●文:山下剛
大人のムードが漂うベスパに液晶メーターを装備して登場
スプリント S 150は、ベスパの最新ラインナップの中でスポーティなモデルで、伝統的な角型ヘッドライトがその象徴となっている。
また、車名が示すように最大の特徴は、従来型の指針式メーター+LCDから、4.3インチTFT液晶メーターに変更されている点だ。メーターデザインは黒を背景色として速度や燃料計、気温、時計などを水色で表示するものとなっており、視認性は良好だ。
このメーターはベスパMIAシステムによってブルートゥースを使った無線通信が可能で、スマートフォンと接続してさまざまな情報を確認することができる。スマートフォンはAndroidとiPhoneに対応しており、それぞれのストアから(Google PlayまたはAppストア)から専用アプリを無料ダウンロードできる。スマートフォンとスプリント S 150を接続すると、メーター内のダッシュボード画面中央に着信コールとメッセージの通知が表示される。左側ハンドルスイッチに備わるジョイスティックを操作して、通話の管理も可能だ。ほかにも、車両の状態、ライディングパラメータ、ツーリング中の各種データをスマートフォンに記録することも可能となっている。
もうひとつの特徴が車体色だ。アンティークブロンズ(銅)とマットブラック(つや消し黒)がラインナップするが、この2色はテーマカラーとなっており、それぞれで着色部位が反転して対照となっている。アンティークブロンズでは、スチールボディをゴージャスさを感じさせる銅色として、トリムや前後ホイールにつや消し黒をあしらう。マットブラックでは、ボディをつや消し黒としてトリムや前後ホイールに銅色をあてているのだ。どちらもシックなムードを持つ、大人のスクーターとして仕上がっている。
シートはいずれの車体色も黒色の表皮だが、座面にダイヤモンドパターンを施した専用品で、滑り止めとするとともにデザインアクセントにしている。
スプリント S 150としての基本性能は、i-getテクノロジーを採用した水冷4ストローク155cc単気筒エンジンによる、スムーズで俊敏な走りが特徴だ。発進と停止を繰り返す市街地でもストレスなく走ることができるパワーとトルクを持つ。また、経済性にも優れており、WMTCモードによる燃費は40.3㎞/Lを実現している。
前後ホイールは12インチ径を採用。ベスパ伝統のスモールボディと相まって、市街地走行ではキビキビと走れるし、駐車場などでの取り回しも容易だ。
ベスパが培ってきたノウハウを凝縮したスポーティな伝統的スクーターに、液晶メーターと都会的センスのカラーリングでまとめた、スプリント S 150 TFTエディション。通学や通勤、買い物といった実用的用途であっても、毎日を楽しく走って心を踊らせたい。そんな人に薦めたい一台だ。
Vespa Sprint S 150 TFT Edition[2021 model]
主要諸元■全長1852 全幅680 軸距1334 シート高790(各mm) 車重131kg■水冷4ストローク単気筒SOHC3バルブ 155cc 12.9ps/7750rpm 1.3kg-m/6500rpm 変速機CVT 燃料タンク容量7L■タイヤサイズF=110/70-12 R=120/70-12 ●価格:58万3000円 ●色:黒、銅 ●発売日:2021年9月1日
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