
CB750フォアを尖兵に、ホンダ/ヤマハ/スズキ/カワサキの日本4大メーカーが世界の頂点に君臨する時代が幕を開ける。大排気量空冷マルチエンジンを搭載した公道の王者たち、その有志をご覧いただこう。本記事では、Z1/Z2から派生したZ1000の改良版、シリーズ集大成と名高いカワサキZ1000 Mk.IIを取り上げる。※本記事はヤングマシン特別号 青春単車大図鑑からの転載です。
●文:ヤングマシン編集部
- 1 角Zの代名詞【カワサキZ1000Mk.II】
- 2 カワサキZ1000Mk.II 派生モデル
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- 5 「市販車初の集合マフラー」カフェレーサーの金字塔:1974ホンダCB400フォア【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 6 「そしてZX-10へ」カワサキ流最速&快適マシンの原点:1986カワサキGPZ1000RX【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 7 「油冷による軽量革命」1980年代レプリカブームの決定打:1986スズキGSX-R1100【あの素晴らしい名車をもう一度】
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角Zの代名詞【カワサキZ1000Mk.II】
Z1000をベースに、さらに改良を加えたのがZ1000Mk.II。大きく変わった点は外観だ。丸みのあるZ1000とは異なった、力強い角型デザインこそがMk.IIのアイデンティティで、Z1-Rのシャープさとも違う雰囲気となる。
これは「近未来をイメージした」とされ、カワサキ=硬派の印象を確立。 通称「角Z」の代名詞として、今なお高い人気を誇っている。
【’79 KAWASAKI Z1000 MK.II】■空冷4スト並列4気筒 DOHC2バルブ 1015cc 93ps/8000rpm 9.1kg-m/6500rpm ■245kg(乾) ■タイヤF=3.25-19 R=4.00-18 ※輸出モデル
エンジンはそれまでのZ1000と同じ排気量(1015cc=70×66mm)ながら、クランクウェブやピストンの形状を改めた。点火方式はポイントからトランジスタ式に変更してメンテナンスフリー化を実現。キャブレターは仕向け地により異って、VM26SSが最高出力83ps、VM28SS装着車では93psを公称する。また、北米仕様ではシリンダーヘッドに排ガス浄化装置を設け、排気系はオーソドックスなメッキ仕上げの2本出しメガホンタイプとされた。
一方、車体はフレームのダウンチューブを2重管構造として剛性を高めた。ブレーキディスクはZ1000、Z1-Rと共通の径ながら、Mk.IIは不等ピッチの穴あきデザインとしている。キャストホイールは前19/後18インチで、Z1-Rの18インチとは別物だ。
このようにMk.IIはZ1000やZ1-Rと大きくは違わないが、しかし細部に改良を加えられたモデルであることがわかる。第2世代のZ1000Jへ移行する直前の、Z1系の集大成的存在と言うことができるだろう。
外装に合わせてシリンダーヘッドの造型も角型基調にリファイン。キックペダルを供えたZ1直系としては最後のユニットだ。
前輪はZ1Rで18iインチに改められたが、Mk2で再び19インチに。不等ピッチ穴あきのブレーキディスクに、メタルパッドを組み合わせる。
2眼メーターと警告灯の配置はZ900以来ほとんど変らない。左の速度計は外側に160mph、内側に250km/hまで目盛られている。
カワサキZ1000Mk.II 派生モデル
【’79 KAWASAKI Z1000ST】Z1300譲りのシャフトドライブを搭載したツーリングモデル。Mk.Ⅱよりもホイールベースが45mm長く(1535mm)、重量も10kg重い(257kg)。
【’80 KAWASAKI Z1000H】Z系エンジンにカワサキ初のFIを採用した集大成。ベースはMk.Ⅱだ。欧州およびオーストラリアなどで、1年間だけ販売された。
【’81 KAWASAKI Z1100】キャブレター&シャフトドライブを採用したツーリングモデル。兄弟車のZ1100GPは、Z1000Hから引き続きFIを採用した。
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