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ウィルキンソン・スウォード(Wilkinson Sword)は、その名のとおり刀剣を製造していたメーカーで、創業は1772年と古く、現在はアメリカ資本となりつつもカミソリメーカーとして存続している。バイクを製造していたのは1903年から1916年と短期間で、生産台数も少ない。それゆえに貴重なヒストリックバイクである。これは1912年に製造された『TMC シリーズV』で、エンジンは4ストローク水冷848cc直列4気筒SVを搭載し、単板クラッチと3速ギアボックス、シャフトドライブ駆動を備えている。エンジンのユニークさもさることながら、背もたれの備えたラグジュアリーなサドルシートや赤茶色のボディカラー、極端に長いフットボードなど、黎明期ならではの独創性を感じられる。