
スズキは、油冷単気筒エンジンのジクサー250をベースとした新型スポーツアドベンチャー「Vストローム250SX」を2023年8月24日に発売すると発表した。併売する並列2気筒のVストローム250に対し、前19/後17インチホイールの足まわりでアドベンチャー性能を高めている。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:スズキ
待望の日本導入! Vストロームファミリーは総勢7機種に
スズキは、インドでも好評の油冷単気筒モデル「ジクサー250」をベースとした新型スポーツアドベンチャーモデル「Vストローム250SX」を国内に導入することを正式発表した。現行の2気筒モデル「Vストローム250」よりもスリム&軽量、かつ前後ホイールは前19/後17インチを装着する、オフロード寄りクロスオーバーの位置付けだ。
Vストロームファミリーは1050/DE、800、650/XT、250とバリエーションモデルを含めすでに6機種がラインナップされていたが、今回Vストローム250SXが加わったことで全7機種になった。
オイルポンプで汲み上げられたエンジンオイルがラジエターのようなオイルクーラーで冷却され、シリンダーヘッドへと回る。
注目は油冷システム『Suzuki Oil Cooling System(SOCS)』を採用したエンジンだろう。1980年代の油冷とはシステムが異なり、水冷エンジンのように循環するエンジンオイルが腰上を積極的に冷却するシステムで、ヘッドが非常にコンパクトに造られているのも見た目の特徴となっている。
エンジンは特別にパワフルというほどでもないが、スムーズで振動が少なく、164kgの車体をストレスなく加速させる。令和2年排出ガス規制に適合しており、WMTCモード燃費は34.5km/Lと、容量12Lの燃料タンクでの想定航続距離は414km。しかし、この油冷シングルはメーカー公称値を上回る燃費を叩き出すことも多いため、ロングツーリングでの使い勝手も期待できる。
デザインは、レトロな雰囲気も併せ持つVストローム250や、丸みを帯びたVストローム650とは異なり、伝説的なDR-Zレーサーなどからインスパイアされた、1980年代テイストの角ばったボディラインが魅力のVストローム1050/800系と同じ流れを汲む。ウインドスクリーンやナックルカバー、ステップラバー、アルミ製リヤキャリアなどの装備にも抜かりはない。
ホイールはジクサー250と同系デザインのキャストながら、前述のように前19/後17インチへと変更されている。前後ブレーキはもちろんディスクを採用。八角形ヘッドライトとテールランプはLEDだ。
電制系では、セルボタンを一押しするだけでエンジンを始動するまでセルモーターが回る“スズキイージースタートシステム”を搭載するほか、メータークラスターの左横にはUSB充電アウトレットも装備している。
気になる価格は56万9800円となっており、発売前後には予約が混み合うことも予想される。興味のある方はお早目に!
SUZUKI V-STROM 250SX[2023 model]
車名 | Vストローム250SX |
認定番号/型式 | Ⅱ-393/8BK-EL11L |
全長×全幅×全高 | 2180×880×1355mm |
軸距 | 1440mm |
最低地上高 | 205mm |
シート高 | 835mm |
キャスター/トレール | 27°00′/97mm |
装備重量 | 164kg |
エンジン型式 | 油冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ |
総排気量 | 249cc |
内径×行程 | 76.0×54.9mm |
圧縮比 | 10.7:1 |
最高出力 | 26ps/9300rpm |
最大トルク | 2.2kg-m/7300rpm |
変速機 | 常時噛合式6段リターン |
燃料タンク容量 | 12L |
WMTCモード燃費 | 34.5km/L(クラス3、サブクラス3-2、1名乗車時) |
タイヤサイズ前 | 100/90-19 |
タイヤサイズ後 | 140/70-17 |
ブレーキ前 | 油圧式ディスク(ABS) |
ブレーキ後 | 油圧式ディスク(ABS) |
乗車定員 | 2名 |
価格 | 56万9800円 |
発売日 | 2023年8月24日 |
Vストローム250SXのディテール
メーターは反転表示のフルデジタル。速度計、回転計のほか燃料残量、ギヤ段数、オド&トリップ、平均燃費、電圧、時計などを表示する。
SEP(SUZUKI ECO PERFORMANCE)エンジン。
純正アクセサリー
グリップヒーター ●3万3000円 ●全周ヒーター/左右セット/3段階温度調整機能付
Vストローム250SXのそのほかの写真
SUZUKI V-STROM SX[2023 model]
SUZUKI V-STROM SX[2023 model]
SUZUKI V-STROM SX[2023 model]
SUZUKI V-STROM SX[2023 model]
SUZUKI V-STROM SX[2023 model]
SUZUKI V-STROM SX[2023 model]
SUZUKI V-STROM SX[2023 model]
SUZUKI V-STROM SX[2023 model]
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
1位:スズキ Vストローム250 146票/981票 '17年の登場時は圏外ながら近頃は3位に着け、ついに初優勝! ツインの心臓は実用域のトルクが豊か。旅の相棒として評価が高い。 投稿者の声【旅性能が[…]
[◯] 常用域特化の動力性能、高い接地感は感動モノ 激化する一方の250スポーツカテゴリーにおいて、一服の清涼剤とも言える存在がスズキのGSX250Rだ。国内ライバル3車がいずれも35psを超えるのに[…]
全色ともホイールにストライプ入り スズキは、GSX250Rとベースを共有するエンジン&車体からアドベンチャーツアラーに仕立てた「Vストローム250」をモデルチェンジし、2023年モデルとして3月20日[…]
シックなツートーンと、どこかクラシカルなグラフィックモデル スズキは、並列2気筒エンジンを搭載するフルカウルスポーツ「GSX250R」モデルチェンジし、2023年モデルとして3月20日発売すると発表し[…]
スズキは「Vストローム250 ツーリングサポートキャンペーン」および、「アドレス125 純正リヤキャリア購入サポートキャンペーン」を実施中。いずれも当該車両の新車を購入したユーザーが対象で、期間中に成[…]
最新の関連記事(新型軽二輪 [126〜250cc])
2025新型「KLX230」「KLX230 S」について知るなら… KLX230シリーズの振り返りや、無印/Sについてまずおさらいしたいなら、こちらの記事をチェック。 カワサキがKLX230シリーズを[…]
249cc/26psのスポーティな油冷単気筒エンジンを搭載 スズキは、油冷シングルのフルカウルスポーツモデル「ジクサーSF250」にニューカラーを設定し、2025年モデルとして3月25日に発売する。マ[…]
250ccフルスケールで断トツの安さ! 低燃費やスズキ独自の油冷単気筒も魅力 スズキは、独自の油冷単気筒エンジンを搭載した軽二輪ネイキッドスポーツ「ジクサー250」にニューカラーを設定し、2025年モ[…]
ラムエア加圧時は49psの4気筒エンジン、オートブリッパー付きクイックシフターも装備 カワサキのニンジャZX-25R SEは、2023年モデルで令和2年排出ガス規制に適合しながら、最高出力&最大トルク[…]
WMTCモード燃費は50km/L……航続可能距離600km! スズキは、2017年に初代モデル登場、2020年に現行デザインへとモデルチェンジを受けた「ジクサー(150)」の2025年モデルを発表した[…]
人気記事ランキング(全体)
ツーリングだと腰より肩のほうがカーブで効くと思いがち、でも大きくアクションするほど不確実(遅れる)になるので要注意! ツーリング先のワインディングで、腰を落としたりズラして攻めるのはリスキーでやらない[…]
2025年2月6日改訂 125ccスクーターは16歳から取得可能な“AT小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)[…]
目指すはボンネビルの最高速度記録! 前回はエンジンブローで力尽きたが…… 2024年4月の名古屋モーターサイクルショーで初お披露目されたトリックスター「ZX-4ターボ」は、2024年11月に日本自動車[…]
放置車両にやってくるエンジン始動不良 久しぶりにバイクに乗ろうと思ったら、エンジンが始動しない…! セルを回しっぱなしにしてもエンジンに火が入る気配はなく、ガソリンタンクの中身をチェックしてもちゃんと[…]
ニンジャ400と同日発売のストリートファイター カワサキモータースジャパンは、Z250と共通の車体に398ccの並列2気筒エンジンを搭載し、タイヤをラジアルに換装したストリートファイター「Z400」の[…]
最新の投稿記事(全体)
ある日のこと。街をぶらぶら歩いていると路肩に駐車されている、YAMAHAドラッグスターを見つけました。「やっぱりアメリカンはかっこいいな」と足を止めて見ていたところ、そこに警察官が来て駐禁ステッカーを[…]
2025新型「KLX230」「KLX230 S」について知るなら… KLX230シリーズの振り返りや、無印/Sについてまずおさらいしたいなら、こちらの記事をチェック。 カワサキがKLX230シリーズを[…]
マーヴェリックの愛機「カワサキGPZ900R」劇中車を振り返る 滑走路で戦闘機と加速競争する姿、美人教官とのタンデム、苦悩を抱えて丘の上に佇む夕暮れ──。数々の印象的なシーンに初代ニンジャ=GPZ90[…]
スペシャルカラーは受注期間限定 2018年にフルモデルチェンジを受けてフレームもエンジンも刷新、走りと質感がともにワンランクアップし、通勤快足などさまざまなシーンで多くのライダーの支持を集めた、ホンダ[…]
プレゼントが当たるデジタルスタンプラリーを3月31日まで開催! 富士山麓のとある町で不思議な出来事が起こったり起こらなかったりする、地元系エイリアン・ヒューマン・コメディー『ホットスポット』が、いよい[…]
- 1
- 2