
長期使用や紫外線劣化などで破れた、シート。イメージチェンジを兼ねて張り替える手もあるのだが、費用と手間は最小限にしたい。全面的に直さず、どうにか「小キズ」の部分だけを直せないか。DIY修理にチャレンジしてみた。
●文/写真:ヤングマシン編集部(ヤマ) ●外部リンク:デイトナ Amazonサイト
オークションで購入したシート、2~3cmの裂けたようなキズが…
筆者が某大手オークションサイトで購入した、純正コブラシート。「これでイメージチェンジするぞ! 」と思っていたのだが、購入前に気になっていたのがシートの「小キズ」。
腰に付けたキーホルダーによるものなのか、フレームと干渉していたのか、サイド下部に2~3cmほどの裂けたようなキズがあったのだ。
そこからは落札価格とにらめっこ。「これぐらいなら自分でなんとかできるかも?! 」と思いつつ、ポチリ。補修にチャレンジしてみることに。
補修前のシート写真。到着後、思ったよりキズが深かったショックで、ちゃんとした写真を撮っていなかったことに気付く。ゴメンナサイ。
パッチを当てるように直せる「補修シート」を採用することに
さて、裂けた部分をどう対処するか。全体をぐるっと包むような「カバー」を付ける案も浮上したが、自分のバイクは1970年代のハーレー。なかなかピッタリハマりそうなカバーも見当たらない。
次に考えたのが「パッチ」を当てる補修。服のキズを隠すのと同様に、破れた部分に生地を当てて直せないだろうか。
Amazonなどネットで探してみたところ、多数ヒット。軽自動車の幌にも使えそうな汎用タイプから、ソファなどインテリアにも使えそうなものまでさまざま。
自分がそこで気にしたのは、「補修後が目立たないか」ということと、「ある程度の期間持つか」ということ。
商品の模様やツヤをよく比べつつ、耐候性も考慮されているであろう「バイク用」を、やはり選ぶことに。
チョイスしたのは、デイトナ(Daytona) のバイク用 シート補修シール 黒 ツヤなし 粗目 63030。
シボの雰囲気が似ていそうだったコチラを選択。「シール感覚で簡単貼り付け」「ポリエステルフィルム入りのアクリル系接着テープで水の侵入を最小限に」というワードに期待。
作業開始:事前にカットし、キレイにしておいた補修箇所に貼る
ステップ1:補修箇所の大きさに合わせてシールをハサミでカット
補修したい場所をしっかりと覆えるように、キズよりも大きめにシールをカットしていく。
【ワンポイントアドバイス:切り取ったシールの角は丸めておくべし】
なんてことはない、商品裏の「使い方」に書いてあったことなのだが、角を丸めておくことで剥がれにくくなるとのこと。こちらもハサミでカットしていく。
四隅を丸くしていく。切れ味が良くないと、少し引っかかったりしてキレイに切れないかも。
ステップ2:シートの補修箇所をキレイにしておく
補修する(シールを貼る)場所について、中性洗剤でお掃除。油分やホコリをしっかりと落としておく。
ステップ3:シート補修シールを補修したい箇所にしっかり貼り付ける
空気が入らないよう、角から貼り付けていき、ぐっと指の腹で押さえつけて固定。けっこう粘着性は強い印象。
【ワンポイントアドバイス:シートスポンジが減っている場合は詰め物を】
こちらも商品使用方法に記載あり。今回のキズは、スポンジまでは達していなかったのでこの作業は省いた。なるべくシールを貼る場所を平坦にすべし、ということだろう。
指の腹で押さえて、しっかり圧着させたら完成。
DIY補修完了! その仕上がりは…
ということで、簡単3ステップで作業は完了。
シボや素材感はピッタリ。この辺、自分のシートの質感に合わせて、アイテムはしっかり吟味したいところだ。
自分で直しただけに、作業直後こそ「補修箇所」が気になるものの、数日経てば気付かない位になった。
オーナーとしては、大成功。DIYの醍醐味「なんか自分でやったった感」も、しっかり味わえた。
逆光だとこんな感じ。。言われなければ気にならないレベルに。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(カスタム&パーツ)
「パンヘッドのチョッパーに乗りたい」理想像を具現化 目の肥えたファンが集まるカスタムショーに大きなブースを構え、絶え間なくハイレベルな作品を発表し続ける遠藤自動車サービス。その確かな技術力/信頼性の高[…]
『Wheels and Wavesフェスティバル』にカスタムマシン×11車を展示 6年目を迎えたHondacustoms(ホンダカスタムズ)、過去にはCB1000Rやレブル、CL250/CL500、モ[…]
車種別専用パーツのラインナップも豊富なキジマ バイクメーカーが開発するニューモデルは、ビギナーからベテランに至る幅広いニーズに応えるべく仕様を決定しているが、それでもすべてのライダーの希望を叶えられる[…]
X500購入後、即サーキットへ! X500を購入して、初めて乗る場所に選んだのは筑波サーキット。目一杯、駆け抜けた! ストレートでスロットルを全開にし、はばかることなくパラレルツインが限界を迎えるまで[…]
標準車用も後日リリース予定! ストリートファイター系のスパルタンなルックスで登場したホンダCB1000ホーネット。人気はブレンボやオーリンズなどの特別装備を持つ上位グレードの「SP」だが、このSPの純[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
大和ハウスグループが手がけたD-Wash 愛車を長持ちさせるためにも、大切にしたい「洗車」という作業。 汚れの放置はサビや各部品の劣化が進むことにもつながるし、洗車をしながら、緩んでいるボルトやパーツ[…]
“機械遺産”のコンディションをどう維持するか 電気自動車や電動バイクの普及が進めば進むほど、旧車や絶版車ムーブメントは一段と熱くなりそうだ。内燃機関に対する注目度が高まるのと同時に、ユーザー自身は“機[…]
擦らず拭くだけでOK。デリケートな素材も傷つけることなく赤サビを除去できる バイクや自動車の部品はもちろん、橋梁/建築物/工具/アウトドア用品の材料として当たり前のように使われている鉄素材。豊富な埋蔵[…]
スパナやレンチの長さが違うのはナゼ? 工具箱に並ぶスパナやレンチ。 10mm、12mm、14mm…サイズごとに全長が違うのは、当たり前の光景ですよね。これもそうだし。 コッチもそう。狭所作業用の短いス[…]
オイルひとつでエンジン特性が激変!! ヤマハ純正オイル「ヤマルーブ」。4ストロークエンジン用のオイルだけでもさまざまなグレードが用意されているが、いったいナニがどう違うのだろうか? はたして一般ライダ[…]
人気記事ランキング(全体)
Z1、GPz900R、Ninja ZX-9Rから連なる“マジックナイン”の最新進化系 カワサキは、948cc並列4気筒エンジンを搭載したスーパーネイキッド「Z900」および上級モデル「Z900 SE」[…]
涼しさの心臓部。それは「素材」と「構造」の魔法的組み合わせ うだるような暑さと、じっとりと肌にまとわりつく湿気。毎年繰り返されるこの季節に、多くの人が少しでも快適に過ごせる服を探し求めている。そんな中[…]
『Wheels and Wavesフェスティバル』にカスタムマシン×11車を展示 6年目を迎えたHondacustoms(ホンダカスタムズ)、過去にはCB1000Rやレブル、CL250/CL500、モ[…]
左右2本出しマフラーやベルトドライブ、6速ミッションも採用 ヒョースンモータージャパンは、水冷124.7cc・V型2気筒エンジンを搭載したクルーザーモデル「GV125Xロードスター」を発売する。 挟み[…]
アメリカは”英国車マニア”多し! この1956年製MGAはご覧の通り左ハンドルで、最初から北米仕様だったもの。そもそも、アメリカは英国車マニアが数多く存在しており、1950年代どころか1930/194[…]
最新の投稿記事(全体)
ドリームはホンダ初の本格バイク 1947年のA型からプロトタイプのB型(1948年)、エンジンに加え自転車フレームも初めて自社製としたC型(1949年)を経て1949年8月に登場したのがドリームD型と[…]
K-2439 フルメッシュロングジャケット:スタイルと機能を両立するツーリングジャケット 腰までしっかりと覆う安心感のあるロング丈でありながら、後襟から袖口へ流れるように入ったラインデザインと、ウエス[…]
機能豊富なマルチパーパスフルフェイスのシールドを外した、さらに身軽なフォルム 『TOUR-CROSS V』は、アライヘルメットが’23年6月に発売したマルチパーパスヘルメットだ。高速走行時の空気抵抗を[…]
Z1とともに、CB750Fourを挟み撃ちするねらいで生まれた、Z1ジュニア=Z650 公害やマスキー法、オイルショックなどが社会問題として声高に叫ばれ始めた1970年代、カワサキは2サイクルのマッハ[…]
大和ハウスグループが手がけたD-Wash 愛車を長持ちさせるためにも、大切にしたい「洗車」という作業。 汚れの放置はサビや各部品の劣化が進むことにもつながるし、洗車をしながら、緩んでいるボルトやパーツ[…]
- 1
- 2