攻撃的なルックスを持つビッグネイキッド群。リッターモデルはスーパースポーツ由来の強心臓を積むモデルが多く、「ストリートファイター」や「スーパーNK」とも呼ばれる。一方、ミドルネイキッドはフレンドリーさがウリだ。前ページのZ H2、Z1000に続き、カワサキの’20年型ネイキッドモデル「Z900」「Z650」を紹介する。
●文:沼尾宏明、宮田健一 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
スーパースポーツのH2、ツアラーのH2 SXに続くスーパーチャージャー(SC)第3弾にして、史上初のSCネイキッドが本作「Z H2」だ。同社の旗艦ネイキッド=Z1000を超える存在であり、価格も性能の[…]
イージーに速い、ダウンサイズZ〈Z900〉
Z1000の直列4気筒をボアダウンで948ccとし、軽量な鋼管フレームに積んだ快速ファイター。必要十分な125psのパワーに加え、アルミフレームのZ1000より8kg軽くコンパクトな車体が持ち味だ。’20年型で、’17年の初代デビュー以来初となるビッグマイナーチェンジ。「エキサイティング&イージー」のコンセプトを堅持しつつ、電脳を一挙に充実させた。従来型はエンジンモードやトラクションコントロールが非装備だったが、新型では両者が連動する統合型ライディングモードを投入。メーターもスマホ連動のカラー液晶を導入している。排気系の変更でユーロ5に対応し、車体やサス設定も熟成。タイヤはダンロップ製ロードスポーツ2となり、評判の高いハンドリングを一段と強化した。外装もシャープになり、まさに全方位的に進化。しかも価格は旧型から7.7万円増に過ぎないのだからお買い得だ。
凄みも機能性も進化〈Z650〉
直列4気筒の兄貴分に対し、並列2気筒を積む軽快ミドル「Z650」。ER-6nの後継機として’17年にデビューし、往年の名車=Z650(愛称ザッパー)と同じネーミングを襲名した。基本構成はフルカウルのNinja650と共有するが、ハンドルマウントのヘッドライトを採用。軽快なスタイルと5㎏軽い車重が美点だ。’20年型では、やや独自色の強かったスタイルをZシリーズ共通のエッジ系に刷新。LEDヘッドライトの採用で小顔化に成功し、Z900と同様のカラー液晶メーターも備えた。エンジンはNinja650と同様、最大トルクが6.6kg-m/6500rpm→6.5kg-m/6700rpmと微減したが、中速トルクを向上し、最高出力をキープ。さらにリヤシートは中央の厚みを+5mm、サイドを+10mmとし、快適性を向上した。新型は、シリーズ特有のSUGOMIデザインをより濃厚に注入。機能性も一段と高めている。
充実の大型ネイキッドスポーツクラス、カワサキの4台に続いては、ヤマハのMT-10/09/07が登場する。お楽しみに。
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