
スズキは欧州で、645ccのVツインエンジンを搭載するアドベンチャーモデル「Vストローム650」および「Vストローム650XT」にニューカラーを設定し、2024年モデルとして発表した。稀代の名車はVストローム800DEが発売されてもなお唯我独尊で存在し続ける。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
スクエアデザインの1050/800に対し、650と250は穏やかさを体現
欧州スズキは、Vストローム650/Vストローム650XTに新色を設定し、2024年モデルとして発表した。名作と言われる645ccV型2気筒エンジンを搭載し、扱いやすく長距離でも疲れないVストローム650/XTは、ミドルクラスよりもリッタークラスが人気の日本においても、ベテランを中心に名車として認識されているアドベンチャーマシンだ。
ベースモデルのVストローム650は、ブルーとブラックを継続しつつロゴまわりを刷新。2024年モデルでは新たにオレンジのハイライトを配したダークグレーが登場した。いずれも燃料タンクにSUZUKIのロゴが追加されている。
スポークホイール、ナックルガード、アンダーカウルを標準装備するVストローム650XTは、スズキのオフロードレースの伝統を継承したイエローを引き続きラインナップしつつ、同じくロゴまわりを変更。さらにシート表皮をブルー&ブラックのツートーンとしている。ホワイトはブルー×ホワイトのツートーンに置き換えられ、ブルーアルマイトのリムを装備する。ブラックは差し色の変更とともにゴールドホイールへ。
全てのカラーバリエーションでグラフィックが変更され、そのうちブランニューとして登場したカラーは合計3つということになる。
Vストローム650シリーズは日本国内でも最新排出ガス規制に適合した2023年モデルが導入済みで、大容量20Lの燃料タンクや12Vのアクセサリーソケット、2段階から選択可能なトラクションコントロールシステム、スタータースイッチをワンプッシュするだけでエンジンが始動できる「スズキイージースタートシステム」、発進時にエンジン回転数を自動的に上げるローRPMアシスト、前後車輪のロックを防ぐABSなどを標準装備する。
今後もVストロームファミリーの一角を担うことが確実視され、ラリーマシンを思わせるスクエアデザインの1050や800に対し、並列2気筒の250とともに旅バイクとしての高性能を体現したような穏やかさが特徴となっている。日本にも来シーズンの新色が導入されることを期待したい。
SUZUKI V-STROM 650[2024 EU model]
主要諸元■全長2275 全幅835 全高1405 最低地上高170 軸距1560 シート高835(各mm) 車重213kg(装備)■水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブ 645cc 71ps/8800rpm 6.32kg-m/6300rpm 変速機6段 燃料タンク容量20L■タイヤサイズF=110/80R19 R=150/70R17 ●参考価格(英国):7999ポンド(日本円換算約148万2000円) ●色:青、灰、黒
SUZUKI V-STROM 650XT[2024 EU model]
主要諸元■全長2275 全幅910 全高1405 最低地上高170 軸距1560 シート高835(各mm) 車重216kg(装備)■水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブ 645cc 71ps/8800rpm 6.32kg-m/6300rpm 変速機6段 燃料タンク容量20L■タイヤサイズF=110/80R19 R=150/70R17 ●参考価格(英国):8799ポンド(日本円換算約163万円) ●色:黄、青、黒
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