●文:ライドハイ編集部(伊藤康司)
「ハングオン」という言葉の響きを、カッコ良く感じていたが…
いまやスポーツライディングで、“腰をイン側に落とす”のは当たり前になっている、メジャーな“リーンイン”のフォーム。ちなみに、日本が空前のバイクブームに沸いた1980年代初頭、このフォームは「ハングオン」と呼ばれていた。
世界GPにアメリカンライダーが台頭し、頂点クラスのWGP500で“キング・ケニー”ことケニー・ロバーツ選手と、“ファスト・フレディ”ことフレディ・スペンサー選手のチャンピオン争いは、大いにライダーたちを沸かせた。
大きく腰をズラして路面にヒザを擦りつけるコーナリングフォームをとにかくマネして、ヒザを突き出して走るライダーが後を絶たなかった。
当時のレーシングマシンは、バンク角が浅くタイヤも限界が低かったため、身体をオフセットすることで車体をなるべく傾けないようにした…等、ハングオンする理由には“珍説”もあったが、理由はともかく、派手なフォームとハングオンという言葉の響きを、カッコ良く感じていた。
…ところが、いつしかハングオンは、「ハングオフ」と呼ばれるようになっていた。ハングオンは和製英語で、欧米ではハングオフと呼ぶのが正しい、というのが理由だ……
※本記事は2022年4月6日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
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