ガソリン添加でエンジンをリフレッシュ!!

LOOP POWER SHOTを実証テスト! 1.5馬力アップした、その秘密とは?

シュアラスターから発売された、ガソリンタンクに入れるだけで高い洗浄効果とコーティング効果を期待できるという“パワーショット(POWER SHOT)”。その実力はどうなの? ということで、本誌おなじみの実測テストで検証してみた!

強力ダブル洗浄効果でエンジン性能を回復

どんなに高性能なエンジンでも長く使っていると燃焼室内やバルブまわり、インジェクターなどに汚れが溜まり、燃費悪化やアイドリング不調の原因になることがある。そんなときにおすすめなのがLOOPパワーショットだ。ガソリンに混ぜるだけでエンジン内部を洗浄しハードなカーボン&スラッジまでも除去、エンジンコンディションを最適な状態に戻してくれるガソリン添加剤である。

ポイントは高純度のPEA(ポリエーテルアミン)とPIBA(ポリイソブテンアミン)をダブル配合していること。通常のガソリン添加剤はPEAが主成分であることが多いが、パワーショットの場合はPIBAを加えたダブル洗浄によって強力にエンジン内をクリーニング&コーティングするものだ。

一般的にPEAは燃焼室内やインジェクター、吸気バルブ周りの汚れを洗浄する効果があるが、配合量を増やしすぎるとエンジンオイルの粘度に影響が出る可能性がある。そこで、パワーショットではPEAの配合を上限までに高めつつ、PIBAをバランスよく配合することで特にインジェクターや吸気バルブに付着した汚れを除去。完全燃焼を促進することでスムーズなアクセルレスポンスを回復させる効果が期待できるというわけだ。

パワーショットの扱いはとても簡単で、ガソリンタンクに入れるだけでオーケーだ。無色透明な液体で少しだけ溶剤の臭いがする。ボトルから直接入れてもいいが、今回は正確さを期すため厳密に計量。適量は燃料40~60Lに対しボトル1本の割合ということなので、MT-09のタンク容量14Lに対し84mlを注入してみた。

さらにパワーショットはコーティング効果を高めるため特殊潤滑成分を配合。シリンダー壁面やピストン上部をコーティングし潤滑性を向上させることで、振動を軽減するとともに力強い加速感が得られる。そして、扱いが簡単なこともメリット。何しろ給油口からガソリンと一緒に入れるだけでOK。オイル添加剤などにありがちなクラッチの滑りを心配したり、その都度オイル交換したりする必要もない。つまり手離れがいいのだ。最近エンジンの調子が今イチと感じている方には特におすすめだ。

LOOP POWER SHOT

LOOP POWER SHOT
●税込価格:2052円
●内容量:240ml
問:シュアラスター
☎03・5733・4189
https://www.surluster.jp

[TEST1:ロードインプレッション]カスミがとれてすっきりした感じ

今回のテスト車両は編集部で使っている初期型(’14年式)のMT-09。3気筒クロスプレーンの小気味よい鼓動とスムーズな吹け上がりが特徴の楽しいエンジンだ。初期型とはいえまだデビューから数年しかたっていないし、走行距離も1万8000km程度と少なめということで特に不調を感じるものではなかったが、それでも違いは僅かながら感じられた。

パワーショット添加後はエンジンの調子が普通に良くなった感じ。初期型MT-09はFI仕様でユーロ3準拠のエンジンであるせいかもしれないが、排気煙も特に変わらず無色で特別な匂いもしない。

使用前から元々パワフルではあるが、新車に比べるとやや回転がガサツというか抵抗を感じたが、使用後はより滑らかになりメカノイズも減った印象。添加剤の効果を定着させるため200km近く走ったが、徐々に効果が出てきたように思う。ひと口に言うとカスミが取れてすっきりした感じか。

[TEST2:実測パワーチェック]入れただけで約1.5馬力アップ コレは確かに効く!

パワーバンドで差が付く明らかな効果が確認できた。試乗テストで何となく体感できたパワーショットの効果だが、それが本当なのかをキチンとした数値で知るためシャーシダイナモにかけてみた。ご協力いただいたのは、いつもお世話になっているBLR。ダイノマシンによる厳密なパワーチェックだ。グラフは4速固定による実測値で、測定には日を跨いだものの、どちらも天候は曇り&雨天のなか行った。

BLRの協力により実測。グラフは青線がパワーショット使用前で、赤線が使用後だ。ピークだけでなく、低回転域のトルクの上積みにも注目したい。

グラフは青線がパワーショット使用前で赤線が使用後を表している。はたして後輪実測値による結果はハッキリ出た。これを見てまず分かるのは、パワーもトルクも下から上まで全域でノーマルを上回っていること。特に実測値では明らかに青線と赤線の軌跡に開きがあるので分かりやすいと思うが、ピパワーバンドで差が付く明らかな効果を確認ークパワーでは使用前107.1psに対し、使用後は108.5psを記録。ほぼ1.5ps近い差が表れた。

「え、それだけ?」と思うかもしれないが、マフラー交換やコンピュータをいじることなく、添加剤だけでこれだけパワーアップできたというのは凄いことだ。特に6000rpm辺りからの9000rpm過ぎのピークにかけてのパワーの盛り上がり方に注目したい。つまり、パワーバンドの領域で常に上積みされているため実際の走りではその部分で常に差が広がることになる。仮にサーキットであれば、ストレートでじわじわ差をつけられていくイメージだ。

長年にわたって数多の添加剤の効果を測定してきたBLRの鈴木さんにも確認してみたが、「添加剤としてはかなり良い結果」と太鼓判を押してくれた。キャブ車や年式の古いマシンならさらに効果が見込めるだろう、とのことだった。

[結論]ワンコインで実感できる、エンジンの栄養ドリンクだ

定価約2000円でも安いのに、今回実質的に使った分量からすると数百円程度。それでこれだけハッキリとした効果が出るのであれば使って損はないはず。最近エンジンがくたびれ気味と感じている方に是非オススメの一本だ。

【テスター:佐川健太郎】二輪専門誌やWEBメディアで活躍するベテラン2輪ジャーナリスト。各種パーツやケミカル系のテスト経験も豊富だ。

取材協力:BLR(ブルーライトニングレーシング)

計測はおなじみBLRが協力。FIコントロ―ラーのiCON-3の開発&販売の傍ら、トラック搭載型ダイノマシンで全国各地で出張パワーチェック!

BLR:神奈川県平塚市西八幡4-4-12 ウェルズ21西八幡第一 C号 ☎0463・73・8831 http://www.blr-jp.com/

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