
スズキは北米で、GSX-Rシリーズの「GSX-R1000R」「GSX-R600」にニューカラーを設定し、2024年モデルとして発表した。かつて逆輸入車として日本でも買うことがでたGSX-R600は、2017年モデルを最後に排出ガス規制の関係などから導入終了している。GSX-R1000Rは国内仕様が存在するが、公式サイトには『生産終了』の文字が……。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
MotoGPカラーからオリジナリティあふれるカラーバリエーションへ
スズキは北米で、GSX-R1000/GSX-R1000R/GSX-R600それぞれにニューカラーを設定し、2024年モデルとして発売すると発表した。
いずれもスペック等に変更はないようだが、GSX-R1000/Rはすべて新色に。GSX-R1000Rにのみ用意されるパールブリリアントホワイト×メタリックトリトンブルーはスズキらしい青×白だが、見どころは青いアルマイト処理が施された倒立フロントフォークだろう。同じく新設定の青いホイールとあいまってクールな印象だ。グレーおよびブラックはR1000およびR1000Rの両バリエーションに設定され、いずれも新鮮なカラーだけでなくホイールの差し色が印象的。
GSX-R1000/Rは、2017年に発表されたスズキのトップオブスーパースポーツで、MotoGPで培われたVVT(Variable Valve Timing=可変バルブタイミング)システムを備えるほか、ローンチコントロールや双方向クイックシフトシステムを装備する。スイングアームピボットは可変タイプだ。
上級仕様のR1000Rは、高品質なSHOWA製BFF倒立フロントフォークとBFRC-Liteサスペンションを備え、ブレンボ製モノブロックキャリパー/Tドライブフローティングディスクを奢っている。2024年のカラーバリエーションはR1000が2色、R1000Rは3色がラインナップされる。なお、スズキ100周年カラーを引き継ぐ青×銀に関してはGSX-R1000RZと名付けられており、2023年モデルが継続販売される模様。
日本仕様のGSX-R1000Rは、現型式において令和2年排出ガス規制に適合しておらず、モデルチェンジの行方が気になるところ。
SUZUKI GSX-R1000 / R1000R[2024 U.S. model]
主要諸元■全長2075 全幅705 全高1145 軸距1420 シート高825(各mm) 車重202kg(装備)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 999.8cc 出力未発表 変速機6段 燃料タンク容量16L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ●北米参考価格:R1000=1万6349ドル/R=1万8499ドル ※諸元は北米仕様GSX-R1000R
R600は1980年代リスペクトの白×青もリニューアル!
2017年モデルまで日本に逆輸入されていたGSX-R600についても、北米2024年モデルではカラーバリエーションを一新。なかでも注目は、2023年モデルで設定されたパールブリリアントホワイト×メタリックマットステラブルーの色名を引き継いだ新色だろう。1980年代の油冷GSX-R750をリスペクトしたようなカラーリングで、2024年モデルでは差し色を赤に変更したうえでホイールも黒→赤へと変更されている。白×青および黒についてはGSX-R1000と同様のグラフィックを採用した。
GSX-R600は、かつて逆輸入車として(GSX-R750とともに)日本でも買うことができていたが、それぞれ2017年モデル(R750は2018年モデル)を最後に排出ガス規制の関係などから販売終了している。その後も独自の排ガス規制を敷く北米エリアでは生き残っており、毎年のようにニューカラーを発表しているのは羨ましい限りだ。
SUZUKI GSX-R600[2024 U.S. model]
主要諸元■全長2030 全幅710 全高1135 軸距1390 シート高810(各mm) 車重187kg■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 599cc 出力未発表 変速機6段 燃料タンク容量17L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●北米参考価格:1万1899ドル ※諸元は北米仕様
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
スズキ「GSX-R750」2024年モデルとR1000チャンピオンエディションの写真をまとめて見る 38年の歴史を誇るナナハン・スーパースポーツ 1985年当時、ナナハンと呼ばれていた750ccクラス[…]
2001年モデルは旧車ですか、そうですよね…… 英国スズキの“チームクラシックスズキ”は、これまでに「GSX-R750 SRAD」や2008年型GSX-R1000のエンジンを搭載した「KATANA レ[…]
SERT GSX-S1000 RACE の写真をまとめて見る 名車GSX-R1000(K5系)のエンジンを搭載するGSX-S1000がポテンシャルを開放 スズキ「GSX-S1000」は、2005年型の[…]
ライトは8Sを転用?! カウルはハーフかフルか 新開発の775cc並列2気筒エンジンを搭載し、3つのモード切替でビギナーからベテランまで幅広く対応する走りを実現した、スズキ入魂の新作ミドルネイキッド・[…]
ライトは8Sを転用?! カウルはハーフかフルか 新開発の775cc並列2気筒エンジンを搭載し、3つのモード切替でビギナーからベテランまで幅広く対応する走りを実現した、スズキ入魂の新作ミドルネイキッド・[…]
最新の関連記事(GSX-R600)
誕生から40年を迎えたナナハン・スーパースポーツと、兄弟車のR600 1985年当時、ナナハンと呼ばれていた750ccクラスに油冷エンジン搭載のGSX-R750でレーサーレプリカの概念を持ち込んだのが[…]
40年の歴史を誇るナナハン・スーパースポーツと、兄弟車のR600 1985年当時、ナナハンと呼ばれていた750ccクラスに油冷エンジン搭載のGSX-R750でレーサーレプリカの概念を持ち込んだのがスズ[…]
スズキは、ユーザー参加型イベント「GSX-S/R Meeting 2024」を2024年10月20日に、スズキ浜松工場内の特設会場にて初開催すると発表した。 詳細は未発表だが、スズキ製バイクを数多く生[…]
39年の歴史を誇るナナハン・スーパースポーツ 1985年当時、ナナハンと呼ばれていた750ccクラスに油冷エンジン搭載のGSX-R750でレーサーレプリカの概念を持ち込んだのがスズキだった。AMAスー[…]
さらばトップパフォーマー!【スズキGSX-Rを振り返る パート1】大排気量レプリカの先駆け! はこちら 1000cc時代を戦う「No.1 Sportbike」を目指す 21世紀に入り、大排気量スーパー[…]
最新の関連記事(GSX-R1000R)
スズキCNチャレンジのファクトリーマシンと同じウイングを装着(一部地域でオプション設定) スズキは、初代GSX-R750から40周年にあたる今年、「GSX-R1000」「GSX-R1000R」の復活を[…]
日本時間16時(欧州時間9時)に“スペシャルなニュース”が! スズキは、国内サイトとグローバルサイトのそれぞれに、同社を代表するスーパースポーツ「GSX-R」シリーズが初代「GSX-R750」の発売か[…]
スズキは、8月1日(金)から3日(日)に三重県鈴鹿サーキットで開催される「2025 FIM 世界耐久選手権“コカ·コーラ” 鈴鹿8 時間耐久ロードレース 第46回大会」に参戦する「チームスズキCNチャ[…]
ファクトリーマシンが進化して帰ってきた! スズキは東京モーターサイクルショーのプレスカンファレンスで、2025年の『Team SUZUKI CN CHALLENGE』の体制発表を行った。メーカーとして[…]
いよいよスズキの大逆襲が始まるかもしれない! スズキを一躍、世界的メーカーに押し上げたカリスマ経営者、鈴木修氏が昨年の12月27日、94歳で死去し騒然となった。そんな年末に、海外二輪メディアのMCNが[…]
人気記事ランキング(全体)
夏場は100℃超えも珍しくないけれど… いまやバイクのエンジンは“水冷”が主流。安定した冷却性能によってエンジンパワーを確実に引き出すだけでなく、排出ガス/燃費/静粛性の面でも水冷の方が空冷より有利な[…]
皮脂や汗に含まれる尿素が生地を痛めてしまう ──一般の方が汗でびちょびちょのヘルメットをリフレッシュさせたい場合、どのように行えばよいでしょうか? 「どこが外せるのか、どういうふうに洗えばいいのかは、[…]
RH1250S スポーツスターS:ダウンドラフト吸気の水冷Vツインを黒で統一 121HPを発揮するレボリューションマックス1250Tエンジンをオールブラックにし、精悍さを強調するデザインとなった202[…]
シグナスシリーズ、20年の歴史を背負うニューフェイス 以前は空冷エンジン搭載のコンパクトな原付二種スポーツスクーターとして人気を博した「シグナスX」だが、水冷の新世代「シグナス グリファス」に交代した[…]
作って、触って、攻略する。新感覚のサーキット模型 スマホケースなどの地図柄グッズを手がけるクロスフィールドデザインが、モビリティライフスタイルブランド「レシプロ」の新商品として「レイヤード ランドスケ[…]
最新の投稿記事(全体)
個性を求めて生まれた新しいスタイルとメカニズム ライバル他社に対して欧米市場での競争力強化を迫られていた1970年代後期のホンダは、CB400フォアよりも低コストで低価格にできる2気筒モデルに舵をとり[…]
ツーリングの楽しさを気軽に、疲れ知らずで ウェット路面に翻弄され、全日本ロードレース選手権のJ-GP3クラス今季初戦は、決勝9位という不本意な結果に…。その悔しさを癒してもらおうと、新型のRebel […]
9月上旬~中旬発売:アライ「RAPIDE-NEO HAVE A BIKE DAY」 旧車やネオクラシックバイクにマッチするアライのラパイドネオに、新たなグラフィックモデルが登場した。グラフィックデザイ[…]
販売終了が続く絶版車用純正部品を信頼のMADE IN JAPANで復刻 長期間不動状態だったバイクを再始動する際、キャブレターやガソリンタンクの状態もさることながら、クラッチの張り付きも懸念事項のひと[…]
RH975S ナイトスタースペシャル:ダウンドラフト吸気の水冷Vツインを黒で統一 レボリューションマックス搭載モデルでは、燃料タンクをシート下にレイアウトすることでダウンドラフト吸気を実現。従来タンク[…]
- 1
- 2