
ショベルオーナーに朗報! 1970年代のスタイルをそのままに、制動力とコントロール性をアップした4POTビレットバナナキャリパーが、サンダンスよりリリース。そのほかにも軽量/高強度なレーシングスペックチェーン「T-Spec ドラッグ&エンデュランスチェーン」、ZAK柴﨑氏の知識/技術を結集し創られたエンジンの解説や開発秘話が満載の書籍『Harley-Davidson DYNAMICS』がリリースされたので紹介しよう。
●文:ウィズハーレー編集部(青木タカオ) ●外部リンク:SUNDANCE
ショベル用4POTビレットバナナキャリパー:’70sムードで性能は現代のハイパフォーマンス!
サンダンスは約2年前に「ミニバナナキャリパー」(-1999用/2000-用)をリリースし、最高の制動力とコントローラブルな特性で好評を博しているが、今回新たにショベルヘッド用のニュータイプ「4POTビレットバナナキャリパー」を発売する。
ショベルヘッドの純正バナナキャリパーといえば、1POTの片押しゆえ制動力が弱く、走行時の“ガタつき”など問題点が少なくない。何よりも根本的な設計を見直す必要があると、サンダンス代表の柴﨑“ZAK”武彦氏は考える。
とはいえ、デザインは1970年代らしく味わい深いもの。「それを活かしつつ、現在のパフォーマンスを与えられれば…」と、サンダンスらしいアイデアで新商品化が進められた。
純正ショベルのバナナキャリパーの弱点を完全に解消した上で、ノーマルのスタイルを克明に再現。アルミビレットでありながら、丸みのあるデザインに仕上げられているから、クラシカルなスタイルのショベルFLHにもよく似合う。
実際にテスト走行したユーザー曰く「これまでのロッキード(AP)製に比較し、ブレーキタッチも効きも向上している。減速は早いのに怖くないコントロール性をすぐに体感できた」とコメント。「まだアタリが出る前で、この効きは驚き」と話す。
カラーリングはショベル純正に準じた黒に。ノーマルショベルのマスターシリンダーでも、高い制動力とコントロール性が欲しいという人は、サンダンスのホームページで情報更新をチェックしてほしい。
【サンダンス 4POTビレットバナナキャリパー ショベル用】不満ポイントをひとつずつすべて解消し、開発に踏み切ったのが、サンダンスの新製品となる4POTビレットバナナキャリパー。絶対的な性能向上のみならず、ブレーキフルードもH-D純正のDOT5が使用可能となる。ビレット感が損なわれるのはモッタイナイところだが、販売時のカラーはショベル純正に準じたものになる予定。ノーマルスタイルのバナナキャリパーのスタイルを保ちつつ、最上級のブレーキ性能を求めている人へ。●価格:11万8800円
Tスペック ドラッグ&エンデュランスチェーン:急加速の高負荷や過酷なロングランを想定。ハーレーのビッグトルクをダイレクトに駆動
現行国産ワークスマシンと同等の部材を用いた、軽量/高強度なレーシングスペックチェーンが「T-Spec ドラッグ&エンデュランスチェーン」。公道使用可で同一排気量用のドライブチェーンでは世界最軽量だ。
世界初の極太ピンを採用し、2600ccまでの大幅な剛性アップを実現。ダイレクトな駆動特性は、ハーレーのみならず、530サイズの高出力/高トルクな車両にも最適だ。
また、極薄シールリングを採用し、低フリクションと高い耐久性を両立。ノンシールチェーンと同等の幅で設計され、ワイドタイヤカスタムにも最適。110/120リンクの2種あり。
【Tスペック ドラッグ&エンデュランス WL530UW サンダンスチェーン】指定排気量:OHV 空冷2気筒エンジンに限り、2600ccまで使用可。
Harley-Davidson DYNAMICS:いよいよ書籍発売!ハーレーを愛するすべての人へ
サンダンス柴﨑“ZAK”武彦氏の理論/研究/実践を豊富な写真と詳細な解説でまとめた前書『Harley Davidson Bible』は、業界にセンセーションを巻き起こし、世界中のプロフェッショナルからも賞賛を浴びた。そして、サンダンス40周年という節目を迎え、満を持して発売されるのが、本書『Harley-Davidson DYNAMICS』だ。
ZAK 柴﨑氏の知識/技術を結集し創られたエンジンの解説や開発秘話、カスタムマシンに至るまで、ZAK氏自身と渡辺まこと氏が、388ページにわたり詳細に、またできる限りわかりやすく解説しているから見逃せない。
一般的なハーレーの修理/レストア/チューニングの指南書とは一線を画す、サンダンスのエンジン理論に基づいた工学技術指南書でありながら、グラビアページも多く、ハーレーを愛するすべての人におすすめの1冊。前作同様、入手困難となることが予想されるので、早めにゲットしておきたい。
【Harley-Davidson DYNAMICS(サンダンス 柴﨑“ZAK”武彦のH-D工学理論)】編集:渡辺まこと(マガジン・マガジン発行)/B5判 ●価格:3960円
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
ナイトスター|スポーツ性能を向上し、より俊敏に! 女性にも扱いやすく、小柄なライダーにも安心して乗れると好評のナイトスターを、トライジャがよりスポーティーにカスタマイズ! 人気の般若バーがビキニカウル[…]
24年ぶりの愛車に選んだのはビンテージボバー Iさんは、鹿児島からはるばるやって来た。納車されるのは、まさしく遠藤スタイルと言うべきビンテージボバーである。スプリンガーフォークにリジットフレーム。ショ[…]
HOG埼玉チャプターツーリングに同行 ただ単に車両を販売するだけではなく、それに付随する“ライフスタイル”をも提供する。そんな理念を掲げ、HOG(ハーレーオーナーズグループ)が1983年に米国で発足し[…]
ローライダーST:オリジナリティあふれるスタイルと総合力高いバランスの良さ デビューして以来、入手困難が続くほどの爆発的ヒットとなっているローライダーST。人気の秘訣はなんといっても迫力満点なフロント[…]
他人ごとではない盗難問題。高スペックセキュリティで愛車を守る 自宅での保管時はもちろん、出先で駐車する際にも二重三重にロックを掛けて盗難対策に気を遣うユーザーは多いはず。そうしたアピールは有効だが、突[…]
最新の関連記事(ハーレーダビッドソン)
実績豊富なディーラーによる絶妙なバランス感覚 全国のハーレーダビッドソンジャパン販売網がカスタムの腕とセンスを競うコンテスト『バトルオブザキングス』にて2年連続で日本一になった実績を持つワタナベモータ[…]
「パンヘッドのチョッパーに乗りたい」理想像を具現化 目の肥えたファンが集まるカスタムショーに大きなブースを構え、絶え間なくハイレベルな作品を発表し続ける遠藤自動車サービス。その確かな技術力/信頼性の高[…]
X500購入後、即サーキットへ! X500を購入して、初めて乗る場所に選んだのは筑波サーキット。目一杯、駆け抜けた! ストレートでスロットルを全開にし、はばかることなくパラレルツインが限界を迎えるまで[…]
コラボイベントの事前告知はSNS 「ウィズハーレー誌とのコラボ企画! イベントの模様は誌面にて掲載されます!!」 イベント開催が決定後、すぐにハーレーダビッドソン川口、そして関連店舗のSNSやホームペ[…]
元気溌剌350か、上質感ある500か!! ウィズハーレー編集部では2023年の秋、X350の日本市場導入が発表されたのと同時に購入を決意。ハーレーダビッドソン川口にて予約を入れた。 「Vツインではない[…]
最新の関連記事(カスタム&パーツ)
国内初のX-ADV(’21-23)用車検対応2本出しフルエキゾースト 日本はもちろん、欧州で人気のX-ADVは数々の輸入マフラーメーカーがさまざまな製品をラインナップしています。しかし、日本で車検対応[…]
ナイトロン:サーキット走行に向けたサスペンションカスタム X350のサーキット走行で最初に困ったのがバンク角のなさだ。足つきは良いが、車高が低く、ステップやせっかく交換したモリワキ製のサイレンサーを擦[…]
完成車メーカー「ヨシムラ」への布石 油冷エンジンを搭載するGSX-R750の開発に深く関わり、デビューイヤーの1985年から3年連続で全日本TT-F1クラスでチャンピオンを獲得したヨシムラ。すでにレー[…]
MotoGP黎明期のレプリカマフラーだ このマフラーは4スト990ccが導入されて、世界GPがMotoGPに代わった翌年の2003年に、ホンダRC211VエンジンのモリワキMotoGPレーサー・MD2[…]
森脇護氏が考案した画期的なアルミフィン構造 画期的なアイデアマンとしても有名なモリワキエンジニアリングの創始者・森脇護氏。そんな氏が数多く考案した製品群の中でも代表作のひとつに挙げられるのが、1980[…]
人気記事ランキング(全体)
“次”が存在するのは確実! それが何かが問題だ 2018年に発売されたモンキー125以来、スーパーカブC125、CT125ハンターカブ、そしてダックス125と、立て続けにスマッシュヒットを飛ばしている[…]
カバーじゃない! 鉄製12Lタンクを搭載 おぉっ! モンキー125をベースにした「ゴリラ125」って多くのユーザーが欲しがってたヤツじゃん! タイの特派員より送られてきた画像には、まごうことなきゴリラ[…]
疲れない、頭痛知らずのフィッティング技術! SHOEIの「Personal Fitting System(以下P.F.S.)」は、十人十色で異なるライダーの頭部形状に合わせたフィッティングを行う同社の[…]
セニアカー技術をベースとしながら、誰もが楽しめる乗り物へ スズキがジャパンモビリティショー2023(JMS2023)で出品したのが、16歳の高校生からセニアカーに抵抗のある高齢者まで、誰でも簡単に楽に[…]
40年の歴史を誇るナナハン・スーパースポーツと、兄弟車のR600 1985年当時、ナナハンと呼ばれていた750ccクラスに油冷エンジン搭載のGSX-R750でレーサーレプリカの概念を持ち込んだのがスズ[…]
最新の投稿記事(全体)
脇を冷やすことで全身を効率的にクールダウン 「THERMO-GEAR BELT」の最大の魅力は、なんといっても「冷暖対応デュアルペルチェ搭載」という点だ。一台で夏場の猛暑対策はもちろんのこと、冬場の厳[…]
クシタニが主宰する国内初のライダー向けイベント「KUSHITANI PRODAY 2025.8.4」 「KUSHITANI PRODAY」は、これまで台湾や韓国で開催され多くのライダーを魅了してきたス[…]
レストアでのつまづきはそこかしこに 古いバイクをレストアしていると意外なところでつまずいたりするものですが、今回引っかかったのが8インチのチューブタイヤの「リムバンド」。 こちらのホイール、別にリムバ[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
ガソリン添加剤の役割 ガソリン添加剤といってもその用途はさまざまですが、大まかなカテゴリーとしては 洗浄効果 性能向上 の2つに分けられます。 洗浄効果について 現在主流になっているPEA(ポリエーテ[…]
- 1
- 2