たった20円でネジ穴復活!?【ネジ穴補修キット】のリアル使用感レビュー

板状の補修材を入れて締めこむだけで「ガタガタ」だったネジ穴が「ビタッ!」と締まるようになる”ネジ穴補修キット”。車検前日に気づいてしまったSR400のミラーのガタツキは、たった20円で解決してしまいました! これはイザという時のために持っていても損はないですよ? リアル使用感レビューを皆様にシェアいたします~!
●文/まとめ:ヤングマシン編集部(DIY道楽テツ)
【YouTubeクリエイター:DIY道楽テツ】バイク雑誌の編集に携わったのち、20年以上の溶接の経験を活かしてDIYに勤しむYouTubeクリエイター。「バイクを元気にしたい!」というコンセプトで定期的に動画を配信している。最近では徒歩旅に目覚めたという。’76年生まれの2児の父。[URL]DIY道楽(メインチャンネル) / のまてつ父ちゃんの日常(サブチャンネル)
今回は緩んでしまったネジ穴に使える「ネジ穴補修キット」の紹介です。
今回の記事のまとめ
・潰れてしまったねじ穴を再び使えるように再生する
・木/プラスチック/金属といった多様な素材に使える
・再利用は可能か? また、ねじ穴への攻撃性はどうか? をチェックします
ねじ穴が「ガタガタ」になって困ったことありませんか? ワタシは今、まさに困ってます!
このヤマハSR400をレストアして完成したので、まさに明日車検を受けるぞ! ってタイミングでトラブルを発見してしまったのです。
トラブルとはコレ、ミラーの取付ねじ。
全ての作業を終了してミラーを取り付けたところ、違和感に気づきました。ミラーの取付ねじがユルユルなのです。
試しにミラーを揺らしてみると、目で見てわかるほどにガッタンガッタン。ミラーの先端部が2センチくらい動くので、その緩みっぷりは推して知るべし。
やばいよ、やばいよ! ミラーのネジは問題ないようなのですが、傷んでるのはミラーホルダーのほう。
クラッチレバーホルダーがミラーのホルダーも兼ねているので、部品を注文なんかしていたら車検に間に合わない。こりゃもう絶体絶命のピンチ!!
さてマジでどうしようかと悩んでいたところで、ずっと以前に買っていたアイテムを思い出しましたよ。
それがコレ”ネジ穴補修キット”。
「ネジの山が潰れてしまったネジ穴を再び使えるように再生します」とのこと。この補修キット、木/プラスチック/金属といったいろんな素材に使えるそうなので、まさに今の状況にぴったりではないですかっ!
使い方としては、ネジの穴に合う形にハサミで切って、ねじ穴に差し込んで締め込んで使うとのこと。
今回補修したいミラーのネジ穴はM8なので、細い短冊状がいいでしょうか? ハサミで簡単に切ることができます。ちょっと分厚いギザギザ状になったアルミホイルといったところでしょうか?
細目の短冊状に切ったネジ穴補修板をネジ穴に入れて、その上からミラーをねじ込んでいきます。
これが実際やってみると予想外に大変。第一に、ミラーがネジ穴に入っていきません。すぐに逃げちゃう。 これは、切った補修材がちょっと大きかった可能性があります。意外と弾力性があるので、一番最初にかなり押し付けないとネジ穴に入っていかないようです。
そして、ねじ込んでいく際に予想外に力が必要です。もうこの時点でガタつきはないんだろうなと予想できるほどに抵抗があります。
ただ、不思議なことに、ネジ穴を傷めるような感触はありません。回す力は必要なものの、意外と滑りは良いので、不安感はないので安心して締め込むことができました。
そして…。
ミラーはがっちりと固定できました。ロックナットを締め付ける必要性がないぐらいにガッチリしてます。ヒクともしません。こりゃすげーな!!
再利用できるのか、気になりますよね?
ついでに再利用できるかテストしてみました。
締め込んだばっかりですがミラーを今度は逆に緩めてみると緩めるそばからカスがボロボロとこぼれてきます。先ほどは短冊状だった補修材が、ぺしゃんこに潰れた見るも無残な姿になって出てきました。
…お勤めご苦労様です。
ねじ穴補修材は1回きりでした。今回の場合ミラーをもう一度取りをつけようとした場合は、再びねじ穴補修材を入れる必要があります。
ここでもう一つ気になっていたネジ穴への攻撃性をチェックしてみました。
元々傷んでいたミラーホルダーのネジ穴ですが、ねじ穴補修材を使った影響によるねじ穴の悪化は認められませんでした。特にダメージは受けていないようです。
この補修材、緩んだネジの補強力は見事なものですが、既存のネジ穴を傷めにくいというのも、かなり評価できると思われます。がっちり固定できても、ネジ穴がさらにボロボロになったんじゃ目も当てられませんからね。
如何でしたでしょうか?
今回使ったネジ穴補修キットは16枚入りで770円(購入時)でした。まるまる1枚使ったら48円なのですが、結局今回は1枚の半分も使ってないので、ミラーのねじ穴補修に使ったお金は実に20円以下(!)でした。
もちろんこれは一時的な補修なので恒久的な修理にはなりませんが、でも逆に言えばいざという時に役に立つので、工具箱に1つ忍ばせておいて損はないと言えると思います。実際、私もそれに助けられましたからね(笑)。
ちなみにこのSRの車検は無事合格しました。エンジン始動してもミラーは緩むことがなかったので、全く問題はありませんでした。
この記事が、何処かの誰か様の参考になれば幸いです。今回もご視聴ありがとうございました~!
動画解説はこちら↓
(↓)YouTube動画のほうでは映像付きで解説しているのでよかったら参考にしてください♪
私のYouTubeチャンネルのほうでは、「バイクを元気にしたい!」というコンセプトのもと、3日に1本ペースでバイクいじりの動画を投稿しております。よかったら遊びにきてくださいね~!★メインチャンネルはコチラ→「DIY道楽」 ☆サブチャンネルもよろしく→「のまてつ父ちゃんの日常」
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(DIY道楽テツ)
実はずっと気になっていた「APトライク125」 これを読んでいる皆さんの中にも、タイの「トゥクトゥク」のようなトライシクル (三輪バイク)「APトライク(APTrikes)125」を目撃したことがある[…]
というわけで、エンジンの汚れを灯油で落とすのだ ここにひとつのエンジンがあります。 悲惨なほどに汚れているわけではないけども、とてもキレイとは言えない状態。その汚れ具合を見てみると・・・ まず排気口の[…]
「DIYエンジンシリンダーホーニング」に初挑戦するのです 2サイクルエンジンをちまちまと改造してきたシリーズの最終回です。激安ボアアップキットの罠に気づいてみたり、2サイクルシリンダーのポート形状を平[…]
きっかけは安物ボアアップキット きっかけはDT50の排気量を上げようと思って、安価なボアアップシリンダーセットを買ったのが始まりでした。 シリンダーをチェックしてなんか違和感あるなと思ってポートの高さ[…]
整備作業中の「お漏らし」は困りますよね ガソリンタンクを外したり、ポンプを外したりする時に直面する問題が、コレ↓ 「お漏らし」 困りますよね~。オイル、ガソリン、冷却水 ・・・ どれも漏れると困るもの[…]
最新の関連記事(バイクメンテナンス&レストア)
オリジナルクラッチハブ&プレッシャープレート付きキットで、トラクションコントロールクラッチキットの魅力をさらにアップ 絶版車を維持する上で必要不可欠なクラッチ。フリクションディスクの摩擦材はかつてはコ[…]
【ストレート】金属以外も拾える4本爪。マグネットタイプはスリムな先端が魅力 「38-457」は、耐荷重700gのマグネットと4本の爪、暗い部分を照らせるLEDライトが付いたフル装備モデル。爪があれば非[…]
充電式ドライバー:トルク設定とドリルモードで、メンテからDIY作業まで幅広く対応 ピストル型(全長160mm)とストレート型(全長235mm)の2パターンで使える充電式ドライバー。先端部分で設定できる[…]
というわけで、エンジンの汚れを灯油で落とすのだ ここにひとつのエンジンがあります。 悲惨なほどに汚れているわけではないけども、とてもキレイとは言えない状態。その汚れ具合を見てみると・・・ まず排気口の[…]
新構造ロック機構でソケットとの一体感アップ。接合部の精度が秀逸なエクステンションバー ソケットレンチは、ソケット内側のディンプルに差込部のボールが入って接合される。スプリングでボールを押す一般的な差込[…]
人気記事ランキング(全体)
アンダーボーンにブロックタイヤ、フラットなシート ヤマハがタイで面白いバイクを発表したぞ! その名も「PG-1」で、数日前からウェブ界隈を賑わせてきたが、スペックや価格も正式発表されたのでお伝えしたい[…]
第2世代となったBMWヘリテイジは世界初のテレスコ採用モデルがモチーフ BMWヘリテイジシリーズとして登場した『R nineT』は、BMW創業90周年に合わせて登場したモデルで、それまでRシリーズに搭[…]
フロントフォークがデリケートに追従できなくなっているかも A. 年代物のサスペンションなどの機能が低下していたら復活させるとともに、前輪が遅れて追従する走りのマナーを身体に覚えさせましょう。うまく乗る[…]
カフェレーサーに必須のセパレートハンドル&バックステップを装着 アクティブのGB350Sは、同社が新たに打ち出すネオクラシック系のカスタムパーツブランド『153ガレージ』のパーツで仕上げられている。1[…]
バイクの本当の楽しさを教えてくれるのがフルサイズ125 「あの山の先まで行ってみたいなあ……」。高校生の頃の僕は、窓の外はるか彼方に連なる丹沢山系を眺めて授業もろくすっぽ聞いていない、そんな生徒だった[…]
最新の投稿記事(全体)
ホンダCLシリーズの決まりごとはアップマフラーぐらい 2023年5月に発売されたホンダCL250/CL500は、業界でも世間でも評判がいいモデルで、現時点での販売は好調なようである。でも僕の周囲には「[…]
『W』の文字に「1965年のレガシーが復活」……となると可能性は2つ カワサキインディアがSNSでティーザーを開始した。11月29日に公開された一葉の写真では、真紅のバイクカバーに包まれたバイクのフロ[…]
実はずっと気になっていた「APトライク125」 これを読んでいる皆さんの中にも、タイの「トゥクトゥク」のようなトライシクル (三輪バイク)「APトライク(APTrikes)125」を目撃したことがある[…]
取扱説明書に書かれた「X350RAモデル」の文字……! ハーレーダビッドソンとしては異例の353cc並列2気筒エンジンを搭載し、”普通二輪免許で乗れるハーレー”として話題沸騰のX350は、同時発表のX[…]
リン酸鉄リチウムイオン電池やFUNモデルを2025年に投入、2030年までに30モデル投入、年間販売台数400万台を目指す ホンダは11月29日、二輪電動事業の取り組みについて説明会を開催した。その概[…]
- 1
- 2