
FIMスーパーバイク世界選手権で6度のチャンピオンに輝いたジョナサン・レイは、2025年シーズン終了をもって競技生活に終止符を打つことを発表した。
●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:YAMAHA Racing
ワールドスーパーバイク選手権で6度の世界王者に輝いた北アイルランド人
ジョナサン・レイがついに引退へ──。
2024年にカワサキからヤマハへと移籍したジョナサン・レイが、2025年シーズン終了をもって競技から引退することを発表した。
2015年に前年までのホンダからカワサキに移籍したジョナサンは、この年から2020年まで世界チャンピオンを6度連続で獲得し、絶対王者と呼ばれた。2021年からはランキング2位、3位、3位と少しずつチャンピオン争いから後退していき、新天地を求めてヤマハへと移籍。しかし怪我や不運などにより思うような成績を収めることができず、今年限りでの引退を決意したようだ。
Jonathan Rea, Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official Team
2008年、スーパーバイク世界選手権にワイルドカード参戦して以来、最高峰クラスでの17年間のレースで459レースに出場。そのうち119回は優勝し、264回の表彰台、44回のポールポジション、104回のファステストラップを記録した偉大なライダーは、ヤマハに移籍した後にも2024年のTTサーキット・アッセンにおけるウェットレースでのポールポジション獲得、同年のドニントンパークでのスーパーポールレースで3位表彰台を獲得した。
Jonathan Rea, Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official Team
ジョナサン・レイ(Jonathan Rea, Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official Team)のコメント
Jonathan Rea, Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official Team
「WorldSBKでの忘れられない旅路を経て、今シーズンを最後にフルタイムのレースから引退することを決意しました。素晴らしい道のりで、喜び、挑戦、そして一生忘れられない思い出に溢れていました。ヤマハと共に最後の章を刻む機会を与えてくれたこと、そして過去2シーズンを通して支えてくれたことに感謝します。何よりも、ファンの皆さん、家族、そして私のキャリアを通して支えてくれたすべての人々に感謝しています。レースは私に多くのことを与えてくれました。WorldSBKでのこの章を閉じる時が来ましたが、このスポーツへの情熱は決して薄れることはありません」
アンドレア・ドソリ(Andrea Dosoli, Division Manager, Motorsport Division, Yamaha Motor Europe)のコメント
「ジョナサンは非常に才能のあるライダーで、17年間、プロダクションレースの最高峰で活躍し、目覚ましい成果を上げてきました。彼はキャリアを通して成し遂げたことを誇りに思うべきです。これほどの記録に近づくライダーは、今後しばらくは現れないでしょう。長年にわたり、ジョナサンは私たちにとって手強いライバルであり、私たちを厳しく追い詰め、成長させてくれました。世界選手権でこのレベルのライダーと戦えたことは、私たち全員にとって光栄でした。ここ2年間、ジョナサンはもはやライバルではなく、ライダーでした。私たちの歩みは、ジョナサンにとっても私たち自身にとっても、期待通りには進んでいません。しかし、厳しい時期にもかかわらず、ジョナサンは私たちのプロジェクトに献身的に取り組んでくれました。残りの4レースも全力で取り組みます。このチャンピオンが、輝かしいワールドSBKでのキャリアに幕を閉じる前に、再び表彰台に上がる姿を見ること以上に大きな満足感はありません。感謝いたします。ジョナサンの努力、プロ意識、そして献身的な姿勢に心から敬意を表します。彼の功績を称えるとともに、今後のご活躍をお祈りいたします」
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