“中免”で味わえるトライアンフの世界:新型スピード400/スクランブラー400X【丸山浩試乗比較】

  • 2024/02/29 18:05
  • BRAND POST[PR]: トライアンフ
トライアンフ スピード400/スクランブラー400X

英国発祥の老舗ブランド・トライアンフから、普通二輪免許で乗れる新型400×2台が登場。1台は、バイクらしいスタイルをオーセンティックな雰囲気でまとめた「スピード400」。もう1台はフロント19インチの大径タイヤや、ロングサスペンションなどでダート走行までフィールドを広げた「スクランブラー400X」だ。丸山浩がその実力をチェック!

●まとめ:ヤングマシン編集部(宮田健一) ●写真:真弓悟史 ●BRAND POST提供:トライアンフ

【テスター:丸山浩】本誌メインテスターを務めるプロフェッショナルライダー。「バイクエンジンの原点とも言える単気筒には、やっぱりオーセンティックなスタイルが似合うね」と第一印象。

トライアンフ スピード400

トライアンフ スピード400

【2024 TRIUMPH SPEED 400】■全長2055 全幅815 全高1085 軸距1375 シート高790(各mm) 車重171kg ■水冷4スト単気筒DOHC4バルブ 398cc 40ps/8000rpm 3.87kg-m/6500rpm 燃料タンク容量13L ■タイヤサイズF=110/70R17 R=150/60R17 ●色:赤×灰 青×灰 黒×灰 ●価格:69万9000円

トライアンフ スピード400
トライアンフ スピード400

トライアンフ スピード400

【カラーバリエーション】レッド×グレー/ブルー×グレー/ブラック×グレー

トライアンフ スクランブラー400X

トライアンフ スクランブラー400X

【2024 TRIUMPH SCRAMBLER 400 X】■全長2115 全幅900 全高1170 軸距1420 シート高835(各mm) 車重180kg ■水冷4スト単気筒DOHC4バルブ 398cc 40ps/8000rpm 3.87kg-m/6500rpm 燃料タンク容量13L ■タイヤサイズF=100/90R19 R=140/80R17 ●色:緑×白 赤×黒 黒×銀 ●価格:78万9000円

トライアンフ スクランブラー400X
トライアンフ スクランブラー400X

トライアンフ スクランブラー400X

【カラーバリエーション】グリーン×ホワイト/レッド×ブラック/ブラック×シルバー

丸山浩の比較試乗インプレッション

完全新作の単気筒はバイブレーションが心地いい

嬉しいニューカマーの登場だ。エンジンはどちらも単気筒で、最高出力は40ps。完全新設計の水冷DOHCであるのだが、直立したシリンダーや空冷風のフィン、それにエンジン右側にあるクラシックシリーズ共通イメージの三角形のオルタネーターカバーが、オーセンティックな雰囲気を大きく高めているのがいい。

跨ってみると、スピード400はそのスタイル通り極めてスタンダード。普通二輪免許取り立ての人にも安心して薦められるライディングポジション。足着きは両足指の付け根までと、かかとは浮くが、車重が軽いので引き起こしは簡単。ハンドルバーの広さ/高さもちょうどいい。

また特徴的なバーエンドミラーも、肘がちょっと映り込むぐらいで視認性に優れているところが嬉しい。

もう一方のスクランブラー400Xは、サスペンションが長くなっているぶん、スピード400と並べると車格もひと回り大きく感じられ、存在感は抜群。その代わり、足着きはつま先がようやく着く感じと厳しめだ。とは言っても、すでにバイクにある程度慣れている人なら心配なく、免許取り立ての人でも身長170cm以上あればなんとかなるはず。

エンジンをかけてみると、マフラーからは単気筒らしいパルス感ある心地いいサウンド。街中を走ってみると、適度なバイブレーションがじつに爽快。低回転から粘りがあって、エンストする気配がほとんどないのも、初心者に優しいオススメできる点。

小回り性能もスピード400は抜群で、スクランブラー400Xはそれより大回りになってしまうものの、大型バイクよりはずっと扱いやすい。2人乗りも試してみたが、後ろの人とライダー間の距離など相性もいいので、とくに足着きの良いスピード400は、街に繰り出すふだん使い用のマシンとしても最適だ。

オーセンティックな外観と相まり、街中のトコトコ走りが楽しいスピード400&スクランブラー400Xだったが、アクセルを開けるとこれがけっこうなパンチ力。速さの上でも相当な実力を持っていたのだ。

トライアンフ スピード400/スクランブラー400X

オーセンティックさとシングルの魅力が融合するスピード400/スクランブラー400X。

高速道もワインディングも高い性能が光る!

街から離れ、高速道路で山に向かう。昔からの単気筒イメージだと、回していくと振動が厳しくなって、高速道でもだいたい80〜100km/h程度が楽しく走れる許容範囲。だが、この2台だとその速度域は余裕の範疇。新東名で使う120km/hまでも一気に持っていける。9500rpmでレッドゾーンとなるエンジンは、この時まだ7000rpm位。

しかも、そのあたりの回転数から一段とパワーが盛り上がってくるので、そこから追い越し加速する余裕まであるほど。単気筒でも、今どきの交通事情にしっかり対応している。

この元気のいいエンジンで、ワインディング性能も予想以上に高かった。スロットルレスポンスの良さと車体とのパワーバランスの良さで、右に左にとマシンを軽快に切り返すことができ、走りを存分に楽しめる。

ブレーキのタッチもいい。サスセッティングは軟らかいが、体重80kgぐらいまでのライダーなら、ハードブレーキングでも十分に受け止めてくれるバネレートを持っている。

峠の楽しみ方として、スピード400はけっこうタイトに曲がってくれる高い旋回力を活かした、まさしくシングルスポーツのそれ。スクランブラー400Xの方は、寝かせるのは軽いけど、フロントタイヤが大きくホイールベースやトレールも若干長いため、スピード400ほど旋回力は高くない。流しながら走るのが似合っている。

そのスクランブラー400Xでは、フカフカのダート区間も走ってみた。普通そうした場所では、トラクションコントロールが効いているとトラクションがカットされ、パワー不足からフロントタイヤが土に埋まってハンドルを取られ、逆に走りにくくなることも。だがスクランブラー400Xでは、トラコンをオフにできるうえ、ABSにオフロードモードを用意。他にもペダル類をスチール製とするなど、本気の作りとなっている印象だ。

比較試乗まとめ

すべてにおいて使い勝手のいいスポーツシングルにまとまっているスピード400。そこそこダートも走れるうえ、疲れにくい大柄ライディングポジションで、ロングツーリングにも行きたくなるスクランブラー400X。400クラスに楽しい選択肢が増えた。

トライアンフ スピード400/スクランブラー400Xディテール比較

ライディングポジション

トライアンフ スピード400|ライディングポジション

【ライディングポジション:スピード400】適度な高さや幅のハンドルバーや、ホールドしやすいタンク&シート、前傾度合いなど、400ネイキッドのスタンダードと言えるライディングポジション。両足指の腹までしっかりと地面に着き、万人に薦めることができる。[身長167cm/体重61kg]

トライアンフ スクランブラー400X|ライディングポジション

【ライディングポジション:スクランブラー400X】グッと高く、そして広くなったハンドルバーに加え、フレームのネック部分が伸びているために、大柄になったライディングポジション。ステップも下がって、まるで立ったまま乗っているような印象だ。足着き具合はつま先接地となる。

エンジン

トライアンフ スピード400/スクランブラー400X|エンジン

エンジンは2車共通。

足まわり

トライアンフ スピード400|足まわり
トライアンフ スピード400|足まわり

【スピード400:タイトな旋回力が魅力】ホイールは前後17インチ。スクランブラーと同じく、φ43mm倒立フォークと外付けリザーバータンク式リヤショックを専用セッティング。

トライアンフ スクランブラー400X|足まわり
トライアンフ スクランブラー400X|足まわり

【スクランブラー400Xワイルド足まわりが持ち味】フロント19&リヤ17インチのセミブロックタイヤを、前後ともホイールトラベル150mmのロングサスペンションに装着する。

ハンドルまわり

トライアンフ スピード400|ハンドルまわり
トライアンフ スピード400|メーター

【スピード400:新型デュアルメーター】バーエンドミラー付きのフラットハンドルを採用。大きくて見やすいスピードメーターには、タコメーター/ギヤポジション/燃料計ほか各種表示の液晶部を組み合わせる。

トライアンフ スクランブラー400X|ハンドルまわり
トライアンフ スクランブラー400X|メーター

【スクランブラー400Xオフロードモードはメーターに表示】ナックルガードとブレース付きのハンドルバーは、幅もワイド。メーターはスピード400と共通だが、こちらにはABSにオフロード走行用のモードも用意されている。

燃料タンク

トライアンフ スピード400|燃料タンク
トライアンフ スクランブラー400X|燃料タンク

オーセンティックな雰囲気を醸し出すスチール製の燃料タンクは、スピード400(左)もスクランブラー400X(右)も容量13L。両車で塗装色やグラフィックパターンが異なるほか、スクランブラー400Xにはニーパッドも装着されているなど、差別化されている。 

トライアンフ スピード400|シート
トライアンフ スクランブラー400X|シート

スピード400(左)は前後一体型シートで、タンデム側のみワディング表皮となっている。スクランブラー400X(右)はセパレートデザインで、前側表皮もワディング。シート高はスピード400が790mm、スクランブラー400Xが835mmと大きく異なる。

丸山 浩のワンポイント“ココが魅力”

トライアンフ スピード400|エンジン

【エンジン】低速で味わい深く、回すとスポーティーな新世代の単気筒。トライアンフロゴが入ったケースカバーがカッコイイ!

トライアンフ スクランブラー400X|ヘッドライト

【ヘッドライトガード】スクランブラーは、ダートもそこそこ走れるそのキャラクターを主張する、網々のヘッドライトガードが印象的!


※本記事はトライアンフが提供したもので、一部プロモーション要素を含みます。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。