CB750フォアを尖兵に、ホンダ/ヤマハ/スズキ/カワサキの日本4大メーカーが世界の頂点に君臨する時代が幕を開ける。大排気量空冷マルチエンジンを搭載した公道の王者たち、その有志をご覧いただこう。本記事では、Z1/Z2から派生したZ1000の改良版、シリーズ集大成と名高いカワサキZ1000 Mk.IIを取り上げる。※本記事はヤングマシン特別号 青春単車大図鑑からの転載です。
●文:ヤングマシン編集部
- 1 角Zの代名詞【カワサキZ1000Mk.II】
- 2 カワサキZ1000Mk.II 派生モデル
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角Zの代名詞【カワサキZ1000Mk.II】
Z1000をベースに、さらに改良を加えたのがZ1000Mk.II。大きく変わった点は外観だ。丸みのあるZ1000とは異なった、力強い角型デザインこそがMk.IIのアイデンティティで、Z1-Rのシャープさとも違う雰囲気となる。
これは「近未来をイメージした」とされ、カワサキ=硬派の印象を確立。 通称「角Z」の代名詞として、今なお高い人気を誇っている。
エンジンはそれまでのZ1000と同じ排気量(1015cc=70×66mm)ながら、クランクウェブやピストンの形状を改めた。点火方式はポイントからトランジスタ式に変更してメンテナンスフリー化を実現。キャブレターは仕向け地により異って、VM26SSが最高出力83ps、VM28SS装着車では93psを公称する。また、北米仕様ではシリンダーヘッドに排ガス浄化装置を設け、排気系はオーソドックスなメッキ仕上げの2本出しメガホンタイプとされた。
一方、車体はフレームのダウンチューブを2重管構造として剛性を高めた。ブレーキディスクはZ1000、Z1-Rと共通の径ながら、Mk.IIは不等ピッチの穴あきデザインとしている。キャストホイールは前19/後18インチで、Z1-Rの18インチとは別物だ。
このようにMk.IIはZ1000やZ1-Rと大きくは違わないが、しかし細部に改良を加えられたモデルであることがわかる。第2世代のZ1000Jへ移行する直前の、Z1系の集大成的存在と言うことができるだろう。
カワサキZ1000Mk.II 派生モデル
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