
●文:ヤングマシン編集部(Peacock Blue K.K.)
一般車両に紛れて身を隠し、必要とあらばルーフから赤灯をせり出して緊急車両に変貌する覆面パトカー。ライダーの中には、スピード違反などで覆面パトカーのお世話になった経験のある人もいるかもしれません。
バイクは加速性能に優れる反面、速度計が見えにくいこともあり、速度超過を起こしやすい傾向にあります。また、ヘルメット/ライディングポジション/ミラーなどによって周囲の視野が制限されやすいため、気づいたときには超過速度計測中となることも珍しくありません。
“覆面パトカーがいるから”どうこうという話ではありませんが、とはいえ、遠くからでも覆面パトカーの存在に気づくには、採用されている車種を知っておくとよいかもしれません。では、どのような車種が覆面パトカーとして活躍しているのでしょうか?
覆面パトカーに採用されている車種って?
そもそも覆面パトカーといっても、すべて同じ用途で使用されているわけではなく、以下のようにいくつかの種類に分かれていることをご存知でしょうか。
- 捜査用(事件捜査に用いる車両)
- 警護用(政府関係者などを護衛する車両)
- 交通取り締まり用(交通違反を取り締まる車両)
もっともライダーに関わりが深いと言える覆面パトカーは、交通取り締まり用の車両です。捜査用/警護用の覆面パトカーは、原則として交通取り締まりを行うことはなく、一般人にとっては縁遠い存在と言えるでしょう。
交通取り締まり用の覆面パトカーは、その隠密性を活かし、とくに速度超過の取り締まりにおいて大きな力を発揮します。スピード違反を起こしやすい高速道路/幹線道路では、おもに以下のような車両が覆面パトカーとしてパトロールを行っています。
トヨタ クラウン
覆面パトカーとして全国的にもっとも広く採用されているのは、トヨタ クラウンです。
なお、交通取り締まり用の覆面パトカーとして現在稼働しているのは、2008年以降に登場した13代目〜15代目の、3.5L以上エンジンモデルが中心。
ちなみに、通常のパトカー/捜査用覆面パトカーは排気量2.5Lのモデルが多いのに対し、交通取り締まり用の覆面パトカーには、高速道路での取り締まりを円滑にするために3.5Lエンジンモデルが選ばれているようです。
日産スカイライン
日産スカイラインも、クラウンと並んで全国的に覆面パトカーとしての採用例が多い車種です。クラウンと同じく捜査用/警護用/交通取り締まり用のいずれにも用いられ、現在実働しているのは、2006年以降に登場した12代目/13代目がほとんど。
また、交通取り締まり用のスカイラインに搭載されるV型6気筒3.5Lエンジンの最高出力は300psオーバー。さらに高出力な3.7Lエンジンを搭載した覆面パトカーも存在します。
トヨタ マークX
トヨタが2004年〜2019年まで販売していたマークXは、おもに捜査用の覆面パトカーとして用いられていますが、一部地域では交通取り締まり用として導入されています。なかでもひときわ異彩を放つのが、警視庁の交通機動隊に配備されている特別なマークXです。
「+Mスーパーチャージャー」と呼ばれる警視庁のマークXは、V型6気筒3.5Lエンジンにスーパーチャージャーを追加して、ノーマルの318psから360psまでパワーアップされたコンプリートカーです。東京23区の一般道に加えて、首都高のパトロールに充てられています。
トヨタ カムリWS
生産終了したマークXの後継として導入されたのが、2017年に登場した10代目トヨタ カムリです。マークXと同じくほとんどが捜査用ですが、警視庁の交通機動隊に配備されるカムリのWSグレードは、交通取り締まり用として導入されています。
警視庁のカムリWSの特徴は、覆面パトカーらしくないフルエアロ仕様の外観にあります。その存在を知らない人が、事前に覆面パトカーと見抜くのはかなり難易度が高いでしょう。
スバルWRX S4
高知県/青森県/埼玉県の交通機動隊には、4ドアセダンとは思えないほど高い運動性能を誇る、スバルWRX S4が配備されています。なかでも注目を集めるのは、埼玉県のもの。
埼玉県警の保有する4台のWRX S4の中には、ひときわ目立つ2台のWRブルーの車両が存在します。青いWRX S4が赤灯を回して交通取り締まりを行う様子は、かなりのインパクトです。
ちなみに、交通取り締まり用の覆面パトカーといえば、上述のトヨタ クラウン/日産スカイラインが定番でした。しかし、近年は例外が増えており、愛知県や新潟県のように、SUVである日産エクストレイルを交通取り締まり用の覆面パトカーとして用いている例もあるようです。
とはいえ、例外的な車種が導入されているのはごく一部の地域に限られ、導入台数も少なめです。そのため、現在でも変わらず、クラウン/スカイラインが交通取締用覆面パトカーとしてもっとも多く採用されるクルマとなっているようです。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(交通/社会問題)
1.【背景・経緯】三ない運動から交通安全教育へ 講習会レポートの前に、埼玉県の三ない運動推進の背景と経緯を振り返っておこう。 バイク事故から高校生の命を守ると共に暴走族への加入といった非行を防ぐために[…]
評価のために検挙へ走る同僚と新人の複雑な胸中 交通取り締まりに対して「点数稼ぎだ」「反則金目当てのノルマだろ」と悪態をつきたくなる瞬間はある。その疑問に対し、元沖縄県警の女性白バイ隊員・宅島奈津子さん[…]
命と未来を守る20日間の誓い:第51回二輪車安全運転推進運動 生身の体で風を切り、その流れと一体になるバイク。その楽しさを支えるのは、揺るぎない安全と安心だ。一般社団法人 日本二輪車普及安全協会(以下[…]
1.千代田区にはどんなバイク駐車場があるのか 前編でお知らせした通り以下の7つの実例について紹介する。 ①歩道を切り下げての区営自動二輪駐車場 ②首都高1号上野線高架下の区営自転車等駐車場 ③JR高架[…]
ツーリング日和に325名が集結した「JAPAN RIDERS CAFÉ 北海道」 日本二輪車普及安全協会が主催する「JAPAN RIDERS CAFÉ」は、2024年度からスタートした取り組みだ。バイ[…]
最新の関連記事(自動車/クルマ)
ターボ時代は別として、911がレースシーンで見せつけた強さの源泉は軽さとトラクションの良さに尽きるかと。また、水平対向エンジンの頑健さ、かつ低重心というメリットも無視することができません。そんな定説の[…]
免許返納と物流危機の狭間で起きたヒットのホンネ 運転免許を返納した途端、移動手段を奪われて引きこもりがちになる…そんなシニア世代の課題と家族の葛藤は、いまや日常の風景だ。また物流業界では、人手不足によ[…]
APトライクのカーター最新作「GOAT180」 「APtrikesシリーズ」で国内トライク市場の普及を牽引する神奈川県相模原市のカーターが、満を持して発表したのがこの「GOAT180」だ。車名にある「[…]
普通免許で3人乗れる「ビベル」の電動トライク 自動車の普通AT限定免許さえあれば、ヘルメットを被る必要もなく、車庫証明や面倒な車検手続きも一切不要で公道へ繰り出せる。そんな夢のようなモビリティが、株式[…]
直列5気筒、25バルブの咆哮と650馬力の衝撃 舞台に選ばれたのは、NASCARの聖地であり、世界一危険な超高速バンクを持つタラデガ・スーパースピードウェイ。そして、この過酷なプロジェクトのために用意[…]
人気記事ランキング(全体)
秋のロングツーリングに向けて。今こそレブル1100の弱点を克服する絶好のタイミング 8月も後半に入り、朝夕の涼しい風に秋の気配が混じり始める季節となった。バイク乗りにとって、秋は一年のうちで最もロング[…]
中国国内の最高速記録を叩き出した「V4 SR-RR」 2026年6月15日、中国江西省の上饒(シャンラオ)自動車試験場。そこで中国のモーターサイクル史を塗り替える歴史的な瞬間が訪れた。CFMOTO(シ[…]
高級パーツの“ポンづけ”じゃない。メーカが本気を出したSEの完成度 ーー試乗では、複数のモデルに試乗しましたが、それぞれ個性があった? 青木「じつは今回のサーキット試乗、最初にZ900RSブラックボー[…]
最新の投稿記事(全体)
愛車をガード! 安心の防犯&プロテクト系 ◾️パイプエンジンガード Upper / Lower 万が一の立ちごけでも車体へのダメージを最小限に抑える質実剛健なパイプガード。補修用としても頼もしい樹脂[…]
未経験でも安心のサポート体制 『バイクショップの仕事は敷居が高い?』そんな人もご安心を。バイク業界での勤務経験は不問で、『バイクが好き』『バイクに関わる仕事をしてみたい』という人も歓迎されている。 専[…]
ライダー目線で痺れる!LBIRDの注目スペック 2輪・3輪モデルの常識を打ち破る4輪構造は、静止時も走行時も圧倒的な安定感を誇る。「絶対に転ばない安心感」をベースに、日常の「ちょっとそこまで」を最高に[…]
高性能オイルの定義とは? エンジンとエンジンオイルには密接な関係性がある。昨今のガソリンエンジンやハイブリッドエンジン用オイルのトレンドは、低粘度一辺倒と言っても過言ではない。オイルの粘度が低ければエ[…]
普段使いも主役を張れる丸みのある造形美 カメラを趣味にする人が一度はぶち当たる壁がある。防護性能を求めれば求めるほどバッグは黒くゴツくなり、普段着のスタイルから浮いてしまう問題だ。 ワークマンが公式オ[…]

![トヨタクラウンの画像|[交通問題] 背後を取られたくない、覆面パトカーに採用されている車種とは…?【クラウン/スカイラインetc.】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/03/6370909c5231935655e604c6866347a2-768x461.jpg)
![日産スカイラインの画像|[交通問題] 背後を取られたくない、覆面パトカーに採用されている車種とは…?【クラウン/スカイラインetc.】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/03/897b54887bcf732867bdbcd1ae079eab-768x418.jpg)
![トヨタマークXの画像|[交通問題] 背後を取られたくない、覆面パトカーに採用されている車種とは…?【クラウン/スカイラインetc.】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/03/be89a9d56b00637a0ca385bfee1bba54-768x458.jpg)
![トヨタカムリWSの画像|[交通問題] 背後を取られたくない、覆面パトカーに採用されている車種とは…?【クラウン/スカイラインetc.】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/03/da48902ac90b168a96775e195a921743-768x543.jpg)
![スバル WRX S4|[交通問題] 背後を取られたくない、覆面パトカーに採用されている車種とは…?【クラウン/スカイラインetc.】](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/03/ee76bcc64fec4c3bb7fd54962e9db161-768x512.jpg)



































