
●文:月刊自家用車編集部(ハラ)
【プロフィール】イメージが異なる派生モデルの積極投入で、さらなるファンを獲得
ダイハツ コペン(2代目)
- 発売日:2014年6月
- 価格:179万9200〜181万9900円(2014年6月当時のコペン ローブの価格)
「コペン」という名称の由来は、軽自動車のオープンカーを意味する「軽+オープン(K OPEN)」(モデル名はCOPENだが…)から来ている。
そんな気軽にライトウェイトスポーツを楽しんでほしいという願いから生まれた初代コペン(2002年発売)は、ニッチな市場にもかかわらず着実にファンを増やし、その後2012年まで10年以上も発売され続けたロングセラーモデル。
その初代コペンの大成功を受け継ぐべく発売されたのが、2014年に登場した2代目コペンだ。
スタイリングこそヒット車の宿命もあってキープコンセプト路線を踏襲しているが、クルマの中身は劇的に進化。最新プラットフォームやパワートレーンの採用でクルマとしての基本性能が向上しただけではなく、新骨格構造「D-Frame」や内外装着脱構造「DRESS-FORMATI ON」の採用や、コペンファクトリーの設立など生産体制を一新することで、少量生産のモデルでも長く売り続けられる工夫が盛り込まれたことも特徴だ。
少量生産体制確立の副産物ともいえるのが、スタイリングイメージが異なる派生モデルの積極投入。
基本スタイリングといえる「ローブ」、SUV的なアクティブ感を強めた「エクスプレイ」、初代モデルをオマージュした「セロ」、そしてGR譲りのモータースポーツDNAが注がれる「GR SPORT」の合計4つのコペンを選ぶことが可能だった。
【モデル変遷&グレード体系】2015年には外装パーツを換装できる「DRESS-FORMATION」も提供開始
2014年6月に2代目コペンを発売開始。まず最初に導入されたのは、スポーツカーとしての躍動感や流麗さを表現したスタイリングを採用した「コペン ローブ」のみ。パワートレーンは0.6L直3ターボ(64PS/9.4kg-m)で、CVT車と5速MT車が設定された。
2014年11月に“タフ&アグレッシブ”をコンセプトにした2つめの意匠となる「コペン エクスプレイ」を発売。価格は179万8200円(CVT)181万9800円(5速MT)。
2014年12月にローブの上級グレードになる「コペン ローブS」を追加発売。パドルシフト/レカロシート/MOMO製革巻きステアリング/ビルシュタイン製ショックアブソーバーなどが追加装着されている。
2015年6月に“フレンドリー&ダイナミック エボリューション”をコンセプトにデザインされた第3の意匠となる「コペン セロ」を発売。価格は185万2200円(CVT)187万3800円(5速MT)。
2015年10月に外装パーツを換装することでスタイル意匠を変えることができる“DRESS-FORMATION”の提供を開始。すべての外板をコペン ローブからコペン セロへ交換可能なフルセットに加え、フロントパーツのみの交換を行うフロントセット、リヤパーツのみ交換を行うリヤセットの3つを発売。価格はフルセット37万4760円、フロントセット/リヤセットはそれぞれ20万6280円(別途交換工賃が必要)。
2016年4月に一部改良を実施。内外装の意匠変更のほか、カラーフォーメーションtype AがメーカーOPとして追加されている。
2016年10月にDRESSパーツの選択肢を拡充。一般公募から誕生した「コペンアドベンチャー」ボディキットの発売も開始。
2018年12月に「コペン クーペ」を200台限定発売。
2019年12月に第4のモデルとして「コペンGR SPORT」を発売。価格は238万円(CVT)243万5000円(5速MT)。
2022年6月にコペン誕生20周年を記念した「20周年記念特別仕様車」を1,000台限定生産、発売することを発表した。
2015年に発売されたコペン セロ。熱心なファンに愛されるユニークな外観デザインは健在だ。トップルーフは約20秒で開閉ができる電動開閉式(アクティブトップ)を採用。気軽にオープンエアが楽しめることも高く評価されている。 [写真タップで拡大]
初代コペンを彷彿させる「セロ」をベースに特別な内外装でデコレートされた20周年記念特別仕様車。シートは本革製のスポーツシートが奢られる。6月に1000台限定で受注が開始されたが瞬く間に完売になるなど、ファンからの愛されぶりを改めて実感することができる。 [写真タップで拡大]
【試乗インプレ】街なかでも素性の良さを実感できる、万人が楽しめるライトウェイトスポーツ
2代目(現行)タントのパワートレーンは、4気筒ターボ(初代)から3気筒ターボに変更。高回転域までしっかり回してパワーを引き出す初代に比べると、2代目は低中速域の余力感も意識した新世代型ターボ。メリハリの利いた変速制御を持つCVTとの相乗効果もあって小気味良い走りが楽しめる。
走行安定性を高める新シャシーの恩恵も大きく、オープン時でも十分なトランクスペースが確保されるなど、乗員2名の小旅行程度ならばまったく不便を感じない実用性を持つことも強み。それでいてハンドリングの切れもなかなか良好で、やろうと思えばスポーティな走りも楽しむこともできる。初代以上に気軽にスポーツ走行を楽しめることも2代目の見逃せない美点といえるだろう。
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