第47回マシン・オブ・ザ・イヤー2019

フルカウルとアドベンチャーの異種格闘技戦!?

【コイツとならどこへでも!】ホンダ CBR400R vs 400X 試乗比較インプレッション #02[400X編]

  • 2019/6/20

ホンダCBR400Rと兄弟車とはいえ、なんてったって新型400Xのキモはフロントホイール19インチ化である。しかもサスペンションのリセッティングに加え、リヤのホイールトラベルは10mm増の118mm化。400ccクラスに、久方ぶりとなる本格アドベンチャーツアラーが誕生したのだ。

●テスター:丸山 浩 ●まとめ:谷田貝洋暁 ●写真:岡 拓

[丸山 浩]400X試乗:モデルチェンジで見た目とキャラがいよいよ完全一致!

見た目とキャラクターが見事に合致している。試乗を終えてまず頭に浮かんだのは、そのセリフだった。

スズキのVストローム250に、カワサキのヴェルシスX250など、250ccクラスでも最近流行りのアドベンチャーだが、確かに250ccクラスのアドベンチャーはパワー不足を感じる場面が多い。400ccクラスのアドベンチャーモデルがあれば……というところを見事に突いているモデルが400Xだった。

ただその一方で、前作の400Xは、クロスオーバーコンセプトの看板は掲げているものの、見た目とは裏腹に走ってみると純然たるロードバイク。それが今回のモデルチェンジで、ようやく見た目どおりのキャラクターを手に入れたというわけだ。

兄弟車のCBR400Rは見た目から意外な汎用性があった。400Xは見た目どおりのアドベンチャー的なキャラクターを強めている。

フロントホイールを19インチ化したことで、車体の挙動を安定志向に。走っていると、自然と“ダートにも行っちゃおうかな?” という気持ちになってくる。実際にダートも走ってみると、オフロード性能も悪くない。スタンディングしてみても、非常にコントローラブル。よりオフロード色の強いタイヤが選べるようになったこともあり、真の意味でのアドベンチャーの仲間入りを果たしたと言える。

同門のCBR400Rと比較。もちろん方向性がまったく違うモデルだから単純な比較はできないが、どちらもオールマイティさを持ったマシンだということは間違いない。ただこちらはCBR400Rとは違い、ベテラン勢が欲しがりそうなオールマイティさがある。それになによりアドベンチャーモデルとして、ここまで気軽に乗ることができるモデルも珍しい。クラッチ操作の軽さ、ポジションのラクさなどなど。足着き性に至っては、CRF250ラリーよりもいいのだ。

エンジン特性は、CBR400Rとほぼ共通。全体的にマイルドなパワー特性ではあるのだが、それがこの400Xというマシンのキャラクターにはとてもマッチしていると感じた。低回転域を使ってダートをゆるゆると走り抜ける。そんな楽しさにあふれている。

峠道でもCBR400Rに負けないくらいの楽しさがある。(丸山 浩)

すごいと思わされたのは、他の用途もこの400Xなら、それなりにこなせてしまうということだ。アップライトなポジションで街乗りもしやすいし、ファッションで乗ってもいい。意外だったのが峠道。コーナーを攻めてみると、CBR400Rに負けないくらいの楽しさがあった。見た目が旅バイクだからより印象的なのかもしれないが、その気になって峠を走ってみれば、案外ときっちり走れることに驚かされたのだ。柔らかめなサスペンションのおかげで、ピッチングモーションを感じながら、マシンをコントロールしていく感覚がしっかり味わえるのがいい。

今回は残念ながら、タンデム走行はできなかったが、座りやすそうなシートにグラブバーの組み合わせは2人乗りもしやすそうに感じる。400ccクラスということでパワーも十分であり、この400Xでタンデムツーリングに出かけてみたり、キャンプツーリングに出てみたっていいだろう。まさに見た目どおりの400Xらしい世界観が味わえるというわけだ。

[谷田貝洋暁]一般ライダー目線インプレッション

数値以上に軽くなった印象で、林道でも生き生きと走る!(谷田貝洋暁)

フラットダートからやや荒れの林道を20kmほど走行。2kgという数値以上に軽くなったと感じる車体はステップコントロールで軽々と扱え、剛性感がアップして抑え込みが効くようになったハンドルのおかげでギャップの通過もラクラク。林道での速度が上げられるようになったが、そんな走りをしても、前作で気になったフロントフォークの底突きを起こさない。本当に400Xがオフロードバイクになったと実感した。そのあたりは下記映像でも詳しくお伝えしている。(谷田貝洋暁)

ライディングポジション[身長168cm/体重61kg]

きちんとアドベンチャー系の雰囲気を感じるポジションにまとまっているが、そこは400ccクラスで足着き性はいい。両足のかかとは3cmほど浮いたが、つま先の腹はきちんと着く。足を降ろす位置にちょうどステップがあることがちょっと気になった。

ホンダ 400Xの車両&ディテール解説

【HONDA 400X 2019】主要諸元■全長2140 全幅825 全高1380 軸距1435 シート高800(各mm) 車重196kg(装備)■水冷4スト並列2気筒 399cc 46ps/9000rpm 3.9kg-m/7500rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量17L■ブレーキF=ディスク R=ディスク タイヤサイズF=110/80R19 R=160/60R17 ●価格:81万1080円 ●色:赤、黒

19インチ化されたフロントホイール。120mmのストロークは変わらないものの、柔らかく奥で踏ん張るオフロード向きのキャラクターにリセッティングされている。

高速道路で伏せずとも風がよけられる遮風性スクリーンは従来比で20mmアップ。メーター上部にはスマホなどがマウントでき、いざというときには持ち手にもなりそうなバーがある。

最高出力に変更はないものの、FIなどの機構を煮詰めたエンジン。キャラクターが非常に見た目とあっており、街乗り、峠、高速とイメージどおりの走りに納得させられる。

【まとめ】どちらもオールマイティ デザインで選んでヨシ!

まずどちらも排気量区分における、普通二輪免許の最高峰である400ccモデルの役割をキチッとこなしていると感じた。キャラクターがとんがり過ぎず汎用性がありながら、かたやスーパースポーツのイメージを身にまとい、かたやアドベンチャーツアラーの世界観を見事に体現。どちらも万人に対して間口が広いとい部分は変わらないが、CBR400Rは初心者に、400Xはベテランにも受け入れられそうなキャラクターに作り分けられているところはさすが。ホンダさんにはこの勢いで第三の同門、クルーザー系のレブル400の登場を期待したい!

ホンダのCRFシリーズ&X系モデルを分布図に落とし込んでみると、400Xが、X系モデルとしては初のオフロード性能を得たことで、その汎用性を広げていることが見て取れる。

CBR400R&400Xをスペックで比較する

フロントホイールサイズの違いが車体寸法に大きく影響を与えている。「乗り味は別モノ」となるのも自然に思える。

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丸山 浩

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「全国2000万人のヤングマシン読者諸君!」の呼びかけでおなじみのヤングマシン誌メインテスター。レーシングライダー出身だがユーザーである一般ライダーの目線を忘れない。

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