“純正風”仕上げを狙い、排気量文字はあえてデカールを採用
ノーマル車の印刷デカール/クリア仕上げとは異なり、我々のプロジェクトでは、グラフィックはほぼマスキング&ペイント仕様。”150″の数字のみ、ホンダから提供してもらった純正ロゴデータを元に、カッティングシートで製作した。「すべてペイント仕上げではなく、排気量の数字だけでもデカール貼りにして、あえてデカールの段差を残してノーマルのような雰囲気を演出しました。すべての段差をなくすとカスタム仕上げのようになってしまいますから、”ワンランク上を目指した仕上げ”というコンセプトには、このような塗り方が良いと思いました」と、ドリーム商會代表の小島氏。
塗り重ねでグラフィックを作る場合は、次工程へ進む前に、必ず”研ぎ入れ”を行い、ペイント面を平滑にするのがプロペインターのこだわりだ。メーカー純正ペイントの場合は、塗り分けを印刷デカールで行うのが普通で、塗ること以上にデカール貼りに様々な技術が駆使されている。研ぎ入れ後にクリアペイントを薄吹きする理由は、グラフィックのシャープ感を生かすためらしい。そんな理由から、工程ごとに薄くクリアを被せ、その薄いクリア層の中で研ぎを入れて塗装表面を平滑に仕上げていくのだ。
【SPECIAL THANKS:ドリーム商會】常に安定したクォリティを目指すドリーム商會では、各作業工程を完全分業制で進めている。グラフィック&マスキング担当の木村氏(左)、鈑金サフ仕上げ担当の竹田氏(中)、ドリーム商會代表の小島氏(右)。一般客の場合、今回の作業はパーツ持ち込みで15万円程(パーツのコンディションによる)。
写真のカブは、生産累計1億台&60周年記念の赤カブ限定車をベースに東京モーターショー発表のプロトタイプレプリカに仕上げた、木村氏の愛車。
●取材協力:ホンダモーターサイクルジャパン ツアラテックジャパン ドリーム商會 ●文/写真:田口勝己(モトメカニック編集部) ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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