攻撃的なルックスを持つビッグネイキッド群。リッターモデルはスーパースポーツ由来の強心臓を積むモデルが多く、「ストリートファイター」や「スーパーNK」とも呼ばれる。一方、ミドルネイキッドはフレンドリーさがウリだ。前ページまでのカワサキ車に引き続き、電脳化で熟成を図るヤマハ’20年モデル「MT-10」「MT-09」「MT-07」を紹介する。
●文:沼尾宏明、宮田健一 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
Z1000の直列4気筒をボアダウンで948ccとし、軽量な鋼管フレームに積んだ快速ファイター。必要十分な125psのパワーに加え、アルミフレームのZ1000より8kg軽くコンパクトな車体が持ち味だ。'[…]
二面性が楽しいマスターオブトルク〈MT-10〉
ヤマハを代表するネイキッド=MTシリーズの旗艦「MT-10」。そのコンセプトはズバリ「The King of MT」。圧倒的な戦闘力を誇る’15年型YZF-R1がベースとなる。唯一無二の直列4気筒クロスプレーンとアルミフレームの車体をストリート向けに最適化し、構成パーツの約40%を専用設計とする念の入れよう。走りは鼓動とリニア感に溢れ、低速域では従順、5000rpmを境に豹変する走りが楽しい。トラクションコントロールやパワーモード、アップ対応シフターなど電脳系も充実しており、R1にはないオートクルーズも自慢だ。アップタイプのバーハンドルも相まって、街乗りでは振り回すことができ、ツーリングも楽々。プロジェクター2眼LEDヘッドライトをはじめ、迫力あるスタイルも魅力的だ。
電サスの上級版!〈MT-10 SP〉
上級グレードのSPは、セミアクティブ電子制御サスペンションを採用。前後ともオーリンズ製で、減衰力をトラクションコントロールなどと一括変更できるYRCもSP専用だ。メーターは、モノクロ液晶のSTDに対し、フルカラー。バフ仕上げのリヤアームやスエード調シート、SP専用カラーなどで外観の高級感も増している。
操る醍醐味に満ちた過激トリプル闘士〈MT-09〉
リニアにトルクを取り出せる3気筒を積んだ刺激的な公道ファイター「MT-09 」。同排気量帯で最軽量となる193kgの車体とロングストロークサスを持ち、操る喜びを味わえる。3段階のパワーモードや2段階+オフのトラクションコントロール、アップ対応シフターなど、MT-10と同様にこちらの電脳系も充実。’20仕様では青の一部色を変更し、国内でも2020年2月25日に発売される。青以外の車体色は継続販売。
レーサー指向の足を獲得〈MT-09 SP〉
フロントにKYB、リヤにオーリンズの専用サスを装備。ダブルステッチのシートや、YZF-R1M 風カラーなどの専用装備を持つ。
パラツインの中堅MT〈MT-07〉
「MT-07」は、低中回転では扱いやすく、高回転まで開ければスポーティという絶妙な設定のパラツイン。加えて、鋼管フレームなどで達成した400クラス並みの車重183kgを持つ。リーズナブルな価格設定を含め、幅広い層にアピールする1台だ。’20海外仕様は色変更を実施。国内未導入だが、’19年型が79万2000円で購入できる。
’20国産新車完全アルバム・大型ネイキッドスポーツクラスの紹介はまだまだ続く。次ページではホンダの3台(CB1000R、CB650R、NC750S)を紹介する。お楽しみに。
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