「備えあれば憂いなし」ツーリングに携行したい最低限の工具類×5選

ツーリング中に起こるトラブルの中には、適合するレンチが1本あれば復旧できるトラブルも少なくありません。近年はロードサービスが充実しているとはいえ、救援にはどうしても時間/費用がかかります。車載工具の準備があれば、軽微なトラブルならその場で修理できる可能性が高まります。


●文:ピーコックブルー(ヤングマシン編集部)

バイクに常備しておきたい最低限の車載工具とは?

バイクは振動によってボルトが緩みやすく、ボルトが1本外れただけでも部品が保持できず、安全な走行が困難になります。

加えて、ミラーのネジが緩んだだけでも安全な走行はできません。また、バッテリー上がりのの原因として、バッテリーターミナルの緩みが関係している場合もあります。

こうした軽微なトラブルは、工具さえあれば簡単に復旧することが可能です。そのため、車載工具は必ず揃えておく必要があります。

では、ツーリングに携行したい最低限の工具類とはどのようなものなのでしょうか。

ドライバー(プラス/マイナス)

カウルやパネルなどはプラスネジ/マイナスネジで留められていることが多く、プラスドライバーやマイナスドライバーは、こうしたパーツの着脱に必要です。ドライバーにもサイズがあるため、荷物を減らすために1サイズだけ携帯するのであれば、中間的サイズとなる2番ドライバーを準備しておくとよいでしょう。

プラス/マイナスドライバーはパーツの着脱に必須のアイテムだ

六角レンチ(ヘキサゴンレンチ)

六角穴付きボルトは、おもに狭い箇所での部品固定や、強固な取り付けが必要な小型部品の固定に用いられます。またスマホホルダーステーなどの追加装備品の固定にも、六角穴付きボルトやイモネジなどが多く使用されています。

六角レンチは、各サイズが揃ったL字型のセットを用意しておくと安心です。携帯性に優れている、ショートタイプのL型六角レンチセットもあります。

レンチ&スパナ

バイク本体の各部は六角ボルトで締結されているため、レンチとスパナは大きな部品の着脱に必ず必要になります。場所に応じて使用されるボルトサイズはおおむね決まっているため、8mm/10mm/12mm/14mmサイズを中心としたレンチやスパナを用意しておくと安心です。

もし作業性と携帯性を両立させたい場合は、メガネレンチとスパナが一体になったコンビネーションレンチよりも、両端に異なる2サイズのスパナが備わった両口スパナを選ぶことで、必要本数を減らすことができます。

ミニモンキーレンチ

ボルトの二面幅を自在に変えられるモンキーレンチは、レンチの用意がないサイズのボルトも回せるという利点があります。

ただし、モンキーレンチはボルトの頭部を破損させやすいため、ボルトを締めたり緩めたりするのではなく、おもに供回りを抑えるのに使用します。

原則として、ボルトナットセットの締緩には同じサイズのレンチが2本必要ですが、モンキーレンチがあれば、用意するレンチを最小限の用意で済ませることができます。

一口にレンチと言ってもさまざまな種類があるが、モンキーレンチはひとつ積載しておくとかなり便利な工具のひとつだ

ラジオペンチ

先端が細長い形状のラジオペンチは、ホースバンドクランプや割りピンの着脱などの小さな部品を強く掴む際に重宝するほか、根本部の刃で切断も可能となっています。

指先が入らない場所に使えるピックアップツールとしても使えるため、ラジオペンチは一般的なペンチよりも車載工具に適していると言えるでしょう。

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