
スズキは、原付二種スクーター「アドレス125」をモデルチェンジし、2025年9月10日に発売すると発表した。灯火器のデザインを刷新し、車体やエンジンの細部まで変更しながら、1991年のアドレスV100からの伝統ある車名を受け継ぐ。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:スズキ
フレームまで変わるモデルチェンジ、かつリヤキャリアを新装備してたったの+6600円
スズキは、グローバルで先行発表されていた新型「アドレス125」の国内導入を正式発表。基本スタイリングは継承しながら、新設計フレームの採用やエンジンの大幅な手直し、燃料給油の利便性を向上する変更など多岐にわたって手が入っている。
丸みのある、どこか懐かしいスタイリングは先代から継承しつつ、灯火類の変更で外観イメージを刷新。メッキ仕上げの立体エンブレムやヘッドランプリムも採用する。燃料タンクキャップは直付けだった従来型からイグニッションキーで開閉できるフューエルリッド付きのスッキリしたデザインとし、外したキャップをリッド裏に収納できるようにして利便性を向上した。
また、燃料タンク容量を5L→5.3Lに、シート下収納スペースも21.8L→24.4Lと大容量化。デュアル仕様になったフロントポケット、デュアルユーティリティフック、USB-Aソケットなど便利な装備も抜かりなしだ。
エンジンは指導方式を常時噛み合い式に変更したほか、カムシャフトの変更により最大トルクの発生回転数を下げるなど低中速トルクを充実。シートやパッセンジャー用ステップなども新設計とした。新設計のアンダーボーンフレームは従来モデルから1kg軽量化され、ねじり剛性は25%向上した。ホイールも新型だ。
利便性の面では、タンデム走行時のグラブバーとしてだけでなく、取り回し時のグリップや、スタンド掛けの際に車両を支えるグリップとして活用できるキャリアバーを備えたリヤキャリアを新たに標準装備。純正アクセサリーのトップケースも装着可能だ。
燃料タンクは旧型のキーで開けるキャップから、新型ではイグニッションキーで開けるリッドを採用して利便性を向上。燃料タンクも容量を5L→5.3Lと増量したが、タンク自体の重量は25%の軽量化を果たしているという(海外発表資料による)。※写真は輸出仕様
これだけの変更内容にリヤキャリアを追加して、価格は2022年10月発売の現行モデルから価格はわずか+6600円の28万500円に収めているのもポイントだろう。
アドレス125 のカラーバリエーションとスペック
スズキ|アドレス125|2025年モデルパールグレイスホワイト(Q1S)
スズキ|アドレス125|2025年モデルパールグレイスホワイト(Q1S)
スズキ|アドレス125|2025年モデルソリッドアイスグリーン(QZA)
スズキ|アドレス125|2025年モデルソリッドアイスグリーン(QZA)
スズキ|アドレス125|2025年モデルマットステラブルーメタリック(YUA)
スズキ|アドレス125|2025年モデルマットステラブルーメタリック(YUA)
スズキ|アドレス125|2025年モデルマットブラックメタリックNo.2(YKV)
スズキ|アドレス125|2025年モデルマットブラックメタリックNo.2(YKV)
車名 | address125 |
型式 | 8BJ-EN11J |
全長×全幅×全高 | 1880×690×1155mm |
軸距 | 1260mm |
最低地上高 | 160mm |
シート高 | 770mm |
キャスター/トレール | 26°30/88mm |
装備重量 | 108kg |
エンジン型式 | 強制空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ |
総排気量 | 124cc |
内径×行程 | 52.5×57.4mm |
圧縮比 | 10.3:1 |
最高出力 | 8.4ps/6500rpm |
最大トルク | 1.0kg-m/5000rpm |
変速機 | Vベルト無段変速 |
燃料タンク容量 | 5.3L |
WMTCモード燃費 | 53.4km/L(クラス1、1名乗車時) |
タイヤサイズ前 | 90/90-12 |
タイヤサイズ後 | 90/100-10 |
ブレーキ前 | 油圧式シングルディスク |
ブレーキ後 | 機械式リーディング・トレーリング |
乗車定員 | 2名 |
価格 | 28万500円 |
車体色 | 白、薄緑、藍、黒 |
発売日 | 2025年9月10日 |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(新型原付二種 [51〜125cc] | 新型スクーター)
地面を感じる直進安定性で日常の移動を安心快適に 決勝レース1で自己最高となる2位を獲得した第3戦を終え、全日本ロードレース選手権は8月下旬まで約2ヵ月間の夏休み。その間もいろいろと忙しいのですが、やっ[…]
通勤エクスプレスには低価格も重要項目! 日常ユースに最適で、通勤/通学やちょっとした買い物、なんならツーリングも使えるのが原付二種(51~125cc)スクーター。AT小型限定普通二輪免許で運転できる気[…]
Honda CUV e:(2025) Hondaが「2050年カーボンニュートラル社会の実現」に向けた取り組みの一環として進めている、2輪車の電動化。その歴史は1994年の「CUV-ES」から始まり、[…]
125ccクラス 軽さランキングTOP10 原付二種は免許取得のハードルも低く、手軽に楽しめる最高の相棒だ。とくに重要なのは「軽さ」だろう。軽ければ軽いほど、街中での取り回しは楽になるし、タイトなワイ[…]
LCDメーターがTFTにグレードアップ、外観も一新! リーニングマルチホイール=LMW採用の原付二種/軽二輪スクーターとして独自の地位を築いているヤマハの「トリシティ125」「トリシティ155」がマイ[…]
最新の関連記事(スズキ [SUZUKI])
ゼロハンが一番熱かった夏 多くの若者がバイクを愛し、GPライダーが同世代共通のヒーローとなった1970年代後半。 それでもフルサイズの“バイク”は、経済的理由や悪名高い“三ナイ運動”の影響からなかなか[…]
2ストロークで大型フラッグシップの高級路線へ挑戦! ホンダが1968年にCB750フォアで世界の大型バイク・メーカーに挑戦を開始すると、スズキも高価格で利益の大きなビッグバイクへのチャレンジを急いだ。[…]
出展テーマは「By Your Side」 スズキは、2025 年10 月30 日から11 月9 日まで、東京ビッグサイトで開催されるJapan Mobility Show 2025 (ジャパンモビリテ[…]
前年モデルでTFTディスプレイを獲得した無印 北米スズキは、2005年型GSX-R1000(通称K5)由来の痛快な並列4気筒エンジンを搭載するスポーツネイキッド「GSX-S1000」およびスポーツツア[…]
10/1発売:カワサキ「Ninja ZX-25R SE/RR」 250ccクラスで孤高の存在感を放つ4気筒モデル、「Ninja ZX-25R」の2026年モデルが早くも登場する。今回のモデルチェンジで[…]
人気記事ランキング(全体)
既存の常識を打ち破る驚異的な動力性能 昨今ではあまり話題にならないものの、’70年代以降の2輪業界で、もっとも長く”世界最速”の称号を保持していた…と言うより、もっとも世界最速に”こだわっていた”メー[…]
古いゴムは硬化するのが自然の節理、だが・・・ ゴム部品は古くなると硬くなります。これは熱・酸素・紫外線などによる化学変化(酸化劣化)で、柔軟性の元である分子の網目構造が変化したり、柔らかくする成分(可[…]
初の電動スクーターが「C evolution」 2017年、BMWモトラッドは初の電動スクーター「C evolution(Cエボリューション)」を発売。それまでのガソリンエンジンを搭載したC650に通[…]
低く長いデザインが個性マシマシ! レトロモダンなボバークルーザー 中国から新たな刺客がやってきた! ベンダは2016年設立の新興メーカーで、独自設計のエンジンを搭載したクルーザーを中心に、ネイキッドな[…]
多くのカラーパターンを採用するCB350C、特別な2色のスペシャルエディション ホンダはインドでCB350C(日本名:GB350C)を発表した。これは前年に登場したCB350を名称変更したもので、従来[…]
最新の投稿記事(全体)
ゼロハンが一番熱かった夏 多くの若者がバイクを愛し、GPライダーが同世代共通のヒーローとなった1970年代後半。 それでもフルサイズの“バイク”は、経済的理由や悪名高い“三ナイ運動”の影響からなかなか[…]
型CBは直4サウンドを響かせ復活へ! ティーザー画像から判明したTFTメーターとEクラッチ搭載の可能性 ホンダは中国がSNS『微博』にて、新たなネオクラシックネイキッドのティーザー画像を公開したのは、[…]
芦ノ湖スカイラインとは? バイク乗りに人気の理由 富士山の麓に点在する富士五湖のひとつ、芦ノ湖は箱根の人気観光地ですが、湖の西側の尾根に沿って通じているのが芦ノ湖スカイラインです。 全長約10.7km[…]
ホンダはEクラッチとDCTの二面展開作戦だ 自動クラッチブームの火付け役として、まず一番目に挙げられるのが今のところホンダCB/CBR650Rとレブル250に採用されている”Eクラッチ”。機構としては[…]
既存の常識を打ち破る驚異的な動力性能 昨今ではあまり話題にならないものの、’70年代以降の2輪業界で、もっとも長く”世界最速”の称号を保持していた…と言うより、もっとも世界最速に”こだわっていた”メー[…]
- 1
- 2