【動画】白バイ直伝! 究極の安全ライテク[令和ver.] #5:ビシッ! 大型バイク安定走行のひみつ

【動画】白バイ直伝! 究極の安全ライテク[令和ver.] #5:ビシッ! 大型バイク安定走行のひみつ

ヤングマシンに“白バイライテク”が帰ってきた! 平成の世において、ヤングマシンと警視庁がタッグを組み、白バイ隊員の驚くべきライディングテクニックを紹介し続けたことは、往年のファンならご記憶のことだろう。その名作動画シリーズが、ついに令和バージョンとして蘇った! 現役白バイ隊員の指導を受け、バイク声優“にゃんばちゃん”こと難波祐香さんとおじさんライダー代表の編集部員がステップアップを目指す!


●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:警視庁

シリーズ第5回は「低速バランス」。教習所の“あの課題”に再会!

白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材など、公道安全運転のお手本として白バイ流のライディングに迫って来た。その成果のいくつかは現在もAmazonプライムビデオU-NEXTで視聴可能だ。

そして今! WEB動画を活用して白バイ安全ライテクが復活! 白バイ流の鉄則を伝授してくれるのは、かつてヤングマシンの連載で読者の目から大量のウロコをひっぺがした、“あの”警視庁・片岡克介隊員だっ!

【師匠:警視庁交通総務課 片岡克介隊員】平成5年の白バイ大会で優勝。ロンドン留学や安全運転中央研修所での指導も経験。乗るのも教えるのも最高峰の白バイ隊員だ。【進行役兼弟子:難波祐香】ヤングマシン本誌でもおなじみのバイク声優“にゃんばちゃん”。愛車はヤマハSRV250。もちろん白バイライテクに興味津々、究極の安全運転免許皆伝を目指す!【おじさんライダー代表:山形悠貴】アメリカンひとすじ20年のヤングマシン編集部員。2輪誌への配属を機に、“持ってるだけ” から “乗れてるアラフォー” へと脱皮を図る。

今回のテーマは「安定走行・低速バランス」。速度を上げれば直進安定性が増す2輪車にとって、低速はバランスを崩しやすい“鬼門”。どうしても低速走行ができない場合、極論すれば足をベタベタ着いたりバイクから降りて押したりすればいいのだけど、交差点の右左折や見通しの悪い交差点、上り坂の頂上付近など、「徐行」が義務付けられているような場所で毎度バイクから降りるっていうのも……。

ライダーの技術が十分なら、速度が低くてもフラつかずにバイクを操ることができ、徐行時にも余裕を持って周囲の安全確認ができる。つまり今回学ぶのは公道を安全に走行するための必修項目なのだ!

卒検以来!? 一本橋に挑戦! まさかの脱輪祭り……

まずは早速一本橋に挑戦! 教習所の課題ゆえ、免許取得の前からできていたはず……ところが! にゃんばちゃんも山形も、みごとに脱輪!

バイク乗りなら誰でも経験者のはずの一本橋だが……。

片岡隊員「難波さんは落ちちゃいけないというところに意識が集中してしまって、ハンドルを切ることができずに体でバランスを取ってしまっています」

体でバランスを取るな……だと?

片岡隊員「もう一度2輪車のバランスはどうやって取っているのか思い出してほしいんですが、どうやって取っているかわかりますか?」

にゃんばちゃん「バイクのバランス……?」

片岡隊員「自転車もバイクも理屈は同じです」

山形「カラダで……」

片岡隊員「実はハンドルでバランスを取っているんです。バランスが崩れたらその方向に下(接地面)を寄せなきゃいけない。運転操作としてどうすればそれができるかというと、ハンドル操作です。例えば、右にバランスが崩れ始めたら右にハンドルを切って接地面を右に持って行けばバランスが取れるわけですよね。左はその逆です」

バランスの基本はハンドル操作! 傾きそうになったらその方向にハンドルを切るのだ。

にゃんばちゃん/山形「ほぉぉ……」

片岡隊員「ただし一本橋は幅が狭いですよね。でも30センチあるので、その幅の中でハンドルをしっかり切ってあげるってことなんですね。」

一本橋、ふたたび……ただし! アクセルもクラッチも使うべからず!

片岡隊員「ゆっくり走るってことを意識しすぎずに、30センチの幅の中でハンドルをしっかり切ってあげるってことに意識を集中してもらいたいので、アイドリングとリヤブレーキだけで、半クラッチを使わずに乗ってみますか」

にゃんばちゃん/山形「……」

片岡隊員「いいですか?」

にゃんばちゃん「……はい! どこまでもついて行きます、先生!」

まずは緊張の面持ちのにゃんばちゃんからチャレンジ! 続いて山形も続く。結果はムービーで確認されたし!

アクセルとクラッチは気にせず、ハンドルに意識を集中!

ひとつだけ、片岡隊員のアドバイスから重要なポイントをお伝えしておきたい。ひとつは“エンジンとの対話”の大切さ。他のエピソードでも繰り返し語られている通り、バイクの声をよく聞けばやるべき操作が見えてくるのだ。次に“ハンドルを意識すること”。これらに半クラッチを加えれば、より遅い速度で走行できるようになる。

みたび一本橋! 半クラッチを加えてタイム更新に挑む!

いよいよ一本橋の仕上げ、半クラッチを使ってのチャレンジだ。その結果は…..にゃんばちゃんは見事な走りでガッツポーズ、山形も何とかコツをつかんでご満悦!

にゃんばちゃんは1本目とは見違える走り! 山形もコツをつかんだ様子だが、半クラッチについてさらにアドバイスをもらう。

白バイ隊員がMT-07で一本橋! タイムはなんと!

いよいよ片岡隊員によるお手本走行! 自分の走りをバイクのせいにしたい山形のゴリ押しによって、使用車両は山形と同じMT-07。白バイより低速トルクの細いバイクでの一本橋チャレンジ、その結果はムービーにて!

十分なマージンを取っても驚きのタイムを叩き出す! 白バイ隊員おそるべし!

以上で今回のプログラムは終了。

にゃんばちゃん「久しぶりの一本橋で本番に対する弱さをお見せしつつも、アドバイスをいただいてからはいい感じになったのではないかと」

山形「最初はどうやってやるんだっけ? って感じだったんですけど、最後の方はちょっとコツをつかめてきたかなって思います」

片岡隊員「低速バランスに限らず、運転技術って練習してすぐに上手くなっていくようなものではないんですよね。練習を続けてもなかなか上手くならず横ばいの時期が続いて、ある日ふっと“こういうことか!”みたいに上手くなる。で、また横ばい。そしてまた上手くなる。私の経験上、これの繰り返しです。あきらめずに練習を続けてもらいたいと思います」

にゃんばちゃん/山形「はい」

片岡隊員「一本橋ほどの速度ではないにしても、公道には徐行しなければならない場所や状況がたくさんあります。そういうところで安定して徐行できるようになりましょう。一本橋のような技術があれば、そうした場面でも余裕をもって安全確認ができます。低速バランスの技術を高めて、より安全運転に近付いていただきたいと思います」

今回の動画はこちら↓

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